時透無一郎 (何だろうこの箱…?中には何も入ってない?ように感じるけど…)
ダッダッダッダッダ…
煉獄杏寿郎 「む?奇遇だな!時透少年!その箱は何だ?どうしたのだ?」
時透無一郎 「あ、煉獄さん…実は今この箱拾って、何だろうって思ってたんです。」
煉獄杏寿郎 「む!そうだったのか!しかしなぜそのような箱が…。取り敢えず、胡蝶達に見せるしかないだろうな!」
時透無一郎 「ですね…持って帰りましょうか。」
煉獄杏寿郎 「うむ。致し方あるまい!」
煉獄杏寿郎 「いやはや…まさか胡蝶たちが任務に行っていて居ないとは思わなかったな…」
時透無一郎 「どうしましょうか?この箱…」
煉獄杏寿郎 「うーむ…」
時透無一郎 (取り敢えず部屋に待ってきたは良いものの…どうしようかな。この箱。地味に邪魔…なんだよなぁ…)
伊黒小芭内 「時透。居るか?入るぞ。」
時透無一郎 「あ、伊黒さん…お疲れ様です。」
伊黒小芭内 「…その箱は?どうしたのだ?」
時透無一郎 「この箱、やっぱり気になりますよね?今日拾ったんです。本当は胡蝶さん達に見せたかったけど、任務で居なくて。」
伊黒小芭内 「そうか…何かの妖の落とし物かもしれぬ…。下手に触らぬ方が良いだろうな。」
煉獄杏寿郎 「時透〜居るか?胡蝶では無いが、富岡を連れてきたぞー!」
冨岡義勇 「…」
時透無一郎 「冨岡さん。お疲れ様です。」
冨岡義勇 「…ああ。」
煉獄杏寿郎 「そうだ!俺、芋をふかして持ってきたのだ!皆で食べないかと思ってな!今そっちに持ってい…うわぁ?!」
煉獄杏寿郎 「あたたた…済まぬ…皆怪我は無いか?」
伊黒小芭内 「…怪我は無いが、箱が開いてしまったぞ…」
時透無一郎 「…それに何だか、煙も出てた…」
冨岡義勇 「窓を…開けるんだ。」
一同 「………は??」
伊黒小芭内 「煉獄…お前その姿は…」
煉獄杏寿郎 「ううむ…よもやよもやだ…女の姿になってしまったようだな…。伊黒…お前も姿が変わってしまっているぞ…」
伊黒小芭内 「あり得ない…何だこの姿は…俺は信じない…信じないぞ…。(甘露寺になんて説明すれば良いのだ…)」
時透無一郎 「何か…髪の毛が重い…。」
時透無一郎 「…元が僕、女の子みたいな髪型だったから…少しだけ髪の毛増えただけみたいだね…。冨岡さんは…。…ポニーテールになってる…」
冨岡義勇 「……」
伊黒小芭内 「…冨岡、お前は、こんな時にまで無口なのだな…。」
冨岡義勇 「…いや、驚いて声が出せなかっただけだ…。それより、女体化したことにより、『声までもが』変わってしまったようだな…。」
煉獄杏寿郎 「そのようだな…いやはや…申し訳ない…。」
時透無一郎 「起きてしまったものは仕方ないですよ。それより、今はどうすればこの異変が元に戻るのかを話し合いませんか?」
冨岡義勇 「そうだな。」
煉獄杏寿郎 「駄目だ…全く思いつかぬ…。」
伊黒小芭内 「やはり、胡蝶めに頼むしかないのであろうな…」
冨岡義勇 「…致し方あるまい…。」
時透無一郎 「じゃあ僕、鎹鴉に頼みますよ。」
煉獄杏寿郎 「うむ…頼めるか?」
時透無一郎 「はい。」
胡蝶しのぶ 「はーい。4人とも、お口を開けてくださいね〜」
冨岡義勇 「…手間をかけて済まない。胡蝶。」
胡蝶しのぶ 「いえいえ〜。これが私の仕事でもありますので〜。それより、私は時透さんが持ってきたという箱の方が気になりますね…時透さん、その箱は今もまだありますか?」
時透無一郎 「あ、はい。これです。」
胡蝶しのぶ 「ふむふむ。なるほど…少しこの箱借りますね?」
時透無一郎 「はい。」
胡蝶しのぶ 「どうやらこれは、『鬼』の仕業のようですね。」
時透無一郎 「鬼…」
胡蝶しのぶ 「鬼狩りを誘き寄せる為に、小箱を置いていたんでしょうね。鬼狩りじゃなくとも、興味を持つひとは持って帰るでしょうから。いずれにしろ、時透さんが持って帰らずとも、一般の方を女体化させて騒ぎを起こし、私達鬼狩りを誘き寄せる寸法だったのでしょう。」
時透無一郎 「…それを僕が知らずに持って帰って、皆を『女体化』させてしまったんだ…御免なさい。」
伊黒小芭内 「いや、時透のせいでは無い。恨むべきはその鬼だろう。」
煉獄杏寿郎 「うむ。そうだな。」
冨岡義勇 「…その鬼を倒し、次の被害者が出ないようにするのが俺達の役目だからな。」
胡蝶しのぶ 「取り敢えず、その鬼に関しては、私達に任せてください。薬が出来るまでは、4人とも安静になさられてくださいね。」
冨岡義勇 「分かった。」
時透無一郎 「分かりました。」
煉獄杏寿郎 「うむ…仕方あるまいな…」
伊黒小芭内 「…分かった。」
甘露寺蜜璃 (きゃー!きゃー!話には聞いてたけど、女体化した伊黒さん…可愛いわぁ!!!普段の凛々しさとは違って女々しさもあって可愛いわ!!)
伊黒小芭内 「その、暫くは任務に出られないから、一緒に甘味でも食べるか?」
甘露寺蜜璃 「良いの?!食べたい!!」
不死川実弥 「しかしまぁ、見事に女体化したもんだな。」
冨岡義勇 「……。」
宇髄天元 「はは!まあ良いじゃねぇか!ド派手で!ずっとこのままだったら、嫌われずに済むんじゃないか?」
冨岡義勇 「…俺は嫌われてない」
不死川実弥 「だ!!その顔とその声で言うんじゃねぇ!俺らが女を虐めてるみてぇじゃねぇか!!」
冨岡義勇 「…済まない」
不死川実弥 「だーかーらー!!言うんじゃねーっての!何でわかんないかな?!」
悲鳴嶼行冥 「…時透。そこに居たのか」
時透無一郎 「あ、悲鳴嶼さん。」
悲鳴嶼行冥 「そこにいては寒かろう。毛布を持ってきたから、被っておくといい。」
時透無一郎 「ありがとう。悲鳴嶼さん。」
胡蝶しのぶ 「はーい。皆さん、そちらに並ばれて下さいね。お薬を刺しますよ〜」
時透無一郎 (少しだけ、針、チクッとしたなぁ。)
伊黒小芭内 「…有難うな。」
煉獄杏寿郎 「む…面倒をかけて済まなかったな…」
冨岡義勇 「…有難うな。」
胡蝶しのぶ 「はい。これで全員刺し終わりましたね。5分ほどすれば、次第に元の姿に戻れるはずですからね。それまでは、絶対安静でお願いしますね?」
一同 「分かった。」
無事に全員元に戻り、鬼も殲滅できた鬼殺隊なのでした。
ー終幕ー
コメント
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なんか、復讐するときすっごい暗黒な顔になってそう…無表情なのにどす黒いオーラがめっちゃある感じ…