え、早ッ!?ビックリしましたよ。ありがとうございます
あ因みに言うときますけど、emお嬢様からの手紙は1ヶ月ほど時がたった後に出されたものです。忙しくて時期が遅れただけなので時系列に違和感を持った人大変失礼しました。
それでは、本編スタートです^^
脅威お嬢様贔屓(だ・ω・お)
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em視点
今日は雄英の初登校日
余裕ぶって両親には大丈夫ですよと堂々と振る舞っていたが当然そんなわけも無く、執事の方に雄英高校まで送ってもらっている最中にもドキドキと息の詰まる思いで登校した。
当時、個性面ではあまり恵まれていない上にオドオドとした性格だった私はよく虐められていた。小学三年生になった頃にゾムさんと出会い、そして虐めから救ってくれたのだ。そのおかげで学校があまりストレスではなくなったのだけれど、それでも長いこと蓄積されたものはそう簡単に治ることは無い。中学校でも最初は緊張しっぱなしで話しかけられても固まったり、震えたりしてしまっていた。勿論、先生方や他の仲のいいお嬢様の皆様の尽力で溶け込めることが出来たのですが、雄英高校は大丈夫なのか、未だに測りかねていた。試験では、とても変わった人が多く見られたので少し怖い。
門の前に車を停めてもらい、足が震えながらも門をくぐった。試験の時も思ったが一つ一つの設備が大きくて、バリアフリーなので威圧感があり若干怯んだ。
また虐められたら、などの思考で頭がいっぱいになってしまい過呼吸気味になり足が止まる。ヒーローを目指す人達が虐めるはずが無いと理屈では分かっているのに、それでも怯えて進めない自分が呆れるほど嫌いなのだ。
足を止め、進めないでいると少し前に緑谷さんと凄く横暴そうな男が立っていた。かっちゃん、と聞こえてくるのでペンダントを拾う手伝いをしてくれた時に話していた、爆豪勝己さんだとみえる。そういえば、彼はヘドロ事件の被害者では無かっただろうか、緑谷さんが突っ走ったという話をニュースで見て驚愕したのを覚えている。爆豪さんの事はあまり気に止めていなかったので思い出すのに時間がかかってしまった。
声をかけようかと一歩踏み出した時、後ろからエミさーんと呼び止める声がした。誰だろうと思い振り返ると走ってきたのか髪がボサボサになっているゾムさんが居た。すると後ろからユカリさんがじとっとした目でゾムさんを睨みつけているのが見えた。
「…ヤベッ…んんっ、エーミールお嬢様御機嫌よう」
「ふふ…髪がボサボサですわ、ゾムお嬢様」
「あら…失礼直して頂けるかしら」
「全く、相変わらずですわねゾムお嬢様は」
そうかしら、ととぼけるゾムさんの髪を丁寧に解いていく。昔から危なっかしい動きをして髪が汚れることが多々あったのでこうやって解くのは慣れている。ゾムさんの髪は指通りが良い上にとてもふわふわとしていて気持ちいい。ある程度整えたらずり落ちそうになっている緑色のベレー帽をしっかりと被せ直した。
「あら、ベレー帽は校則違反じゃありませんこと?」
「…ならそのキュートなヘルメットはよろしくて?」
「えっと…朝から揉めないでくださる…?」
ゾムさんの後ろからショッピお嬢様が声をかけてきて、校則違反を指摘する。だが頭の上にはしっかりとヘルメットが被せられており、墓穴を掘っているのだが気付いているのか気付いていないのか。少し険悪なムードになったので苦笑し、仲裁をしておいた。彼女らのお遊びは周囲にとって少し心臓に悪いので出来ればやめて欲しい。
「御三方…朝から騒がしいですわ、お静かになさって」
「…どうしましょうショッピお嬢様、見えませんわ!」
「声は聞こえますのに…小人さんかしら?」
「見えとるやろがい!!誰が小人さんや!」
ロボロさんとは久しぶりの再開だというのに、もはや定番となったこの流れを見事に遂行する。先程まで口喧嘩勃発寸前だったとは思えないほどの団結力に素直に感嘆する。身長を弄られイラついたロボロさんは思いっきり素が出ていて流石に煽り耐性が無さすぎるのではと心配になった。
いつの間にか学校に対しての恐怖心は消え去っていて、バチバチと火花を散らす目の前の3人をどう宥めるかにシフトチェンジしていた。
ci視点
遅刻だけはしないようにと一足先に雄英へ送られて、門を見た途端凄く帰りたくなった。私はメンタルが意外と弱いので胃がキリキリと痛んで本館に入った途端急いでトイレに向かった。
ある程度落ち着いたので教室へ向かっていると途中で廊下にいる女子生徒に声をかけて回っている小さな紫の男子生徒を見つけ、首をひっつかむ。気持ち悪がっていた女子生徒は私にお礼を言ってそそくさと逃げていった。
「あー!!ちょっ待って!」
「貴方、登校初日から何をしているの?」
「えっ…女子…!?」
私が女子だということに気付くと露骨に興奮しだしたので若干引いた。首を絞めそうになったが、すぐに降ろしてもう一度同じ事を尋ねた。モテたいから口説きまわっていた、と開き直りながら教えてくれたので取り敢えず一発軽くビンタしてみたら驚いたような顔をして硬直している紫の変態。逆効果だから辞めなさい、と微笑みながら言うと不服そうにはーいと答えてくれた。彼は私と同じA組なのだそう、早々に奇行を止めておいてよかったと思う。
黒板に席順が書いてあったのでその通りの席に着く。廊下であった彼、峰田さんと軽くお話をしていると本当に変態なのだなと改めて思った。峰田さんなら、姉さんと仲良くなれるのではないだろうか。
そういえば、そろそろ他の皆も着く頃では無いかと思い窓から顔を出しスマホのカメラを起動してメインストリートで彼女らの姿を探しているといきなり大声が響いた。何だ何だと騒がしくなって他のクラスメイトも窓から顔出しだす。ロボロが身長を弄られたか何かでキレたのだろう、ゾムとショッピとロボロの3人がバチバチと火花を散らしながら口喧嘩をしているさまが見られる。そしてオロオロとしながら仲裁に入っているエミさんが酷く滑稽だった。
写真はバッチリ。録画も完璧だ。クスクスと笑っていると、ゾムさんが不意にこちらを向いて手を振ってきた。だいぶ距離があり、姿は目視できないはずなのだが改めてゾムの視力は化け物だと再認識した。しっかりと手を振り返し写真を撮ったというジェスチャーをすれば不服そうな顔をして、ロボロに何かを話していた。
「勝手に写真を撮らないで下さいませんこと!!?」
《チーノテメェ殺すぞボケ!!!!!》
急にロボロからそんな事が言われたと思えば個性から脅しを受けた。うるっせぇ!!!と叫びながらも本気で殺してきそうなので渋々写真は消してやった。勿論、録画については何も言われてないのでそのまま残したが。
「なぁなぁ、あの人何で見えてんの?」
「分かりませんわ、個性でも無いんですのに…」
金髪に黒い線の入ったクラスメイト、上鳴さんが楽しそうに声をかけてきた。何も楽しくなどないが確かに傍から見ればこのやり取りは面白いと言えるだろう。個性じゃない、と知りA組がザワついてきた頃に教室の扉が開いた。全員が扉に視線を向けると、入ってきた当人はとても気まずそうに首を傾げていた。
「……チーノお嬢様、これは一体なんですの?」
「ゾムお嬢様!お久しぶりですわね!」
「あっ、チーノお嬢様写真消しました???」
「チッ…ロボロお嬢様、勿論でございます」
「舌打ちはお辞めになって」
呆然とそのやり取りを眺めていたクラスメイトが、ようやく平静を取り戻して友人達との会話に戻っていった。
入学式前だが色々濃すぎて我々は見事に有名人となってしまった。どうか母様にはバレませんように。
追記、普通に♡要求忘れてました。
ネタが切れそうなので増やします6000です( .ˬ.)”
コメント
3件
まってこの作品めっちゃ好き(っ ᐕ)╮=͟͟͞♡