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奇跡的な出会い

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奇跡的な出会い

2 - 一緒にいる時に

♥

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2025年02月06日

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シャンティ × ショタの冬彰の2話目です 🙏


注意喚起等は1話の初めを見てください 🙏
















いつもより早くに目覚めて隣を見ると小さな子供。彰人が居て少し安心する。

昨日の出来事は夢ではなく、ちゃんと現実だった。

彰人は小さな寝息を立てながらまだ寝ていた。

そんな彰人を横目に俺は立ち上がり、台所と向かう。


いつもなら朝は何も食べないで過ごすが、今は俺だけでは無い。

育ち盛りの子供が今は居るんだ。

そんな子供に気を使って野菜多めの朝食を作る。軽いサラダと、スクランブルエッグに白飯。

いい匂いが部屋中に漂いなんとも言えない気持ちになる。いつもこの時間は胃にものを入れないせいか気持ち悪くまでなってくる。

そんな自身の気持ちは知らないふりをしてお皿へ盛り付ける。

彰人は起きてるだろうかなんて考えながら寝室へと行くと丁度彰人はむくりとベットから起き上がる。


☕「起こしてしまったか?」

🥞「んーん、今おきた、」

☕「そうか。朝ご飯を作った。今起きれるなら一緒にリビングへ行くがどうする?」

🥞「いく、」


彰人はそう言葉を放ちベットから下りるとドアの方へと来る。そんな彰人の手を握りリビングへと一緒に行く。


☕「すまない。何を食べるか分からなかったから取り敢えずの朝食だが、大丈夫か?」

🥞「うん、ぜんぜんだいじょーぶ、!」


俺は母親や父親にどうされて育ったか正直いって記憶が無い。それに俺も捨てられて子供の頃にボスに拾われたから余計に分からない。

小さい子にどうすればいいかなんて、子供が嫌いだったから大人になってから知識に入れようともしなかった。

これくらいの子供が育ち盛り、ということしか分からない。

そんな俺の朝御飯にすら彰人は目を輝かせて頂きますと挨拶するとしっかり食べ始める。


☕「美味しいか?」

🥞「うん!」

☕「良かった 」

🥞「…冬弥さんはたべないの、?」

☕「俺は…、」


元々少食だ。それに朝食なんていつも食べない。昼に少し食べて夜も食べない、大体一食生活。ひどい時は2日に1度なんて時もある。正直今ご飯の匂いをかくだけで気持ち悪くなる。

そんな、イカれた生活を彰人にさせたくない。巻き込む訳には行かない。


☕「俺は、彰人が食べてる姿を見るだけでお腹がいっぱいだ」

🥞「そっか、」

☕「ああ」


彰人は納得したのか少し黙り込んだらまた御飯を食べ始めた。俺はそんな彰人を横目に珈琲を飲み始める。本来なら煙管を吸いたい所だが、子供には悪影響、とボスが言ってた気がする。…多分、恐らく。

俺の勘違いかもしれないが一応、と吸わないで珈琲だけを飲む。

彰人はまるで食べ物を頬袋に詰めるハムスターやリスなどの小動物のようだった。


🥞「ごちそうさまでした、!」

☕「お粗末さまでした」


食べ終わった彰人が手を合わせて挨拶をすると俺は食器を下げる。

彰人には何をするべきかなんて迷っていると1つ考えが浮かんだ。それは人に話す。というシンプルなものだ。

話す人、といえば自身の上司しか思い浮かばない。ボスは流石に話せない為仕事で一緒になることが多い仲のいい、?上司に話すことにした。彼が居る場所は大方予想がつく。


☕「彰人」

🥞「んー…、? 」

☕「俺は少し出かけてきてもいいだろうか」

🥞「朝はいっしょじゃないの、」

☕「すまない、すぐ済ませてくる」

🥞「うん、」


すまない、ともう一度謝れば折り紙を今度は彰人に渡して俺は家を後にする。

暫く歩くと彼、上司が居るとこであろう場所へつく。

そこは朝だと言うのに暗くいかにも卑しい雰囲気を持つBARだ。

俺は目の前にあるその店の無駄に重たい扉を開く。


🍨「いらっしゃーい!って、トウヤくん?」

☕「カイトさん。御久しぶりです」

🍨「言うて昨日ぶりじゃない?」


元気よく挨拶したのは自身の上司のカイトさん。いらっしゃい、だなんて挨拶をしていたが彼はここのBARの店員ではない。一応、ただの客だ。

BARの店主は俺が来るなり怯えた様子で此方を見ている。正直あまりいい気分ではない。だがあまり気にせず俺はカイトさんと会話を続ける。


☕「はは、そういえばそうですね。それでなんですけど、実は聞きたいことがあって、」

🍨「俺に聞きたいこと?いいよ。可愛い可愛い後輩の頼みだからね。なんでも聞いてあげる」

☕「その、昨日子供を拾ったんですけど、どうすればいいか分からなくて、何を与えたらいいのか…とか、」

🍨「なるほどねー、正直いって俺達の活動はあまり子供にはいい影響をもたらす、とは言えないしねぇ…、教えることとかは出来ないだろうし、んー、あ!」

☕「何か、?」

🍨「折り紙とかいいんじゃない?確かトウヤくん折り紙出来たでしょ」

☕「簡単なものなら、」

🍨「それで十分だって 帰り良い奴買ってあげるからその子と一緒にやってみな?」

☕「はい、有難う御座います、買ってくれるなんて、御礼とかは、」

🍨「んー、じゃあその子に今度会わせてね!」


薄っぺらい笑顔を張りつけたような顔で話すが結構本気で言っている様子なので、分かりました、何て答えれば 早速行こっか っと、カイトさんはノリノリでお金を払いBARを出て、適当に折り紙の他、彰人が喜んでいた塗り絵や普通の紙、そして色鉛筆などを更に購入して帰路に着く。


☕「ただいま」


ドアを開けていつもの通りに言葉をこぼす、いつもなら返ってこないはずの言葉におかえり、!と元気な声で返事が来て自然と笑みがこぼれる。


☕「いい子にしてたか?」

🥞「うん、!してた!」


良い子だな。と頭をくしゃりと軽く撫でればリビングへと足を勧め、椅子に座ると彰人を自身の足の上へ乗るよう誘導する。


☕「そうだな、彰人。今日はプレゼントがあるんだ」

🥞「プレゼント?」

☕「ああ」

 「これなんだが、」


と 俺は彰人に声をかけながら折り紙等の買ってきたものを見せる。


🥞「おりがみ、?」

☕「ああ。分かるか?」

🥞「おねえちゃんが、」

☕「そうか、」


彰人の知る物は姉を通してのものが多い気がする。なんて少し悲しい気持ちを抱く。間違っても思ったことは言葉に出さず彰人の頭を優しく撫でては一緒にやろう。なんて優しい笑みを彰人に向ける。そんな俺の笑顔に彰人は不信感を抱くどころか満面の笑みでやると此方へ答えた。そんな姿がとても可愛らしい。

 

暫く俺達2人は折り紙を一緒にしたり塗り絵をしたりして時間を忘れるまで日が落ちるまで楽しんだ。



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