テラーノベル
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ばんがいへ~ん!
りくもください~((ないでしょ
まだシェアハウスができる少し前。
雨の夜。
街灯がポツポツ光っている。
路地裏。
そこに、らんは座っていた。
膝を抱えて。
制服は少し汚れている。
「……ちっ」
小さく舌打ち。
さっきまでケンカしていた。
相手は3人。
結果は勝ち。
でも。
楽しくはない。
らんは空を見る。
雨が顔に落ちる。
「くだらねぇ」
小さくつぶやく。
学校でも問題児。
家でも居場所はない。
父親とはいつもケンカ。
「出てけ」
その言葉を言われたのは、もう何回目か。
だから。
今日は本当に出てきた。
でも。
行く場所はない。
コンビニの前で時間をつぶす。
公園で寝る。
そんな毎日。
「はぁ…」
ため息。
そのとき。
後ろから声。
「お前」
低い声。
らんが振り向く。
そこにいたのは。
なつ。
らんは警戒する。
「誰」
なつは少し肩をすくめる。
「さっきケンカしてただろ」
らんの目が細くなる。
「見てたのかよ」
なつは言う。
「無茶すんな」
らんは鼻で笑う。
「関係ねぇだろ」
なつは少しだけ笑う。
「まあな」
沈黙。
雨の音だけ。
なつが聞く。
「帰る場所ある?」
らんは答えない。
なつは少し考える。
それから言う。
「ないなら」
少し間。
「うち来る?」
らんが眉をひそめる。
「は?」
なつはあっさり言う。
「シェアハウス」
「まだ俺しかいないけど」
らんは疑う。
「なんで」
なつは少し空を見る。
「俺も昔」
小さく言う。
「そうだったから」
らんは黙る。
雨が強くなる。
少し寒い。
らんはなつを見る。
なつは本気の顔。
嘘じゃない。
らんはため息をつく。
「……飯ある?」
なつが笑う。
「ある」
その日。
らんは初めて。
シェアハウスに来た。
古い家。
床がきしむ。
でも。
なつが言う。
「ここ好きに使え」
らんはリビングを見る。
静かな空間。
でも。
少し落ち着く。
ソファに座る。
そして小さく言う。
「……変な家」
なつが笑う。
「そのうち慣れる」
それから。
少しずつ人が増えた。
すちが来て。
みことが来て。
こさめが来て。
いるまが来た。
今では。
リビングはいつも騒がしい。
らんはソファで寝転びながら思う。
(あの雨の日)
(帰らなくてよかった)
そして小さく言う。
「ここ」
誰にも聞こえない声。
「悪くねぇ」
その声を。
なつだけが聞いて。
少し笑った。
過去過去多いな 笑
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