海上戦の最中、黒潮軍の船団に新政府軍が仕掛けた特大大砲。その狙いは旗艦「黒嵐丸」。砲撃を受ければ、一撃で黒潮軍の士気を崩壊させる決定的な一撃となる。
「砲台、装填完了!黒嵐丸、狙い定めよ!」
新政府軍の指揮官が叫び、海上に緊張が走る。
その時、不意に夜空を覆う霧の中から、巨大な影が現れた。それは…気球だった。
新政府軍の船に突如降り注ぐ銃撃と爆発。空中から現れたのは、イギリス空軍長を率いる精鋭部隊だった。気球からロープを使って次々と降り立つ彼らは、サーベルを構えながら新政府軍の甲板へと突入する。
「貴様らの小細工は見え透いている!」
先頭に立つのは、イギリス空軍長・ウィリアム・クロフト。彼の目は鋭く、冷静な判断力と圧倒的な戦闘技術で名を馳せた男だ。
ウィリアムは新政府軍の兵士を一刀の下に倒しながら、特大大砲を破壊すべく一直線に進んでいく。
新政府軍の砲台へ到達すると、巨大な砲弾がすでに装填されている。
「ここで撃たせるわけにはいかない!」
ウィリアムはサーベルを掲げ、一閃。その剣先から繰り出された鋭い力が砲弾を真っ二つにし、装填していた機構を完全に破壊した。爆発が起こる寸前、彼は一瞬の身のこなしで砲台から離脱。
「な、何者だ!」
「我ら黒潮軍の盟友、イギリス空軍の意地だ!ミスター黒瀬のため、ここに来た」
新政府軍はウィリアム率いる空軍部隊の急襲に混乱を極める。
そのまま勢いを殺さず、ウィリアムはサーベルを片手に新政府軍の旗艦へと飛び込む。
「この戦いに勝利をもたらすのは、我らの意志だ!」
旗艦の指揮官が驚愕の声を上げる中、ウィリアムのサーベルが振り下ろされ、艦内の要職者たちを圧倒的な力で制圧していく。
雅也と加藤は空を見上げながら驚きを隠せない。
「おいおい、何やあの気球!新しい戦術か?」
「…あいつ、やるやんけ。」加藤がニヤリと笑う。
ウィリアムの活躍によって、黒潮軍は形勢を逆転しつつあった。雅也は拳を握りしめ、気球に向かって声を張り上げた。
「ウィリアム、よっしゃ、これで押し込むで!みんな、前進や!」
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