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「残る神将はあと2体か…」朱音が静かに呟いた。

「情報によると、強力な術式を持っているらしい。『冥王』と『天獣』だ。地獄と天界に関連する力を操るという話だが、詳細はまだ不明だ」と透が地図を広げながら説明した。

百鬼は腕を組んで深く考え込む。「天と地、極端な二つの力が残っているというわけか…。どちらも簡単には倒せそうにないな。」

「どうせ俺が倒すんだろ?」白川が言葉を投げかけた。彼の目には既に次の戦いへの覚悟が宿っていた。

部隊は情報を元に、神将『冥王』が現れるという場所へと向かった。そこは森の中、空気さえも重苦しい呪いに包まれていた。

「ここだ…感じるか? この不気味な気配…」百鬼が周囲を警戒しながら呟いた。

次の瞬間、地面が揺れ、霧が立ち始めた。現れたのは、『冥王』。全身が黒い鎧で覆われ、無数の亡者たちが従っていた。

「ようこそ、死の世界へ。ここから逃れる術はない。」冥王が低く、恐ろしい声で言い放つ。

「死の世界? くだらねえな。お前も、煉獄と同じ運命を辿るだけだ。」白川は無表情のまま、術式を発動させる準備に入った。

冥王は白川の言葉に反応せず、死者を操り始めた。襲いかかる亡者の群れに、朱音と透が応戦するが、その数は圧倒的だった。

「こいつら、キリがないな…!」透が額に汗を浮かべながら叫ぶ。

だが、白川は動じることなく、手を掲げると、「無限拡散・絶」を発動させた。呪力が渦巻き、亡者たちを一瞬で消し去る。

「冥王、お前も終わりだ。」白川は笑みを浮かべると術式を放つ。しかし、冥王は立ち続け、逆に白川の術式を吸収し始めた。

「ふむ、そう簡単にはいかぬか…」白川は目を細め、冥王の底知れぬ力を感じ取った。

冥王との戦いが続く中、突如として空から光が差し込んだ。その光は、神々しい輝きを放ち、部隊の全員に圧迫感を与えた。

「これは…」朱音が驚きの声を上げる。

「天獣だ…」百鬼がその正体を見極める。「あれが、最後の神将の一体か。」

天獣の姿は翼を持ち、天から降り立つ神の如く荘厳だった。冥王と対照的なその存在感に、部隊は新たな脅威を感じ取った。

「二体同時に相手にするってわけか。面白くなってきたじゃねえか。」白川は笑みを浮かべるが、不安の影も見えた。

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