テラーノベル
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なんか、きょうとかとうこうできたわ
で、みんなまってるとおもうから、(おもってないとおもう
とりあえず、とうこうさーびす!
昼休みのチャイムが鳴ると、教室の空気は一気にゆるんだ。
「腹減ったー!」
「今日パン買えた?」
あちこちで声が上がる。
机をくっつけて食べ始めるグループもいれば、購買へ走る生徒もいる。
その中で、いるまは静かに席を立った。
いつも通り、屋上へ向かうためだ。
昼休みはできるだけ人が少ない場所にいる。
それが、いるまの習慣だった。
廊下を歩き、階段を上がる。
屋上へ続くドアを押すと、少し冷たい風が吹いた。
空はよく晴れていた。
いるまはフェンスの近くに座り、持ってきた小さなパンを取り出す。
「……静か。」
ぽつりとつぶやく。
ここにいると、学校のざわめきが遠く感じる。
少しだけ、落ち着ける場所だった。
パンをかじった、そのとき。
ガチャ。
屋上のドアが開く音がした。
(誰だ…)
いるまは少しだけ振り向く。
そこに立っていたのは——
「やっぱここか!」
らんだった。
「……。」
いるまはため息をつく。
「なんで来た。」
らんは笑いながら近づいてくる。
「なんでって、誘ったじゃん。」
「誘われてない。」
「今誘う。」
そう言って、らんは隣に座った。
距離が近い。
いるまは少しだけ体をずらした。
「……うるさいやつ。」
「ひどくね?」
らんは笑いながら弁当を広げる。
少しの沈黙。
風の音だけが聞こえる。
すると、らんが口を開いた。
「ここ好きなの?」
「……まあ。」
短く答える。
「静かだし。」
「なるほど。」
らんは空を見上げた。
「確かに、いい場所だな。」
その言い方が、少しだけ嬉しそうだった。
いるまは横目でらんを見る。
(なんなんだよ、ほんと。)
普通、ここは一人になりたい場所だ。
なのに、らんが来ても不思議と嫌な感じはしない。
それが少し不思議だった。
すると、らんが突然スマホを取り出した。
「そうだ。」
「?」
「昨日言ってた友だち、覚えてる?」
「……ああ。」
「ちょっと話すわ。」
そう言って、スマホを耳に当てた。
数秒後。
「もしもしー?」
らんの声が少し明るくなる。
電話の相手は、どうやら昨日話していた仲間らしい。
いるまは特に興味もなく、フェンスの向こうの空を見た。
でも、らんの会話はなんとなく耳に入ってくる。
「うん、例のやつ。」
「今一緒にいる。」
その言葉に、いるまは少しだけ眉をひそめた。
(例のやつって俺かよ。)
らんは楽しそうに話している。
「いや、普通にいいやつ。」
「ちょっと静かだけどな。」
「そうそう。」
電話の向こうで何か言われたのか、らんが笑った。
「いやいや、そんなやつじゃないって。」
少しして、らんはスマホを下ろした。
「ふー。」
「……何話してた。」
いるまが聞くと、らんはあっさり答えた。
「いるまのこと。」
「は?」
思わず声が出る。
らんはケラケラ笑った。
「そんな怒んなよ。」
「怒ってない。」
「顔怖いぞ。」
「うるさい。」
そう言いながらも、いるまは少しだけ視線をそらした。
誰かに自分の話をされることなんて、ほとんどない。
それが少し落ち着かなかった。
すると、らんが少し真面目な声で言った。
「でもさ。」
「?」
「そいつら、いいやつなんだ。」
らんは続ける。
「いつか紹介するよ。」
いるまは少し黙った。
(紹介…)
友だちの友だち。
そんな関係は、今までほとんどなかった。
だから——
どう答えればいいのか分からない。
「……別にいい。」
結局、そう言った。
すると、らんは笑った。
「素直じゃねーな。」
「うるさい。」
風がまた吹いた。
空は青くて、雲がゆっくり流れている。
その景色を見ながら、らんがぽつりと言った。
「でもさ。」
「?」
「いるまといると、なんか落ち着く。」
その言葉に、いるまは一瞬だけ固まった。
(……は?)
らんは特に気にした様子もなく続ける。
「なんか不思議なんだよな。」
いるまは何も言えなかった。
ただ、胸の奥が少しだけざわつく。
心の奥にあるドアが、
またほんの少しだけ、
静かに動いた気がした。
コメント
7件
らんらん優男すぎてなくぅ!続き楽しみすぎる!