晃達は文化祭で披露する曲順を考えていた。
「デビュー曲が先で新曲が後でどうだ?」
「1番に明日へ2番が桜道だね。」公駿が黒板に曲順を書いた。
「じゃぁセッションしようか。」七海が声をかけた。
「♪躓いてこけかけても僕らは負けない~」晃の歌声が響き渡りまたギャラリーが集まった。
「佐々木お前上手くなったな。」
「𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤 𝐲𝐨𝐮 小川。」
メンバー達も照れ笑いした。
準備が順調に進んでると恵子のスマホが鳴った。
「もしもしママ?えっパパが入院!?」
晃はギターを落として口をあんぐりさせた。
「早ク行ッタホウガイイヨ。」
「悪ぃ皆抜けるわ。」二人は病室に入った。
「パパ……。」
「お前ら来てたのか。」父親はゆっくりと起きた。
「父さん大丈夫か?」母親が深刻な顔で「くもまっか出血よ。」と告げた。二人は絶句した。
「マジかよ…。」
「パパ死んじゃ嫌。」父親は二人の頭を撫でて「お前らは学校に戻れ。」と涙声で言った。
「父さん必ず文化祭まで治してくれよ。」晃は恵子の手を引いて学校に戻った。
「先輩どうしでした?」
「くもまっか出血だってさ…。」公駿は中国語で「何てこった。」と呟いた。
「パパは…絶対治るって信じてるんです…。」恵子の目が真っ赤になっていた。
「お父様が無事治るように折り鶴作ろう。」七海は恵子にお茶を渡した。
「皆すまねぇな。」晃の心が引き裂かれそうになった。
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