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「しまは最近流行ってる”人狼ゲーム”って知ってる?」
ある日の休み時間そう話を持ちかけてきたのは中学生の頃からの親友 星風紗那 だった。
「聞いたことはある。7日の間に人狼を見つけ出すゲームだよね。」
気になってはいるけど、と独り言のようにこぼすと紗那はこちらを見て
「じゃあ今度遊ぶときにやらない?」
と目を輝かせて言った。断る理由もないので
「いいね、やりたい!」
と返事をした。
「1週間くらいお泊まり会しない?」
「ええ、そんなに?」
〜〜〜〜
〜
私達は次の長期休暇に宿泊会をし、その時に人狼ゲームをやることを約束した。
_______________________________________
-月日が流れ,宿泊会当日-
私は紗那の家のドアベルへと手を運ぶと
ドアの奥からドタドタと慌ただしくこちらへ向かってくる足音が聞こえる。
やがてドアが開き,隙間からこちらを見る紗那と目が合った。
「いらっしゃい、しま!上がって」
彼女は元気よく出迎えてくれた
「ありがとう、お邪魔します。」
家に上がらせてもらったあと紗那に招かれ一つの部屋に案内してもらった。
「ここは?」
私が尋ねると紗那は少し笑って言った。
「しまの部屋だよ。ほら私一軒家に一人暮らしだからさ空き部屋あるんだよね。」
「私がここ使っていいの?」
驚いて私は確認をする。
「もちろん好きなように使って」
「ありがとう、この部屋 紫ばっかじゃん。嬉しい」
「しまの持ち物紫多いから好きなのかなって思って 」
「よく見てるね」
それからも少し会話をしていたら気づいたら時計は5時を指していた。
「もうこんな時間.」
「本当だ。夜ご飯どうしよう、外食する?」
「そうしようか」
私達は近くのショッピングモールのフードコートで外食することにした。
「何食べる?」
「どうしよう」
私が悩んでいる間に注文したのか、紗那の手には番号札が握られていた。
「紗那は何頼んだの?」
「私はねハンバーガーとポテト!」
「いいね、私もそうしようかな~」
注文を終え紗那が受付までバーガーを取りに行っている間、私は紗那と私の分の席を探す。
コップ2杯分の水を汲み席に座って辺りを見渡すと色々な人がいて今更ながら感心する。
紗那が受付に向かって5分程経った時,紗那は両手にお盆を抱えながら帰ってきた。
「おまたせ、少し並んでて遅れちゃった。ごめんね」
「大丈夫だよ。ありがとう。」
紗那が席に着いたのを確認して手を合わせる。
『いただきます』
ご飯が食べ終われば服屋でお揃いの服を買った。
気がつけば時計は8時を指していた。
2人は手を繋ぎながらショッピングモールを後にする。
影に黒く写った2人は双子のようにそっくりだった。
〜〜〜〜〜
「ただいま、 お風呂入るか。しまが先に入る?」
「いいの?お言葉に甘えてそうしようかな」
「じゃあお布団の用意しておくね。」
「ありがとう」
寝る準備などは紗那に任せて脱衣所へ向かう。
頭からシャワーを流すと疲れが一気に取れたように感じる。
明日は待ちに待った人狼ゲームをやる。
わくわくしている中一つの疑問が浮かんだ。
(人狼ゲームって2人でプレイできたっけ)
人狼ゲームは最低4人は必要だったはずだ。
(今考えてもしょうがないか)
私は考えるのをやめお風呂を出た。
〜〜〜〜〜
「お風呂出た」と紗那に報告すると部屋に布団の準備ができていると言われたので部屋に向かう。
部屋に入るとそこにはホテルのように綺麗なベッドが用意されていた。
「すごい…」
私は感心して声を漏らす。
すると、寝る用意ができたのか 紗那 が横に来て
「ありがとう!」
と しま を見て微笑んだ。
「明日も人狼ゲームするし、寝ようか。」
「うん、そうだね」
「おやすみ」
私達は隣り合った別々の布団に潜って眠る。
二人が寝静まった部屋の中、 しま の携帯に一件のメールが届いた。