一応注意
・軍パロ
・死ネタ
・キスあり
・血の表現あり
体がこんこんと冷えていく感覚
すぐ隣りで虚空を見つめているたくぱん
その姿は空いた窓から差し込む月明かりに照らされ
青白い肌がまるで光っている様に見える
光でぼやけた輪郭とその上に乗った血の赤と深緑の髪色のせいで
瞬きでもしてしまえば、一瞬で夜の藍に融けて消えてしまいそうな危うさ
そして儚ささえも感じてしまう
「…たくぱん…俺等…終わり、みたいやな…」
冷える体とは真逆に、焼けるように熱い喉から音を発する
喉奥から溢れ出る鉄の味と臭いが不快感を生む
「そう…みたい…だね」
軽い布連れの音とビチャリという生ぬるい水音
「さいご、やしさ…なんかすきなこと…してもばちはッ、あたらんやろ…」
口から溢れ出る鮮血を抑えることすらもできない俺達が
何を言っているんだとも思いながら
震える手を動けんくなったたくぱんの頬にやる
今にも消えそうな瞳の光
「…なに?…キスでもすんの‥?そんなやつだっけ、、おまえ…」
ふわりと苦しい笑みを浮かべるたくぱんに
「はは…なら、さ…永遠の愛、でもッ…誓ってみるか…?」
ふざけ半分でそんなことを言う
不仲なあいつはきっと「死んでもゴメンだ」なんてそっけない返答だろうな
「じゃあ…らい、せもまた、逢うって…誓って」
そう言って、ボロボロと涙を流す。頬に垂れた血で赤く染まっていく涙
何処か異質で、そして何よりも美しかった
そんな姿に見惚れていると、いつもより冷たい手で手の甲を撫でられる
「言ったことは、なかったけどさ…俺、おまえのことさ…」
嫌いでは、なかったよ
初めて聞いたこいつの本音
ふわりと笑った姿は純粋無垢とも言えるほど無邪気で
憎たらしい顔も少しはマシな気がした
壁に持たれて座り込んでいるたくぱんに覆いかぶさりそのまま優しく唇に触れる
思いの外柔らかなそれに少し意外性を感じながらも
小さく開けられた口に舌を入れ、ゆっくりと口内を侵していく
くちゅりと卑猥な水音と小さく漏れる吐息だけが嫌に廊下に響いて、
血に染まったカーペットに吸い込まれていく
「…はは…血の味しかしねぇな…」
「ほんと‥レモンとか‥アホみてぇ…」
そうして、俺の意識は途絶えた
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って、言うのが俺の前世最後の記憶
今日は青拓高校の入学式
たくぱん以外のメンバーとは中学とかネットとか、色んな場所で再会した
なんでたくぱんがハブられているか
それはまだ見つかっていないから
もう会えなかったらどうしようと、日に日に焦りは募っていくばかり
事情を話してメンバーにも探すのを手伝ってもらっているが、一向に見つかる気配はない
さっさと入学式を終え、各々教室に入っていく
F組の俺は南校舎か
そう思って渡り廊下に出たときだった
ふわりと眼の前に通った影
忘れたことなんてない
忘れることなんてできない
艷やかな深緑の髪の間から見える紫の瞳
その視線が俺を捉えた時
得も言われぬ様な高揚を感じた
見れた、見つけた、
「やっと逢えた!」
親にタブレット没収されて投稿が遅れましたが一応サンプルです
こんな感じのを書きます
コメント
4件
初コメ失礼します! 主さんの作品本当に大好きです! これからもずっと応援してます!
うわ ー !! 神ってる 、