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「ただいまぁ!」

東京土産を両手に持った珊瑚が、潜窟に帰ってきた。


「東京のお菓子は美味しいからね。いっぱい買ってきた」


嬉しそうに紙袋を並べる珊瑚の頭を、伊織がポカリと叩いた。

「遊びに行ったのか?」

「まさか。ちゃんと調べてきたよ」


珊瑚は座卓にスマホを置くと、写真を見せた。

派手な雰囲気の女が映っている。


「これが伊崎信也の交際相手。といっても、2年前から付き合ってるから不倫相手だね」


『信也が不倫している』というのは櫻花の勘だ。

紗姫が会いに行っても、一泊で追い返す、というのが気になった。


紗姫は茫然と写真を見た。

「あの人が? 2年も前から? 不倫していた?」

「うん。不倫相手がSNSに〈匂わせ〉してた」


不倫の汚名を着せられて死ぬほど苦しんだのに、不貞行為をしていたのは信也だった。

紗姫は胸を押さえた。

苦しくて苦しくて、気を失いそうだ。


櫻花が紗姫の肩を抱いた。

「戦いはこれからですよ」

「そ、そうですね。しっかりします」


伊織がスマホを手に取り、写真を見ながら訊いた。

「で、この女の名前は?」

篠原しのはら 陽奈ひな

「えっ!?」

紗姫と櫻花と伊織が、同時に声を上げた。


「え? なに? なに? どしたの? 27歳で無職だよ」


「そういうことなんだ……」

紗姫は、すべてを理解した。


篠原陽奈は、勤務実態のない『幽霊秘書』の名前だ。


信也は、愛人の名前で国から金を騙し取っていた。

詐取した金を愛人に渡し、二人で豪華に遊んでいた。


そのとき紗姫は、地元で信也の票を守っていた。


許せない。許せない。絶対に許せない。


卑劣な真実を知った紗姫の【復讐】が始まる。

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