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可愛い副委員長

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可愛い副委員長

12 - 可愛い副委員長#12

♥

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2023年08月17日

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~委員会~


ぺ「来週から一週間、道具の点検や整理などを行う当番表を作りました。それと───」


しにがみくんがイメチェンして一回目の委員会。少し変わったことがある。

まず、明らかに女子全員しにがみくんしか見ていないこと。

次に、自信がついたのか、しにがみくんが少し明るくなったこと。

明るくなったことで、委員会をしているときの気まずさが少し和らいだ。


ぺ「これで説明は終わります。何か質問が……」

し「ぺいんとさん!ちょっといいですか?」

ぺ「えっあ、どうぞ」

し「僕とぺいんとさんは一週間毎日一緒にやるので、困ったことがあれば

いつでも聞きに来てください!」


ん?……………え?初耳なんだが……


し「以上です!」

ぺ「あっ、じゃあ質問ある人はいますか?」


一人の女子が手を挙げた。


ぺ「はい、モブさんどうぞ」

モブ「副委員長に質問なんですけどぉ」

し「えっ僕?」

モブ「はい~!あのぉ、彼女つくったりしないんですかぁ?」


急なプライベートの質問に、しにがみくんは動揺していた。


し「えっと💦委員とは関係ない質問はやめ………」

モブ「でもぉ、皆気になってますよぉ?」


そう言うと、そこにいた女子皆がその子に共感していた。


し「でっでも今は関係ないので……!💦」


隣を見ると、しにがみくんが予想以上に動揺していた。


モブ「え~、いいじゃないですかぁ!だって……」

ぺ「ストーップ!、質問がないのでこれで委員会を終わりま~す」

モブ「委員長~!せっかくのチャンスだったのにぃ!」

ぺ「はいはい」


委員会が終わり、皆が帰ったタイミングで、しにがみくんが話しかけてきた。


し「ぺいんとさん!さっきはありがとうございました!!」

ぺ「おう!気にすんな!笑」

し「やっぱ僕、ぺいんとさんがいないと生きてけないわ笑」


満面な笑みを浮かべるしにがみくんにドキッとした。

だけどクロノアさんとのことを思いだし、その感情はすぐに消えた。


ぺ「そういえば来週毎日ってま?」

し「はい!一週間だけなんで大したことないですよ!」

ぺ「え~」


掃除や点検なんてただでさえめんどくさいのにそれを毎日やるとは……

非常にめんどくさい


し「まぁまぁ笑、一緒に頑張りましょ!」

ぺ「う~…しゃあないかぁ」


こんな会話でも、話せなかった時と比べたらましだ。


ぺ「て言うかさ、俺のせいで今大変なことになってない?」

し「イメチェンのことですか?」

ぺ「うん…」

し「そんなことないですよ!逆に自信ついたんでイメチェンして良かったです!」


そう言ってニコッと笑った。

その笑顔を見たとき、しにがみくんが笑顔で過ごせるなら

影で見守るだけでもいいかもな、と思った。


し「そんなことより!来週から一週間、忘れないでくださいよ!」


なぜ委員会のことになるとこんなにも人格が変わるのだろう……


ぺ「わかってるって!」

し「ほんとにぃ?」

ぺ「ほんとだって笑」


くだらない会話だけど、俺たちにとってはそれがちょうど良かった。




視点 sn


『そんなことないですよ!逆に自信ついたんでイメチェンして良かったです!』

僕が言いたいのはこれじゃない。いや、これも伝えたかったけど…

もっと他に言いたいことがあるはずなのに…言葉にできない…


し「あの…ぺいんとさん」

ぺ「ん?どした?」


僕は一生懸命言葉を探した。


し「えっと、今まで女子と話したこととか注目を浴びることがなかったから……

こんな経験ができてぺいんとさんにはたくさん感謝してます!」

ぺ「俺は何もしてないけどな笑」

し「いやそんなことないですよ!あともうひとつ…」


また言葉を探す。

ぺいんとさんは真剣な顔で僕の言葉を待ってくれた。


し「僕、ずっとぺいんとさんと会えなくて……その…寂しかった///」

ぺ「……………」


ぺいんとさんが急に黙り込んだ。


し「ぺいんとさん?」

ぺ「スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…………」

し「?」

ぺ「……可愛すぎだろ…」


僕の顔がだんだん熟れていく。


し「最近可愛いばっか言われてなれてるはずなんですけどね!///

ぺいんとさんから言われたら恥ずかしいな///」


今度はだんだん顔が熱くなってきた。


ぺ「…天使かよ……」

し「えへへ///そろそろ帰りますか!」

ぺ「あぁもうそんな時間か」


ぺいんとさんといるとあっという間に時間が過ぎてしまう。


し「一緒に帰ってもいいですか?」

ぺ「おう!」


久々に一緒に帰れると思うと胸が弾んだ。




し「遅くなっちゃいましたね~」

ぺ「だな~、でもいっぱい話せたし!」

し「ですね!」


今日僕は何回笑っただろう。笑いすぎて腹筋が割れてるかもしれない。


ぺ「来週からまた話せなくなるのか~」

し「でも放課後は会えるから!」

ぺ「あ、そっか!忘れてたわ笑」


ぺいんとさんの横顔。声。


し「ちゃんと来てくださいよ?笑」

ぺ「ごめんごめん笑」


そして笑顔。僕はぺいんとさんのいろんなところに惹かれていく。


ぺ「あっ、じゃあ俺こっちだから」


まだ一緒にいたかったな

そんな気持ちを抑えながら笑顔をつくる。


し「またね!」

ぺ「おう!またな!」


今目の前にいる人が遠くへ行ってしまうなんて、今の僕には考えられなかった。




~次の日~


─続いてのニュースです。〇〇県〇〇市で通り魔に腹部を刺された少年が、救急搬送されました。犯人はまだ捕まっておらず───


テレビには、ぺいんとさんの写真が載っていた。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

5

ユーザー

ワクワクし過ぎて内容見たら尊死した……_:(´ω`」 ∠):_

ユーザー

え?ま?ぺいんとさん?まじかよ〜!!!てかしにーも実は、ぺいんとさんのこと好きなのかい?!

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