テラーノベル
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もういや…疲れたわ…。
現在時刻23:30
死ぬわよ。
誰よ。こんな時間まで仕事しなさい!とか言った奴。
あ、上司か…。
頼むから死んでほしいわ。
そんな事思いながら、今日も普通な惣菜を買って食べる。
お酒飲みたいけど…流石にこの時間から飲むのは…ね。
食べ終わった後、簡潔にシャワーを浴びる。
1:00
就寝。
そんな生活を送っていた。
朝。
『腰いったぃ…』
昨日腰痛める事したかしら…。
そんなくだらない事考えながら、階段を降りる。
特に何も無いまま、出勤した。
アタシと同じように出勤するサラリーマン、スマホをいじる学生。
色々な人が居る満員電車の中、ネガティブな事を考えるアタシ。
オネエ口調なら、ポジティブに生きれると思ったけど…考えが浅はかだったわね。
なーんにも変わんない。
…こっちの口調の方がまだマシじゃねぇか。
……あら、だめだめっ過去の自分は封印っ!
ふふ…まだまだってことね。
「おい!藤野!ミスばっかりじゃねぇか!」
いや、うるっさいわ。
鼓膜破れたらどーするつもりなのよ。
『はい……はい…』
あ”〜!もう、ほんっっとイライラする!
『はぁ……今何時かしら…』
23:50
『帰ろ……』
なんでこんなブラックなのよ…。
…死にたいわ。
明日…死のうかしら。
そう思いながら帰っていると、アパートの前でちょこんと黒猫が座っていた。
『あらぁん、猫ちゃんじゃない!』
まぁ、普通に動物は好きなので観察する。
猫ちゃんは、警戒心が強いからね。 怖がらせちゃうわ。
しばらく見ていると、猫は立ち上がりどこかへ行った。
その時、何かキラッて光ったのが見えた。
『?…何かしら…』
拾い上げると、それはキラキラと光る金の指輪だった。
『綺麗ねぇ…』
磨いたらもっと綺麗になるかしら…?
あら、これじゃ売ろうとしてるみたいね。
……せっかくだから、後ではめてみようかしら。
テレビをつけると、深夜ドラマが流れる。
特に見たいものもないので、そのドラマを流していた。
恋愛ドラマなのだろう。
カップル同士でイチャイチャするシーン。
最後には、ロマンチックにキスをする。
……幸せね。
アタシも、こんな幸せな人生少しだけ…歩みたかったわ。
〜気持ち悪っ…〜
〜その目カラコンじゃね?〜
〜カラコンなんて付けてねぇし!だってさウケる〜w〜
〜髪も切れよなーw〜
…………どうせ…嫌われる運命だったのかもね。
ふと、煙草が吸いたくなり、ベランダの方へ足を進める。
『ふぅ…』
お酒…飲みたい。
流石に、酒とタバコのダブルコンボはキツイ。
明日も仕事があるんだから。
……もう、死のうかしら。
死にたいわ。
死ぬなら…中毒ねきっと。
ほんと…なんにも変わってないわ。
『……そういえば、指輪あったわね…今付けよ』
リビングの方に行き、指輪をはめた。
その瞬間、急に眠気が襲ってきた。
「おはよう」
女性の声が聞こえる。
『ん…ここ、どこ?』
目の前には、黒猫がいる。
「突然だけど…人は皆、絶望を抱えて生きている。」
当たり前のことを今更言われる。
とりあえず、ボーッと聞いていた。
「お願い…彼らを助けてあげて」
彼ら…って、誰?
「もうじき…目が覚めるわ」
また、眠気が襲った。
「るじ、さま…あるじさま…主様…」
何度も連呼する男性の声。
『ん、んぅ…っ、だれよ…?』
「よかった…目が覚めたんですね…」
安心したように、目を細める男。
「私の名前は、ベリアン・クライアン…主様に仕える執事でございます」
しつじ…?
『ち、ちょっと待ってくれないかしら…頭…整理したいわ』
どういうこと…ここは、どこ…?
「主様…よろしければ…紅茶をお飲みになりますか?」
桜色の淡い瞳でそう訴えかけてくる。
『ふふ…そうねお願いできるかしら?』
ダージリンの美味しい紅茶。
それを飲みながら、ベリアンはアタシにたくさん問いかけた。
「主様…こんなことを聞くのは失礼だと思うのですが…性別は?」
初対面の人が必ずアタシに聞く質問。
『ふふ、そうよね。この口調だもの…分からないわよね。一応男よ』
「そうですか…では…お名前を聞いてもよろしいでしょうか?」
あぁ、そうね。
お名前…言ってないわね。
アタシとしたことが…お名前教えてないなんて…。
『藤野春って言うのよ』
藤の花言葉は、優しさ、恋に酔う。そして…白い藤は、可憐。
アタシは、恋に酔ったことなんてないし…優しさもあるかどうか分からない。
けれど…白い藤のように、可憐に生きたい。
今頃…思い出すなんて……ね。
「春様ですか…ふふ、いいお名前ですね」
…貴方の方がいいお名前よ。
ベリアン・クライアン。
コメント
5件
めちゃくちゃ楽しみなんだが?!どうしてか主人公がギャリーに見えてしまう呪いかかってるわ
…社畜…知ってるキャラが1人いるなぁ…CV伊東健人のキャラがいるなぁ…
ねーえ!