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国際連合と国際連盟のお話。
1930年後半頃。
国際連盟は機関として限界を迎えていた。
象徴者である連盟の体もどんどん麻痺していきボロボロになっていっていた。
白目は黒く変色し頭からは黒い翼が生えた。
どろっと溶けたように黒く変色した指先。
ヒビが入ったような亀裂。
動ける範囲が減り意識も朦朧としていく。
ほんの数ヶ月で連盟は意識を繋ぎ止めるので精一杯にまでなっていた。
そんな時目の前に現れた存在。
まだ生まれたての若き存在。
彼は後の国際連盟の継承者に値する国際連合の前身だった。
視線の合わない虚ろな目で見つめた。
穢れを知らない純粋無垢な瞳。
冷たく無愛想な表情。
こちらへ近づきしゃがみこむ。
顔を覗いては言葉を発す。
「大丈夫じゃなさそうだ」
そういい徐ろに立ち上がる。
少し悩んで口を開いた。
「俺が助けてあげようか」
理解するまでに時間を要した。
たすけてほしい。
声を振り絞って言った。
なんとなく信用していい気がした。
彼がおでこに手を置いた。
そこで意識が途絶えた。
温かくてもふもふとした感覚。
目を覚ましたら麻痺していたのも変化してしまった目も体も全て治っていた。
国際連盟はにこにことした笑顔で隣に座っていた無愛想な彼に礼を伝えた。
でも彼は浮かない顔だった。
「どうしたんですか?」
彼は口を開きこう言った。
「多分もっと深くやらないと君を助けてあげることはできない」
深くやらないと。その意味がわからない。
その旨を伝えると少し考え黙り込んだ後、彼は口を開いてくれた。
「あくまでこれは直しただけにすぎない。
このまま放置すればまた再発するだろう。
もっと深くから直し続けないといけない」
疑問の顔を浮かべる連盟を見て彼はあーっと声を出し再度口を開く。
「多分俺が君の体と同一化しないと…直しようがないと思うんだ、これ」
彼は少し途切れ途切れに言葉を紡ぐ。
それに対し少し考えいいよと返事をした。
彼が私を抱きしめた。
その瞬間意識が途切れた。
体が軽くて心地よかった。
視界がぐらぐらと揺れる。
「どうだ?変な感じはないか?」
「全然ないです。すごく楽な感じ…」
「ならよかった。ちゃんとできてるな」
声色が少し変わっていたような気がした。
閉じていた目を開く。
分かってはいたがやはり体の主導権はこちらになってしまった。
許してもらえるだろうか。
「大丈夫ですよ。どちらみち長くなかったんですから」
暇だな。
「そうですね。何か話します?」
そうだな。なら君の話でも聞かせてくれ
長毛詐欺/コニー
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