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🤖「ちょっと!そんなに走らなくてもっ、」
🌟「何があるかわからんだろ!」
🤖「だからって…ッッ」
🎀「う”ぅ”、流石に逆流しそうだよ〜っ、」
幸いなことにカフェから病院は歩いて10分のところにあった。
🤖「も、もう死ぬ…、」
🌟「あと少しだー!頑張れ!」
🎀「おにぃぃぃぃいいい」
風を切るように走っていった。
🤖「はぁぁ…、はぁぁ…、はぁぁ…、」
🌟「大丈夫か?」
🤖「絶対…許さ……ないからッッ、」
🎀「あはは、、」
結構小さめの病院だな。息を整えながら、病院の中に入っていく。病院独特の匂いが鼻の先に広がった。
🤖「来たのはいいけど、どうすんの?」
🎀「あー!あそこ、受付のところで聞いてみたら?」
🌟「むむむ、それもそうだな、」
受付の若い看護師さんがいる方に歩き出す。
🌟「すみません、ここの病院に寺田さんは入院していませんか、」
「寺田様ですか?」
🌟「は、はい。」
この聞き方で果たして合っているのだろうか。それよりも本当に入院して…。
「寺田翼様ですか??」
🌟「…っ!、そうです!!」
「えっと、お友達、??」
ま、まずい。何も設定を考えてなかった。
🌟「あ、えっと、友達?それとも知り合い?」
「、???」
🎀「司先輩しっかりっ(小声)」
🌟「どう答えるべきなんだ(小声)」
🤖「そういうのは、うーん(小声)」
「あらぁ、どうしたの?」
「っっ、寺田様、、!」
看護師が深々と礼をする。
「そちらの子達は?」
「お友達…だと思います、」
「あらぁ!翼のお友達?」
最悪の状況だ。忘れていた。相手は財閥だ。金持ちで人1人潰せる。
🌟「あ、、えっと、、」
🎀「お友達です!」
🌟「え、」
🎀「翼くん、元気にしてますか?」
「えっと、、」
🎀「暁山瑞希です!」
「あぁ!瑞希ちゃんね!、お話は聞いてるわ。ささ、行きましょう。」
🌟「は?は?」
頭の上にとんでもない数の?が浮かぶ。
🌟「どういうことだ(小声)」
🎀「この人、翼くんのお姉さん(小声)」
🌟「お、お姉さん!?」
「え、あ、はい。」
🌟「あ、いやぁ、、」
🎀「司先輩ッッッッッッ!!(小声)」
🌟「すまないっっ!(小声)」
つい大きな声が出てしまった。まさか、兄もいて姉もいるとは。しかし、兄とは違いお淑やかというか、綺麗というか。
「ここよ」
401号室。お姉さん?がドアをコンコンとノックする。
「翼、入るわね」
スーっと扉が開き、棚やベットが現れる。ベットはカーテンで覆われており、本人がいるか分からない。
「もーう、カーテン閉めないでっていつも言ってるでしょ?」
?「……、姉さん来るの遅い。」
「そうかしら?」
カーテン越しに声がする。あれ、植物状態のはずじゃ…、。
翼くんのお姉さんが窓を開けるとカーテンが靡いて、姿が顕となった。
?「ん、寒いね」
🎀「え、??」
?「だれ?」
🎀「えっと…暁山、」
?「え✨️」
白髪でアメジストみたいに綺麗な瞳がこちらを見ていた。
?「瑞希…ちゃん??」
🎀「覚えて、」
?「瑞希ちゃんだ!久しぶり!」
🎀「〜ッッ、よかったぁぁ」
?「そっちの子は?」
🎀「ボクの友達!」
?「そっか、友達できたんだね、」
🎀「うん!」
お兄さんを先に見ていたせいか、全く真逆な性格に少し驚く。あんなに狂気じみた兄からは考えられないほど穏やかだ。
🪽「僕の名前は寺田翼。君たちは、?」
🌟「オレは天馬司だ、」
🤖「私は……草薙寧々、」
「うふふ、司と翼って名前似てるわね、」
🪽「ほんとだぁ、寧々ちゃんは1年生?」
🤖「は、はい、」
🪽「司くんは…」
🌟「2年生、だ。」
🪽「〜✨️✨️、じゃあ同い年だね!」
あまりにもキラキラした目に目を細める。これは、えむと肩を並べられるくらい凄まじい。
🪽「ふふふ、嬉しいなぁ。お友達がこんなにも来てくれて。」
「よかったわね、」
🪽「うん、これも全部類くんのおかげだよ」
🌟「神代先輩っ!?」
🪽「あ、え、そうだけど、、」
名前、。勢い余って肩を掴む。肩を掴むと何か管みたいなのに触れた。
🌟「ッッ、すみません、」
🪽「だ、大丈夫だよ〜。でも、類くんのこと知ってるの??」
🌟「っ!、オレの先輩、だ。」
🪽「えぇ!?もしかして、類くんが言ってた後輩って司くんのことだったのかぁ。」
🌟「話を、??」
🪽「うん、よく話聞いてるんだぁ。毎週水曜日必ず来てくれてね。ほんとに、優しいなぁ、。」
先輩の手違いで照明が落ちて、こんな状態になったのに、。先輩のことを恨んでるようには見えない。むしろ、慕っているように見える。
🪽「でも、1ヶ月前から全く来なくなっちゃって。忙しくなったのかな、。」
「類くんももう高校3年生だから、仕方ないんじゃない??」
🪽「そっかぁ、。」
🌟「……っっ、それは、」
🪽「ん?どうしたのそんな険しい顔して、」
やはり行っていなかったのか、。どうする、言うべきか?だが、言わないのも… 。
腹をくくれ、聞くためには知ってもらうべきだろ。
🌟「その、入院してしまって、」
🪽「えっ!?何か病気??」
🌟「いや…強烈なGlareと出血多量で、」
🪽「Glare…、??」
あぁ、やはり何も知らないんだ。
🌟「その、転校前の高校でのいじめが原因で、」
🪽「、、」
🌟「わざわざ、転校先の神山高校に乗り込んできたんです、。」
🪽「…誰、が?」
🌟「……寺田、瑠衣奈さんで、す。」
🪽「…ッッッッ、」
いまさっきまでの笑った顔が急激に真っ青になる。
🪽「…お、義兄、ちゃんが、」
「ッッ、大丈夫!?翼ッッ、!!」
🎀「ッッ!!、大丈夫!?」
次第に呼吸が荒くなり過呼吸になっていく。オレが……また、。
「ナースコールを押してッッ、瑞希ちゃん!」
🎀「は、はい、!」
🤖「司、大丈夫っ??」
🌟「あ、あぁ、」
🪽「かひゅ……かひゅ……、」
名前を出すべきではなかった、。