テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
_少し前
りさ (…だめだ…もう、動けない…)
りさ (みんな限界…なのに…ここで私が…1番軽傷な私が…倒れたら…)
刹那、見覚えのある声が、脳に直接届く。
??「ふーん、随分大変そうだね。」
りさ (…あんたは…β地区で私を…)
?? 「そ、あの時は失敗したけどね。」
??「…それ以上動いたら、あんたまで死ぬと思うんだけど、違う?」
りさ (…どうだろうね。)
??「はは、図星ね。私とあんたは思考を共有しちゃってんだから、煽ろうったって無駄でしょ。」
りさ (クソ…)
??「ねぇ、そんなことはいいんだけどさ。」
??「…このままじゃ一生終わらないよ、ただ消耗するだけ、違う?」
??「…合ってそうだから続けるけど、私と代わってくれたら、しばらくあんたは休める。 」
りさ (…休みたいのは山々なんだけどねぇ、あんたに代わったら私がどうなるか分かんないじゃない。)
??「”侵食“の事、恐れてるんだ?」
りさ (そうよ…私が、私じゃなくなるのは嫌なんだからね。)
??「…あー、面白いね、本当。」
??「でも、冷静に考えて、こうするしかなくない?」
りさ (どういう_!!)
??「あんたらは犠牲を出さず、社長を殺したい。」
??「そして私は、あんたにタヒなれたら困るの。」
懐中電灯で前方を照らしながら、3人は会話をする。
ケヤキ「…今のりささん”らしき貴方”は、どうして生まれたんですか?」
静かな廊下に、そんな疑問の声が響く。
りさ?「へぇ、そこに疑問を持つ人なんだ。」
りさ?「…そうね、私という存在は…」
りさ?「“今のりさ” を構成する核のようなものなの。 」
リボルバー「…核?」
りさ?「えぇ。」
リボルバー「…なら、過去のりさというのも、いるんです?」
りさ?「そう。」
りさ?「貴方たちは、3000年”以前”の記憶を知ってる?」
ケヤキ「…以前?そんなの、習ったこともないです。」
リボルバー「私も、一度も習ったことはありません。寧ろ禁忌のように扱われて…」
リボルバー「…まさか」
りさ?「…りさっていう子は、3000年以前の記憶を持つ人間なの。」
ケヤキ「…!?そ、それなら、りささんはとんでもない年数を…?」
りさ?「えぇ。」
りさ?「そして、りさをこうしたのが、今表に出ている私。 」
りさ?「りさと私は、二人でひとつの心であり、お互いにタヒんで欲しいと心から願い、呪いあう関係。」
りさ?「これでわかった?」
リボルバー「…抽象的すぎますよ、どんな過去があるのか…」
りさ?「金髪の…かなちゃん?にでも聞かれたら私が無理やり殺されかねないから、これ以上の言及は控えることにする。」
ケヤキ「…僕らに、知る権利はないということですか?」
りさ?「なんて人聞きが悪いこと。」
りさ?「けれど、確かにそうね。」
りさ?「これを知るのは、りさが執着する大元になっている奴と、かなちゃんくらいでいいわ。」
りさ?「大元はともかく_かなちゃんはこれからも一緒に行動することになるでしょうからね。」
3人はそれから無言になり、気がつくと、微かな呼吸音の聞こえる扉の前でりさが足を止める。
少なくとも周りのロボットも全て止まっており、快適に話ができる環境だと2人は感じる。
りさ?「さて、ここにかなちゃんとsepiaは眠っている。」
りさはその扉を開ける。
部屋には、刀はもちろんのこと、微かに乾いた紅の上に横たわるsepiaと、部屋の奥の方で眠るかながいた。
リボルバー「私はsepiaさんの手当をします! ケヤキさんは刀を!」
ケヤキ「分かりました!」
リボルバーの迅速な処置により、sepiaの血を完全に止め、ケヤキは刀を取る。
リボルバー「…やはり、戦力差がありすぎるのは否めません。」
リボルバー「ですが、作戦中、あるものを手に入れたので、もしかしたら_それを使えば、何かが変わるかもしれません。」
りさ?「へぇ、そんな簡単に、能力みたいなものって習得できるのね。」
リボルバー「結構危なかったですけどね…。」
ケヤキ「…能力って、どんなものなの?」
リボルバー「…強い感情が、エネルギーになるんです。」
リボルバー「そのエネルギーで、簡易的な爆発を起こせます。」
りさ?「…面白いわね。」
りさ?「…典型的な能力バトルものみたいで、なんだか懐かしい。」
リボルバー「…でも、欠点はあるんです。」
ケヤキ「…欠点…」
リボルバー「……この力の制御法が、私には分からないんです。」
3人は部屋を出て、歩く。
警備員「うわっ!?光が…って、テメェら…と…」
警備員「…!ケヤキさん…」
警備員「…その、刀…」
ケヤキ「…ごめんなさい。」
警備員「…もう、こちらには戻らないのです?」
ケヤキ「…えぇ。」
ケヤキ「…初めて、僕そのものを見てくれた人の元に、僕は就きたいので。」
ケヤキが手を下すまでもなく、りさらしき何かが麻酔銃を発砲する。
警備員「…うぐぁっ…あ…。」
警備員は呻いた後、すぐに深い眠りにつく
ケヤキ「…急ごう、社長室…だよね、場所ならわかるから。」
リボルバー「分かりました!」
りさ?「えぇ。」
りさ?「あぁでも、そうね…私は、sepia?とかなちゃんに襲撃が来ないよう見張らないといけないから、ここで離脱とするわ。 」
りさ?「…ここの社長は、sepiaが殺すって話みたいだからね。」
りさらしき何かは、そう言うと来た道を戻り、暗闇に消えていった。
リボルバー「…私たちも行きましょう。」
ケヤキ「はい!案内します!」
脳内で、言葉が響く
りさ 「…易々と過去を言わないでくれない?」
りさ? (無理な話ね、聞いてきた方が悪いと思った方がいいわ。)
りさ? (貴方はもう少し休んでおいた方がいいわよ、貴方は盤面が長引くとこうなるんだから。)
りさ「チッ…クソ野郎」
りさ? (あら物騒、爆弾の時と違って、危害を加えてないんだから感謝して欲しいくらいなんだけど。)
りさらしき何かが笑顔でそう返すと、脳に響く声は消えた。
りさ?「あの子、長く生きてるくせに私からの煽りには弱いのね。 」
りさ?「面白くない。」
りさらしき何かが、かなとsepiaの元に戻る。
りさ?「…はぁ、呪いたい相手と共闘?なんて、なんか嫌。」
そう呟き、部屋の床に腰を下ろした。
侵食は言わば、3000年より前を生きる者に課せられた”呪い”である。
あの日、あの時、
全てが滅ぼうとしていた、あの時
“願ってしまった”のだ。
りさ? 「…もがいたって無駄なのに、ね?」
りさ?「…けれどそれが、生きるということ、違う?」