TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

類司 梅雨

一覧ページ

「類司 梅雨」のメインビジュアル

類司 梅雨

1 - 第1話

♥

130

2024年07月17日

シェアするシェアする
報告する

〜前書き〜

こんにちは、雪夜です。今回はプロセカ”類司”でテーマは梅雨で進めていこうと思います。季節にそった物語を書くのは初めてなので上手くできるか不安です、、、良いものが作れるように頑張ります(ง •̀_•́)ง

それでは、本編どうぞ。


〜本編〜

朝、窓を見ると外は大粒の雨がポツポツと落ちていた。今は小降りだが、天気予報ではこれから本降りになるみたいだな。 傘を持って、オレは少し早歩きで学校に向かった。ちょうど雨が強くなり始めた頃だったので傘の意味がなく、学校につく頃には全身びしょ濡れだった。



こんな雨の中、校庭でぽつんと立って空を見上げている人がいた。見覚えのある後ろ姿にオレは思わず駆け寄ってしまった。

「おはよう、類」

「司くん、、、?おはよう」

明らかにいつもと様子が違う。そのことに驚いたが、一番驚いたのは類が傘をさしていないことだ。濡れ具合を見ると長い間そうしていたようだ。見かねたオレは傘を差し出し、類の頭にタオルを乗せてやった。

「司くん、、、いいよ、ありがとう」

「いいや、よくない!なぜ傘もささずにこんなところに立っているんだ?靴もぐしょぐしょじゃないか!」

「いやぁ、雨がまだ降ってないからそのうちに演出用の装置を作っておこうと思って外に出たんだけれど、ちょうど降ってきてしまってね」

いかにもそれっぽく言っているが嘘だとわかる。ずっとそばで類の演技を見てきたからこそ気づけるのだ。オレはなんとなく聞かない方がいいかもしれないと思ってその時は何も言わず教室に類を連れて行った。



昼食を食べようと二人きりになれるところを探したが雨なので人がたくさんいた。しょうが無いからセカイに行って食べようということになり、人目のつかない場所に行った。

「よし、ここなら大丈夫だろう。セカイに行くぞ!」

「待って、司くん。ここならいいんじゃないかな?」

「む?どういう意味だ?」

「人目につかないってことは、二人きりになれるし、ゆっくり食べられるんじゃないかい?」

「それもそうだな。よし今日はここでランチを食べよう!」

「そうだね。あ、その前に」

「ん?何か忘れt」

チュッ

「、、、!?」

突然のことすぎて訳が分からない。なぜランチの前にオレ!?いかん!止めないとずっと続いてしまう!そう思うのに体が動かない。類にされるがまま、いつ終わるんだと思いながら受ける。

思っていたより早く離してくれたが、類は物足りなさそうな顔をしていた。

「い、、、いきなり何するんだ!せめて一言言ってからに、、、!」

「あ、司くんのおにぎり一つとこのサラダを交換しないかい?」

「話を逸らすな!それとダメだ!!少しくらいは食べろ!!」

「司くんこそ、ピーマンくらい食べれるようになった方がいいかもしれないよ?」

「うっ、、、それはそうだが!野菜全般食べられないお前に言われたくないわ!」

「まぁまぁ、そう言わずに」

「むぐっ!」

無理矢理サラダを口に放り込まれ、喋れなくなってしまったので仕方なく食べた。そしておにぎりは盗まれた。

「モグモグ、、、っ類!!人のおにぎりを勝手にとるな!!」

「交換って言っただろう?」

「いろいろ違うわ!!まぁ仕方ない、今回だけだぞ?」

「ふふっ、ありがとう」

いつもの調子でランチを楽しみ、午後の授業に備えて休憩している間、類は外をじっと見ていた。そんなに雨が気になるのか、、、?ただぼーっと見ているだけではなく、類はどこか悲しげな表情をしており、なにか思い出しているかのようにただ一点を見つめていた。

「、、、類」

「、、、」

名前を呼んでも反応がない。悪いとは思うが体を揺すって呼びかけてみることにした。

「類?大丈夫か?」

「えっ、あぁ、、、ごめん、もしかしてずっと呼んでたかい?」

「まぁ、、、ずっと同じところを見ていたからどうしたんだと思ってな」

「、、、中学の頃、雨の日はよく一人でぼーっと眺めていたなぁって思っただけだよ」

「そうか、、、」

中学の頃、か、、、類は一人でなにを思いながら学校にいたんだろうか。オレはまた雨を見ている類にそっと寄り添って手を重ねた。

「ん?どうしたの?」

「、、、なんとなくだ 」

あえて本音は言わず、あとは何も喋らないで静かにしていようと思ったのだが、

「、、、大丈夫だよ、司くん。今はもう、寂しくないから」

「なっ、、!なぜそうなった!?」

「ん?僕が寂しそうにしてたから手を繋いでくれたんじゃないのかい?」

「バ、バレてた、、、!」

「ふふっ、バレバレだったよ?司くんは分かりやすいからね。もしかして、本当のことを言わずにいたらかっこいいとでも思ったのかい?」

「やめろぉ!!人の心をもてあそぶようなことを言うな!!!」

「あ、チャイムなっちゃったね。帰ろうか」

「あ!おい待て!!置いて行くなぁ!!!」

慌てて教室に帰る時に、ふと窓の外が目に入った。

少しだけ雨が弱まって、空が明るくなっていた。

〜次回へ続く〜

この作品はいかがでしたか?

130

コメント

1

ユーザー

やばいです。今回の連載は短編集みたいになるかもです。それでも頑張って作成していくのでよろしくお願いします🙇‍♀️

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚