はいー!凛花です!
続き行きますっ!どぞ!
(注意は前編に書いてある通りです。)
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きんとき視点
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kn「はい、もう大丈夫。(ニコッ)」
少女(モブです汗)「わぁ!ありがと!ときせんせ!」
kn「どういたしまして。お大事に。」
パタンと少女が扉から出ていく。
今ではWT国の近くにあった小さな村で診療所を開いている。
“きんとき”という名前を隠してヒッソリと生きる。
kn「ふぅー…。」
小さくため息をつく。
あの戦争が終わって約3年の時がすぎた。
今でも目を閉じればもういない5人の顔が思い浮かぶ。
kn「俺っ…。がんばってるよ…っ!みんな…!」
彼の生きている理由はただひとつ。
ズッ友である水色の彼と約束した、彼の願いを叶えるだけだ。
窓からのぞく雲一つない青空を見る。
窓に映る彼の瞳には、1粒の涙が浮かんでいた。
今日も診療所で仕事をする。
kn「はい、これがお薬です。(ニコッ)」
mb「ありがとうございます。ときさん。」
kn「いえいえ、お大事に。」
なんだろう。今日は少し外が騒がしい。
kn「何かあったのか…?」
胸騒ぎしながら立ち上がり、扉を開けた。
そこには。
仲間を失うことになる、あの戦争をした国の幹部と兵士が居た。
kn「ヒュッ…!」
mb1「おいッ!いたぞ!」
mb2「捕らえろッ!」
少女「やだ!ときせんせーい!」
俺は、抵抗する暇もなく捕らえられた。
mb1「やっと…見つけたぞ…!WT国の生き残り幹部!」
kn「…。」
ギラギラと殺意にまみれる瞳を向けられる。
kn「(もう…いいよな。俺、できるだけのことはやったから…。)」
kn「(俺も…あいつらのところにいきたい。)」
kn「(また会えるのなら…今度こそ…。)」
ゆっくりとナイフを持って近づいてくる敵国の幹部をみながらそっと目を閉じた。
??「(きっと会えるさ。俺たち6人で━━━なんだから。)」
意識が闇に呑まれる前に高く澄んだ声が聞こえた気がした。
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きんとき視点
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kn「ん…。」
ふわふわしてる物が背中にあたる。
…横たわってるのか…?
ゆっくりと目を開けると見慣れない天井の色。
kn「っ!」
バッと飛び起きると知らない部屋にいた。
kn「は?」
とりあえずベッドから立ち上がる。
kn「(そういえば…。Nakamuと来世で会うって約束したよな…。)」
kn「まじかよ…w」
でも、そう思ったらすぐ行動。
kn「…まずは情報収集だな。」
青色の彼はひとつの希望にかけて歩き出した。
kn「こんなもんか…?」
まず分かったのは昔、俺らが生きていた頃から結構な時間がたっていること。
そして、戦争がなくなっていること。
俺は、蒼川 奏叶(あおかわ かなと)という名前で、一人暮らしをしている。
今日から大学生らしい。
鏡を見るかぎり瞳の色や髪の色も同じ。
kn「なんか…めんどくせぇw」
ちらりと壁にかかっているカレンダーを見ると昼過ぎから大学に行かないといけないらしい。
kn「軍学校…思い出すな。」
kn「あいつらもいるのかな…。」
ポツリと呟いた。
スマホを片手に大学に向かう。
クラス表をみて教室に入り、ゆっくりとクラスを見渡すと…。
kn「…ッ!」
“きりやん”に似ている人物がいた。
涙が溢れないようにしながら“きりやん”に似ている人物に話しかける。
kn「久しぶり。きりやん…ッ!」
俺は、またあのダミ声で「久しぶり!」と言われるのを期待していた。
しかし…
kr?「は?誰、きりやんって。俺は、霧咲久遠(きりさきくおん)。てか、俺アンタと会ったことあるっけ。」
kn「えッ…!」
すぅーっと心が冷えていくような気がした。
泣きそうな気持ちを抑えて言う。
kn「そっか…。ごめん、人違いだったかも。(ニコッ)」
俺は逃げるようにその場から離れた。
流れるように時間がすぎ、あっという間に放課後。
俺はボォーっと教室を眺めていた。
すると、教室に見知った顔が4つほど入ってきた。
kn「…ッッ!」
Na?「久遠ー!帰ろーぜ!」
kr?「お、瑞希じゃん。」
長い前髪で右目を隠し水色の瞳をきらきらと輝かせる彼。
Br?「僕眠いんだけど〜。」
ふわふわする声で眠そうに暗い青色の目をこする長身な彼。
sh?「瑠紅w寝んなよw」
低い声ではしゃいでいる、緑色の目を細める彼。
sm?「おい、他人のクラスで騒ぐなよ…。」
呆れたように切れ長の紫の目を閉じる彼。
kr?「お前ら!うるせぇぇぇ!」
ほか4人「お前が1番うるせぇ!w」
全員、知っている。
でもあいつらは俺のことを覚えていない。
がらがらと希望が崩れていくような気がした。
俺なんかが近づいたらまたあの5人がいなくなってしまう気がした。
━━━━━俺はあの中にいない方がいい。
そう判断した。
ガタンッ!と乱暴に立ち上がり教室を飛び出す。
驚いたあいつらがこっちを見た気がしたけど気にしない。
今は1人になりたかった。
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瑞希視点
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今、教室を飛び出していった彼を見る。
その視線に気づいたのか久遠は眉を顰める。
kr?「あいつ…朝、俺のこと誰かと間違えたんだけどw」
Br?「え〜っ?久遠みたいな金髪眼鏡の人他にもいるのかなぁ〜!w」
sh?「いたらやべぇなw」
sm?「瑞希、どうしたんだ?」
Na?「いや…、なんかあの子見たことある…かも…?」
sm?「そうか…。」
頭の中がモヤモヤと霧に包まれてるような気がする。
今度会ったら話しかけようかな。
そうすれば、何か思い出せる気がする…。
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きんとき視点
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1人になりたかった。
そんな気がして、静まり返る公園に入る。
ベンチにすとんと座ると今まで我慢していた涙が溢れ出る。
kn「うあ゙ぁあ あ゙ぁあぁあ゙ぁあ゙ぁぁ!」
今だけは、今だけは思いっきり泣かせてください。
kn「はぁっ」
涙が枯れきって息をつく。
ふわっと見上げると夕日があかく染まっていた。
kn「帰ろ…。」
心に穴が空いたような気がした。
次の日
kn「はぁ…。」
行きたくない。
俺が行くことでまた心が壊れるだけだし。
それに、俺がいると・・・
kn「あいつらが消えちゃいそうで怖い。」
休もう。
再びベッドに倒れ込んだ。
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瑞希視点
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〜昼休み〜
そわそわしながら放課後を待っていると、後ろから声をかけられた。
sh?「そんなに放課後が待ち遠しいのw?」
Na?「声かけるんなら前からにしろよ!翠!」
Na?「まあ…、待ち遠しいけどw」
sh?「あ、また瑠紅寝てる。」
sm?「こいつは起きてる方が珍しいだろ」
sh?「お、笑じゃん。」
sm?「んで、なんで放課後待ち遠しいの?瑞希。」
Na?「ん〜、昨日喋ってみたい子がいて。」
sh?「ふーん…あ、チャイムなりそう、じゃな!」
〜放課後〜
授業終了のチャイムが鳴ってすぐ隣のクラスに駆け込む。
Na?「久遠!」
kr?「んあ?何、瑞希。」
Na?「昨日の走ってった子しらない!?」
kr?「あ〜、アイツ今日休みだけど?」
kr?「お前、友達だったの?」
Na?「いや、違うんだけど…。」
Na?「友達になりたくて…。」
kr?「ふーん、たしか名前は…、蒼川奏叶だったかな。」
Na?「!ありがと、やん!」
kr?「やん?」
Na?「あれ?なんで俺、やんって言った?」
Na?「まぁいっか。帰ろーぜ!」
kr?「ほーい。」
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瑞希視点
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Br?「じゃあね〜瑞希」
sh?「じゃあな!」
kr?「また明日なー。」
sm?「…寝坊すんなよ。」
Na?「しないしw!!」
でも…。
Na?「なんか、変なんだよな…。」
もう1人、爽やかで優しくて、たまに脳筋になる誰かがいた気がする。
ギュッと目を閉じるとボヤボヤっとするが、青色の混じった黒髪に泣きぼくろがある青年が見える気がする。
そして、その人は「━━━mu。」と誰かの名前はを呼んでいるが、その声が聞こえない。
君は…いったい誰なの━━━━━━━━?
その日の夜、夢を見た。
何故か俺が見たことの無い部屋で書類に目を通していた。
俺の横には久遠に似た誰か。
近くのソファで突っ伏すのは瑠紅に似た誰か。
床であぐらをかいてナイフを磨くのは翠に似た誰か。
テーブルにパソコンを置いて作業しているのは笑に似た誰か。
誰なんだろう、と考えているとカチャリと音を立ててまた誰かが入ってくる。
??「もうwみんなここにいるじゃん!」
??「頑張ってるね。」
??「━━━Nakamu。」
ガバッと勢いよく体を起こす。
思い出した。
なんで忘れていたんだろう。
大事な仲間で、1人の親友を。
Na「きんとき!!」
俺が見たってことは…!
急いでほかの4人にグループ通話をかける。
Na『みんなっ!夢見た!?』
sh『見た。…きんとき、だろ?』
Br『僕、きんさんのことなんで忘れてたんだろ。』
kr『いや、ぶるーくだけのせいじゃない。』
sm『そうだな。きんときを忘れていた俺たち全員が悪い。』
Na『きんときって、たぶん奏叶くんだよね!?』
kr『そうだと思う。初日に俺のこと“きりやん”ってハッキリ言ってたからな。』
kr『なんで、そこで思い出さないんだよッ!おれ!』
Br『てことは、きんさんは最初から僕達のこと覚えてた…?』
sm『そうだろうな。』
sh『どんだけ、俺らきんときのこと突き放したんだよッ!』
Na『とりあえず、きんときを探そう。』
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きんとき視点
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kn「俺は…どしたらいいんだろ。」
ぐるぐるとずっと考えているとふいに、
kn「海…。行こ。」
海。
そこはWT国の幹部として生きていた時から悩んだ時に訪れる場所だった。
ガチャと扉を開けると、そこには満天の星空。
家を出て、電車に乗る。
駅を出て、少し歩くと月の光に照らされた海が広がっている。
海に足を浸しながら考える。
kn「俺は…1人でいた方がいいのかな。」
ぼんやりと海を眺める青色の彼の瞳には涙が浮かんでいた。
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Nakamu視点
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きんときをさがしまわっていた。
それでも一向に見つからず空は、黒く染まり始める。
sh「Nakamu!きんときいたか!?」
Na「いない!ぶるーくは!?」
Br「公園とか行ったけどきんさん、いなかった。」
kr「先生に聞いてきんときの家に行ったけどこっちもいねぇ!」
sm「…Nakamu。」
スマイルの紫の瞳を見つめかえす。
sm「きんときは悩んだらどこに行っていたか、知ってるか?」
Na「…!知ってる!」
Na「海だ!」
シャークんが素早くスマホで調べる。
sh「ある!ここから電車ですぐだ!」
Na「いこ!きんときを迎えに!」
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きんとき視点
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しばらく海を眺めていた。
kn「もう…いいや。」
全てが嫌にやった。
kn「消えよう。」
たとえ、彼らが覚えていなくても俺は覚えていた。
彼らが生きていると知れたから満足だ。
kn「さよなら。」
そう呟いて海に身を投げようとしたとき。
Na「きんときっ!!」
もう、呼ばれることのないと思っていた名前を呼ばれる。
バッと振り返ると夜空の中でもきらきらと輝く5色の色。
kn「Nakamu…?」
何回も砂に足をとられて転びそうになりつつもこっちに走ってきた。
Na「きんとき!」
Br「きんさん!」
sh「きんとき!」
sm「きんとき。」
kr「きんとき!!」
kn「みんな…。」
kr「ごめん!俺、きんときに話しかけてもらったのに思い出せなくてほんとに悪かった!」
sm「すまなかった。あの時も不安にさせるようなこと言って、勝手に自爆したのも全部悪かった。」
sh「ごめん…。俺…ッ!あの時もみんなを守らないとって考えて…!1人にさせた方がダメなのに…ッ!」
Br「ごめんね…きんさん。僕、後先考えずに突っ走ったから…!」
Na「きんとき!ごめん!俺も来世で会うって言ったのに!迎えに行けなくてごめん!」
kn「…ッ!」
今まで欲しかった温もりが、みんなの声がここにある。
ボロボロと涙が溢れ出る。
kn「ほんとにッ…!怖かった…!」
kn「お前らがッ、グスッ いなく…なって!」
kn「1人で…がんばっ…たんだよ…!」
kn「なのにッ…。なんで忘れてんだよ…!ばかっ…!」
kn「でもッ…!」
涙を流しながら彼は笑う。
kn「思い出してくれたから…!許す…!」
kn「思い出してくれて…ありがとう。」
kn「おかえり…!みんなッ!」
WT-kn「ただいまっ!」
わあわあと泣きわめく6人の上でキラリと青く光る星が瞬いた。
はいっ!!
完結ですっ!
いかがだったでしょうか?
だいぶ自分の思っていた方向性じゃなくなってビックリですw
今回はきんときさん主役のストーリーを書かせてもらいました。
現パロの名前についてですが、自分で考えました。
かぶっていたらすみません。( ´•̥ω•̥`)ゴメンナサイ…
では、違うお話でお会いしましょう。
ばいばい!
kn「お前らが見つけてくれるならば俺は…生き続けるから。」
Na「きっと会えるさ。俺たち6人で“ワイテルズ”なんだから。」
コメント
12件
凛花さんの小説もプリンさん並にすごいです…()
やばい5回泣いた…