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(ソ連目線)
『好き』
「えっ?」
え、コイツなんて言った?
好き??好きって言ったよな?
は?
誰の事?
いや、まずこの空間に他の誰かがいるのか?
それだったら逆に怖いな…
俺……なのか?
俺に言ったんだな…
何故…俺なんだ
「な、何で俺なんだ?」
『ソ連が俺と普通に接してくれるから……
俺の事さ……きっとみんなに好かれてるとか思ってるでしょ?』
図星だ
『でも違う……まぁ、さっきも言った通り、俺、ウザいって周りに言われてる』
「それはみんなが羨ましがってるからで…」
『陰口も言われる
アイツ調子乗ってるよな、とか』
「でも、メキシコとか、フランスは楽しそうに話してくれてるだろ?」
『そぉ…だけど……
やっぱ、俺がズレてるところあってさ…
時々喧嘩しちゃう』
「それは…喧嘩するほど仲が良いって奴じゃ…」
『いや、違う
ソ連は…ソ連だけは、本当に違うんだよ』
ここまで本気なアメリカの目を、俺は一度も見た事がない
『俺たちって、周りから”敵同士”とかって言われてるだろ?
普通だったら、ソ連はもっと辛くあたっても良い、もっと俺の事を無理矢理にでも引き剥がして良いのに…
ずっとこうやって話してくれた
家にだって入れてくれた
でも、他の奴らは俺の事をウザいって言って遠ざけるし、陰口はいうし、責任は押し付けてくるし、利益は奪うし……
だから……ソ連だけは違う』
なんとなく…
俺が、他の奴らと違う事をしている事は分かった
でも俺は…
「……俺たちは男同士だ…悪いがそれは…
受け入れる事ができない」
そう
俺達は男同士
片方が女であれば成立する話だが、男と男であれば色々ないざこざが生まれる
ここは断るべきだと思う
というか、俺はあまり同性愛を受け入れられない方だ
アメリカだって、ここまでイケメンに育ったんだ
もっと他にいい相手が見つかる
例えば……フランスとか…
「なぁ、この事はもう忘れて普通の友達として…」
『ダメなのかよ…』
「え…」
『何で男同士じゃダメなんだよ!
普通にできないから?
子供が作れないから?
俺は……俺は本当に、ソ連を愛しているんだ!」
本当に本気なんだ
アメリカは
真っ直ぐに俺の事を見つめてくる
でも、本当に俺は男同士の恋愛が苦手だ
周りにもそういう奴がいたが、キッパリ縁を切った事がある程だ
そんな自分がこのような関係を持つわけにいかない
「俺は……アメリカにこう言って良いのかわからないが…男同士で恋愛をすることが苦手なんだ…
だから、無理だ…ごめん」
『そう…』
これで諦めてくれるはずだろう
『じゃあ、俺、女になる』
は?
「何故そうなる……?」
『そうすれば付き合えるし、結婚だってできるでしょ?』
「いや…元々男だった時点で無理だからな…?」
『ねぇ、本当にさぁ…俺、好きなんだよ?
ソ連の事!なんでわかってくれないの!』
「ぇう……俺は…その…………」
どうしよう
どうしたらいい?
俺は…
(アメリカ目線)
さっきから俺、自己中すぎることばっかり言ってるよな…
『いや…うーんと……その…』
すっごいソ連、困ってるし…
ヤバい…気まずい
辛い
逃げだしたい!!
「えぇと……ご、ごめん俺、ちょっと変だわ」
申し訳なさ過ぎる…
全部、俺の都合を押し付けてるなー…
ソ連の本心…
ソ連はきっと俺なんか合わないよな
というか、男同士無理なんだよな…
こんな美人な顔立ちで……もっと良い相手がいるだろうし
何でもできて、真面目で、気遣いもできるし…
すげー彼氏にもってこいだよなぁ…
きっと、他にもソ連を狙っている奴だってそう少なくはないはず
『…その……アメリカの気持ちに答えられない、こんな俺ですまない………』
ソ連は悪くないのに…
俺が謝らせてしまった
本当に嫌な奴だと思われただろうな…
「いや、俺の方が悪いから……本当に申し訳ありません!」
土下座かます?
マジで土下座しようかな?
「どっ…土下座します?」
『あっ……いや、だ、大丈夫です……」
なんか気まずい雰囲気を更に作ってしまった
もうダメだ
明日から顔向けできないわ
今日で俺達、さけるチーズ★
そんなこと言ってる場合じゃないか…
にしてもスッゲェショック…
辛……
フランスにでも愚痴ろうかなぁ……
草って言われて終わりかぁ?
メキシコはどうかなぁ……
『あ、あのさ………」
「へいっ!?」
びっくりして変な声出たわ
『その………
付き合うくらいなら………出来るかも…』
それマ???
え、マジ?
大マジ???
「本当…ですか…?」
『あぁ…本当…だ』
えっ、あっ、わぁ!やったぁ?!
わっっっわあああ!?!?
かっゔえっ!?!?
ええええええあああああああ!?!?!?
ふう…………よし、落ち着け俺
「ほ、本当に良いのか…俺で…」
『まぁ…な
これから気まずくなるのは避けたいからな……』(少し笑って
はうっ!?
笑顔が天使…
神様かな……
今日、命日だわ
というか、俺、ソ連に気遣って貰ってるわ
申し訳ない……
「気遣ってるなら別に……」
『いや、良いんだ
少しはアメリカのことを知れると思って…
同性愛について理解を深められると思って、自分で決めたことだ』
そっか……
どこまでも、ソ連はお人好しなんだ
そんなソ連の気遣いを受け取らないわけにもいかず、少し気まずいお付き合いがスタートした
「じゃ、じゃあ……これから宜しくお願いします…」
『此方こそ』
すぐに恋人として見るのはよくないと思う
ソ連が嫌がりそうだし…
キスしたことも凄く不快だったと思う…
うーん…
どうしていこうかなぁ…これから
続くぞぁ((