歩道を並んで歩くたび、めめは何気なく向きを変える。
(あ、またや……)
ふと気づく。
めめが何も言わずに、自然と道路側を歩いてくれていることに。
最初は偶然かなと思っていた。
でも、気にしてみるといつもそうだった。
道を歩くときも、信号を渡るときも、無意識のようにさりげなく自分を内側へと導いてくれる。
「なあ、めめ」
「ん?」
「なんで毎回道路側歩いてくれるん?」
何気なく聞いたつもりだった。
だけど、目黒は少し驚いた顔をしてから、当たり前のように笑う。
「なんでって……危ないじゃん」
その言葉に、胸がじんと熱くなる。
(そっか、めめは俺の彼氏になったんや)
口には出さないけど、心の中でそっと呟く。
「……ありがとな」
「ん? なんか言った?」
「なんもなーい」
笑って誤魔化しながら、そっとめめの手を握った。
大きくて温かい、その手のぬくもりが、心までぽかぽかにしてくれる。
(ほんまに好きやわ)
そう思いながら、手を繋いだまま、二人は並んで歩き続けた——。
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