ある、二頭の競走馬の話
綺麗な綺麗な白毛馬が生まれた。
白毛の系譜、シラユキヒメからなる、競馬かいではひとつの一族とも。その中でとてつもない輝きを放ったソダシ。その子供の中にもG1を走る馬が現れた。しかし、G1を白毛馬が勝つことはなかった。ソダシの存在はフロックではない、それはわかっている。だが、馬券に絡んでも、勝ちきれない。そんなレースが多かったからか『白毛の馬は勝ちきらない』そんな噂も飛び交っていた。
白毛の『スカイブルー』という名の牝馬は母ソダシ、父にモーリスを持つ良血馬。阪神ジュベナイルフィリーズ2着、桜花賞2着、NHKマイルC2着とマイルで安定の抜群感を見せたあとローズステークスを勝って臨んだ秋華賞、第四コーナー。左前足ハ行を発症し競争中止。そのまま現役を引退し、繁殖牝馬となる。
しかし、スカイブルーは死産になることが多かった。一番仔は流産、二番仔は切迫早産。三番仔は難産となり亡くなってしまった。四番仔は生まれたは良いものの、身体が弱く、生後半年で亡くなってしまった。
それでも奇跡は訪れた。ついに、スカイブルーの五番仔が生まれたのだ。
牝馬で父はドリームジャーニー。体はとてつもなく小さく、かのメロディーレーンを彷彿とさせるような、そんな体に細いライン。しかし、美しい白銀の毛並み。将来を期待するには程遠いが、産まれてくれたというだけで、それは奇跡と言えた。
『もしも、この子が走ってくれたら』
艶めくような黒鹿毛の馬が生まれた。
芦毛の暴君。ゴールドシップ、その娘であるオークス馬ユーバーレーベン。その子供、父にエフフォーリアを持ちスカイブルーと同期の牝馬である。名を『リイムブライム』。ドイツ語で生き続けるという意味だ。
桜花賞を勝ち、オークスは5着に破れ、ローズステークスはスカイブルーの2着に破れた。それでも秋華賞を勝ち2冠達成。その後は海外に果敢に挑戦し、6歳まで走り続けた。
そして繁殖牝馬となり、その初年度産駒だった。
父はイクイノックスという良血の牡馬で、雄大な馬体に意思の強い目、艶やかな黒鹿毛に三日月型の流星。きっと走る馬になる。そう期待せずにはいられなかった。そして、ふとこう思わされてしまった。
『母子二代クラシック制覇と父の逃した皐月とダービーを勝ってくれるのではないか』
その二頭が生まれたのは同日、同牧場だった。
『~きた!!!!!!きたきたきた!!!やはり二強‼この二頭がやはり主役だ!!!!!残り二百、並んだ並んだ接戦だ!!!!!!』
ー無敗の王者は…!!!!!!ー
『私だッ!!!!!』
『僕だッ!!!!!』
譲ってたまるか…!!!!!!
はい、第1話はこれにて終了です‼今回生まれた二頭の競走馬のお名前を紹介します‼
スカイブルーの20○○は『ミルキースカイ』ちゃんです。
長らく白毛馬で勝てていないG1を勝って、白毛一族にかかってしまった雲を晴らして青空を見せてほしいという意味で名付けられました。
リイムブライムの20○○は『ザイムリヴネント』くんです。
馬名の意味はドイツ語で生き捧げる、です。母や叔母の名前から来ています。
それでは~!初めての馬名募集のお時間です‼二頭いますのでAの馬、Bの馬で、お一人1頭のお名前を考えてみてください!私の自由になりますが、採用させていただきます!
Aの馬 芝ダート問わず走れる鹿毛の牡馬です。気性が荒く、前に行きたがりますが、それが逃げに適しており、距離適性は1200mから2400mまでです。冠名は『アスノ』です。
Bの馬 芝の栗毛の牝馬で海外遠征も視野にいれています。距離適性は牝馬クラシックくらい。名前の前に『ティルロス』の冠名をつけてください‼
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