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「雪さんは運命って信じる?」
「運命?運命っていうとその巡り合わせ的な?」
「まぁそうかな、わたしと賢一君は従兄弟同士なんですよ、賢一君のお母さんの兄がわたしの父って感じです」
そう言われて似ているところを探そうとしたが、見つからない・・・
「似てないって思ったでしょ」
お見通しで怖い。とりあえず笑ってごまかしてみた。
「子供の頃から知っているんだけど、なんていうか気が利きすぎるんだよね。でも、時にそれで自分自身が割を食う所もあったり。今もちょっと巻き込まれていたりするんだけど、雪さんには賢一君を信じてあげて欲しい」
「今の電話がそうだと言うこと?」
「ははは、わたしからは信じてあげて欲しいとしか言えないかな、実は雪さんのことは賢一君から聞いていたんだよ、前からね」
えええ?
「その雪さんが偶然にもここに現れて、そこに賢一くんが居合わせるって,
これって運命だよね」
疑問形でもなくて、運命確定事項ということなのね・・・
「何が運命だって?余計なこと言っていないよね?」
「なにも」としれっと嘘をつく和也さんに要注意人物のラベルを付けることにした。
「あっキャロル、ごちそうさま」
「どういたしまして、じゃあ行こうか」
「え?」
「雪の部屋、行くっていっただろ」
本気だったんだ・・・てか、部屋の中にはそれほど多くはないが茂の物があり、そんな部屋に入れるのは抵抗がある。
「そもそも、浮気してたのは向こうだし今更私の部屋に来ることは無いんじゃないのかしら?」
「俺はこの2ヶ月を有益に使いたいし、元カレさんの痕跡を跡形も無く消し去りたいって感じかな。かなり焦っているんだ」
ロマンチストだったり強引だったり、本当にいろいろと発見がある。
普段は年下だと思ったことはないくらい落ち着いているのに、こんな風に強引なところはやっぱり年下なんだと思ってしまう。