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「…にしても、なぁーんか嫌な予感するんだよねぇ……」
「げ、でた無駄に当たる天羽の勘…」
「せめてその勘が当たりませんよーに、」
「でた、にうねぇの100%折れるフラグ!」
「おわった…こいつらの悪運が揃っちまった…」
「ま、まぁ?なんとかなるでしょ!」
これから暗殺をするとは思えない会話を繰り広げていた3人のもとに一人のウエイターがシャンパンの入ったグラスを配ってきた。軽く会釈をしてから文翔は二人へ簡単に言葉を告げ人であふれかえるこの船のどこかへ姿を消した。
「よし、私達もやろっか!」
「…うん!」
先程まで仲睦まじく二人が笑い合っていたとは全く持って考えることができないだろう。そんな空気感の変わった二人は早速公爵へあくまでも自然に近づいてハニトラを仕掛けにいく。
「この度はご招待いただきありがとうございます、公爵様」
「ああ、こちらこそ楽しんでいただいてるみたいで嬉しい限りですよ」
相当女に目がないのか、はたまた変装したにうがドタイプだったのかはわからないが、まんざらでもなさそうにニヤついたあと明らかに下心満載な目でにうを見ていた。
(きっっっっっしょ!!!!!!!!!!!にうねぇのこと見すぎだろこいつ!きもっ!!!!!!!)
(あーーーー早く終わんないかなぁ〜)
「どうです?あちらで少し飲み直しませんか、夜風はレディの敵でしょう?」
「え?ああ、ではお言葉に甘えて失礼いたしますわ」
「おい、そこの!シャンパンをくれ」
「はい、承知いたしました。ごゆっくりどうぞ」
予定通り、ウエイターに変装した文翔からシャンパンを受け取った公爵に連れられ公爵専用の部屋へと入る。
仕事の終えた文翔はふうと一息ついたあと適当に会場をうろつくことにした。
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「どーやら、同業者がいるみたいだね」
「え、ダル。帰るわ」
『目的の公爵もこのままだと先に殺されそうですし…』
「にしてもなーんで公爵殺しに先客がいたんだろ?」
『データや被害者の話では相当恨みを買いまくってたみたいですよ』
「てことは私らみたいに依頼されたか、同業者にみせかけたただの被害者か…」
「まあどっちでもいいっしょ」
「…それもそっか!」
『ポイント地点にスロープを垂らしておきました。なるべくバレずにお願いします』
「だいじょーぶ、ここの警備ザルだから」
「たしかに?」
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「…話長かったなぁ、」
ソファで泡を吹いて事切れている公爵に見向きもせず、部屋の中を漁っていく。
「あいつにうねぇの事じろじろ見ててキモかった!!!」
「文翔に連絡入れてこっち来てもらうか」
「そう言われると思ってもう来てますぅー」
「うわっ」
「なんでうわっなんだよ」
「ほら早く行かないとバレちゃうよ」
「そーだよ文翔!!」
「なんで俺!?」
雑談もそこそこに、事前に確認していたチップのある金庫へ三人で向かっていく。
「…ここ、ほんとに警備ザルすぎない?」
「なんか…罠なのかほんとにザルいのか分かんないよね」
「俺が見回った感じだと、そこら辺の民事警備員だと思うぞ」
「カメラとかセンサーとかは一級品なのにもったいないねぇ」
「へ〜なんで二人共そんな詳しいの?????」
「武器と情報の仕入れは私担当って言ったのてんちゃでしょーが」
「俺にいっつもデジタル情報の収集任せて徹夜させてんのお前だろーが」
「へへっ」
そこからは特に何もなく簡単にそう、とても簡単に、それはもう赤子の手をひねるくらい簡単にチップを盗むことができたのだった。
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「いや、簡単すぎだろ!?!?!?!?」
「うわっ、ちょっとー急におっきい声出さないでよ!!!!」
「二人共うるさい!」
「だって、考えてみろよ!?情報盗るのはなかなか大変だったのになんでチップは簡単に盗れたんだよ!?」
「……たしかに、」
「言われてみれば…」
街の一角にある事務所兼自宅の場所へ帰るやいなや文翔が大声でそういった。
二人もそれに同感して色々と考えているようだった。
「…そろそろ事務所移すかぁ」
「だねぇ…」
「ここのケーキ美味かったから惜しいな…」
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次回 敵襲?