1-B教室。
おはよー、今日は何するんだろ?なんていう声が飛び交い、教室はざわざわしている。
えーっと確か…
あの席の子かな?
夕海の後ろの席に目をやると、楽しそうに他の女子と会話をする1人の女の子。
樋口楓さん。
ちょっと切れ長の目に綺麗な長い黒髪。
綺麗な人だな。
ザ、日本美人!って感じ?
夕「おはよー、はるちゃん」
は「夕海」
朝の挨拶とともに声をかけてきたのは夕海。
そう、昨日再会した私の昔からの友達なのだ!
は「樋口さんってあの人だよね?」
夕「そうそう!なんかね、いい人そうだったし今日宿泊学習の班誘ってみるよ!」
は「うん、じゃあそちらは任せた!」
そちらは
任せた。
とか言うけど、もうこちらは決まっている。
夕「あの双子さんと同じ班なんだよね?あと…」
は「涼風くんだよ」
チラっと雪くんの後ろの彼に目をやる。
また…寝てる。
まぁ眠いよね、朝だし。
綺麗なふわふわの髪が太陽の光を受けてキラキラしていた。
白い肌。突っ伏してるから眼鏡は…外してるよね。
綺麗だな…
ハッ!!!!
思わず見惚れていた。
後ろの席の蒼くんが私の目の前にきて目を合わせてくる。
蒼「凛に見惚れてたでしょ」
ば、バレてる…!!
は「いや、どこでも寝れる才能いいなー、なんて」
雪「まぁ寝てるっていうか1人の世界に入ってるよね。
ところではるちゃん。僕らがいながら凛に見惚れるとはどういうことだい?ん?」
そう言って近づいてくる双子の片割れ、雪斗。
綺麗な白髪から澄んだ青い瞳を覗かせて。
こ、こいつ。
自分がいい顔してるの、自覚してやがる。
は「あ、あのあのあの近いですよ雪くん??落ち着け、どうどう」
雪「知ってますが???僕は犬かなんかですか?」
ち、近い。
は「犬…ハムスター…」
蒼くんはこちらを見て笑っている。
雪くんのこのスキンシップ、コミュ力。
好きにならない女子なんているんだろうか。
勘違いする女の子、たくさんいるんじゃないだろうか。
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