テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
Dom/Sub 桃赤
目の前で苦しみ藻掻いている同じ仲間がいるというのにりうらはなにも、手助けもなにもできない。同じSub同士だから、…助けることも癒やしてやることもできない。だから早くパートナーを呼んであげないといけないのに、参ったなぁ。結構りうらも食らっちゃったかも。
俺達Subはどう頑張ったってDomには勝てない。DomはCommandを使ってSubを従わせ、そのSubが従う姿に欲望を満たし、SubはDomにCommandを出されることによって欲望を満たす。…でもSubに関してはDom全般の人にCommandを出されたからって幸せな気持ちになるわけではない。パートナーがいるSub、Domは他の誰かにCommandを出したり、出されたりしたところでそこまで欲望は満たされない。Subに関しては気持ち悪さでさえ抱いてしまうこともある。
「―っ、しょ、ちゃ…しっかりして…ッ!!」
「りぅ、ちゃ…、?」
そしてGlare。Domが出す威嚇みたいなもので言うことを聞かないSubとか怒ったときとかに出すSubにも格下のDomにも効くオーラみたいなもの。そしてりうらたちはそのGlareに食らってしまったから苦しく辛くなっている。
「…あーッ、もう!!なんでこういうときにいむったらでかけてんのかなぁッ!!」
徐々にりうらだけ回復していくからどんどんイライラする気持ちが破裂しそうになる。あのバカ!なんでパートナーが苦しんでるときにりうらのパートナーと出かけてるわけ!?しかもりうらのパートナーのないくんもさ、助けて!ってメール送ってるのになんで未読無視なのさ!!
…楽しむのはいいことだけど、パートナーがSOSを出したのであればすぐに助けに来てよあのバカ達!!イライラする、Sub dropに堕ちそうになってる初兎ちゃんを助けられるのはりうらでもないくんでもなく、いむだけだっていうのに…。
「…――ッ、ぅッ…ッ!!」
「初兎ちゃッ…!? いむ…助けてあげてよいむッ!!」
連絡がつかないのにイライラ。なんでこんなにもメッセージを送ってると言うのに既読すらつかないの?いむもないくんも連絡つかない。もう、本当になんなの!!
あ、既読ついた。ようやく既読ついた!!遅いんだよバカ!!大好きな大好きなパートナーからの連絡を見るのに10分以上かかるなんてダメダメさんだ。帰ったら説教してやる。…でもその前に早く来て、GPSも普段はOFFにしてるけど今日はONにしてるから。どういう意味かわかってるよね?ないくん。助けに来てくれるってりうらは信じてるよ。いむも、早く初兎ちゃんを助けてあげて。りうらなんかより早く、初兎ちゃんを。
「りうらッ!!」
既読ついてからはすぐ来れるじゃん。ほら、いむ。初兎ちゃんの方行って。早くCareしてあげて。…そう言いたいのに、なんで声が出ないんだろ。目頭に雫が溜まってる感覚する。鼻がツーンとして、呼吸しづらくなって震えが止まらなくなる。なんだろう、なんだろうこの感覚。さっきまで大丈夫だったのになんでこんなにも動けなくなっちゃったんだろ。さっきのGlareが一気に襲いこんできたみたいな感じ。
苦しい、辛い、気持ち悪い、頭ガンガンする。助けて、助けてないくん。苦しいよ助けてないくん。
「…ッ!! 大丈夫!?来るの遅れちゃってごめんね。りうらも少しだけだけどdrop仕掛けてるからCareしよっか。」
「…しょ、ちゃがッ…」
「初兎ちゃんは大丈夫だよ、ほとけがいる。だから今はまずりうらが回復することに専念しよ? 大丈夫。俺がいるからりうらは大丈夫だよ、だってりうらの大好きなないこがそばにいるんだからね」
来るのが遅くなった上でどの口がそれを言ってるんだか。本当、腹立つ。…抱きしめられて安心しちゃうなぁ、そっか。初兎ちゃんが酷すぎただけでりうらも限界迎えそうになってたんだ。
よくあるよね、学校ととか職場とかで嫌なことがあった時、家に帰った瞬間の安堵感で一気に涙がこぼれ落ちてくるようなやつ。まさにあれだよね。今の状況って。外の目があるから、他のDomの目があるから気を張らなきゃいけない、けど、大好きなパートナーが来てくれたからもう大丈夫。って安心して涙も震えも怖さも吐き気も抑えきれなくなるくらいに。安心しちゃってる。
「…よく頑張ったね。初兎ちゃんが苦しそうにしてたから他のDomに襲われないようにってりうらは気を張ってたのかな、?気づくの遅れちゃってごめんね。大事な大事な案件だったからスマホいじってる時間とか無くてさ、もうこんなことならりうらも一緒につれてけばよかったね。 大丈夫、りうらはよく頑張ったよ、不甲斐ないとか初兎ちゃんのほうが苦しいのにとか思わなくていいの。」
「俺のりうらは世界一えらこだね」
「――ッ…! うぅッ…」
もう、ないくんって魔法使いみたい。言葉一つ一つに安心させる能力がある魔法使いさん。
そんな、魔法使いさんはりうら以外に魔法かけないから、かけないって信じきれるから今日もないくんに心も身も捧げる。だいすきだよ、りうらだけのパートナー。次はもっと早く迎えに来てよね。
そんなことを心で告げながら、声を押し殺して彼の胸の中で涙を流した。
end
コメント
7件
このような設定(?)の小説初めて読みました‥!👀 Dom?とかSub(違ってたらごめんなさい🙇)ってどういう設定なんですか? 主従関係みたいな感じですかね…?🙄