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私には隠している秘密がある。このお話を最初から覗き見していた方達の中には気付いている人も居るだろう……


そう―――


私は究極の弟萌えなのである。サッカーボールを汗だくで追いかけるあの無垢な姿はまさに子犬そのものであり天使だ。そして半ズボンとTシャツからなる日焼けの卑猥な跡…… わざとドカンとボールを遠くに蹴ると、必死で取りに行く。


たっ堪らん!!


「おねいちゃん、あのね」


ボスンと膝に勢いよく体当たりをしてくるとキラキラした上目遣いでご機嫌を伺う。何万回とちんちんを洗ったからでは無い、私の母性があらぬ方向に進化派生しただけだ、所謂、突然変異の亜種である。


―――人はそれをショタと呼ぶ……


そんな弟は7つ違い、もう直ぐ13歳になる。13歳になればそろそろ異性に興味を示す頃だ、はぁはぁ……そろそろおねいちゃんの出番かしら? 等《など》と脳内の革命家達が事を起こせと急き立てる。


―――ジャン〇ダルクにワイは成る!! ゴ〇〇ムのぉ~


「ねえ、いちかちゃん、どうしたの? それ涎《よだれ》? 」


珍しく久しぶりにお茶っ引き《待機場》場で腰を下ろしていると、まだいたのかお前、ピンク色の頭をしたお花畑姉ちゃんに話しかけられた。息長いねあんた、その方がビックリなんだけど。ノルマとかどうしてんのよ?


「あっ、ごめんね。ちょっとお腹すいちゃってぇ」


「あはは、すごいねぇ、お腹減って涎流す人なんて漫画だよ? 」


―――漫画はお前の頭でごじゃる。


彼女はリリアちゃん。興味が無いのでツムツムとピンクしか情報が無い。ノルマが達成出来なければ自然と自主的に2か月程で退店していくのだが、かれこれ彼女と知り合って3か月以上…… どうやってノルマをクリアしているのか興味が沸いてきた。


「ねえ、リリアちゃんてさぁ、ノルマどうしてるの? ペナ発生してる? 」


「発生してないよ~ いつもギリギリだけど、お願いするとみんな来てくれるからぁ」


「え~、最近私なんてお願いしても来てくれないよぉ」


「お願いの仕方じゃないかなぁ…… 」


「ふぅ~ん、何てお願いしてるの? 」


「え~とね、この前のホテルのディナー美味しかったね? 奥さんにも教えてあげてもいい?って」





まくらでござったか……

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