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朝が来ていた。わからないはずはないのだが、脳を誰かと共有しているようで、上手く色んなことをコントロールできていない。時計を見ないと空腹にも気付かない有り様だ。そう言えば最後にシャワーを浴びたのは何時だったか、このままでは体力がもちそうにない。一先ず作業を中断し、少し眠ろう。どうせろくな夢など見ないのだから、このまま椅子にもたれて一眠りだ。大丈夫、日記も写真も逃げはしない。むしろ私に読まれることを待ち望んでいるはずだ。あの婦人には感謝している。よくぞこの本を届けてくれた。私は今人生でもっとも充実した日々を過ごしている。このまま日記を読み進め、もう一人の自分と思う存分対話しよう。さあ、死をどう捉える?あの写真の男は何故あのような責め苦を受けねばならなかった?何故あの写真をここまで丁寧に書き綴った日記に挟み込んだ(普通に読んでいては決して気付かないように)?答えは自分の中にあるのは判っているが、無論私が望むのは当たり前の、道徳的な訓示などではない。私を今まで生かしてきた、死という決して体験することのできない蠱惑的な状態に対する憧憬にも似た感情を認めて欲しい。何十年も私を魅了してきた死という人の結末を 何 考え 人 殺