テラーノベル
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こんちゃ!ぬしだよ!
今回はストコン参加用のお話を書いていきたいと思いまーす!
れゆゆさんって言う方のストコンなんで!みなさんも見に行ってみてね~!
がちで賞狙いに行ってるから設定とかめっちゃこだわった!
それではー?レッツゴー!
夏の夕暮れ。崖の上で不気味な笑みを浮かべる少年がいた。
年齢は……16歳程度だろうか。赤い髪に犬耳がよく映えている。
空を見上げて、何か独り言を呟いているのだ。
「あーっはっはっは!」
「あーあ、今世じゃ俺うまく生きれないっぽい!」
「なんだっけ?この村って、死んだら一つだけ願い事を叶えてもらえるんだっけ?」
「んふ、そうだ。」
「ねぇ、カミサマ。」
「今世で散々俺にイジワルしたんだから、来世は、人間で、俺の生きやすい世界にしてよ。」
「そしたらきっと、またさとみくんと出会えるって。」
「それじゃ、サヨウナラ!」
俺は、生まれた時から魔女だった。
……いや、違う。
魔女だったことなんて、一度もない。
ただ、生まれつき左右で目の色が違った。
親もいなかった。
それだけで、この村は俺を魔女と呼んだ。
──ただ一人を除いて。
「なーにやってんの。」
「うわぁっ!びっくりすんじゃん!」
そう、それがこの人。
名前は、さとみくん。俺の初恋奪ってった人。
「なぁ、今日もうちで飯食う?」
「食べる!」
「じゃあはよ来い」
「え、あちょっ、待って!」
「お前がボケっとしてっからだよw」
慣れた足取りでさとみの家へ入る。
家は雑多に物が置かれてはいるものの清潔感があり、綺麗だ。
「さとみくーん!今日昼ご飯何?」
「んー?野菜炒めー」
「えー、野菜炒めかぁ……なんか地味……w」
「文句言うんじゃねえよ……www」
「まぁ、美味しいからいいんだけどさー!」
そんな事を言いながらさっさと机まで運んでいく。
さっきまでのエプロンも脱ぎ捨てイスに座った。
「いただきまーす!」
「はいよー」
「やっぱ、美味しいんだよなぁっ………」
「だろ?」
「あ、てかさとみくん!午後暇?」
「んーあー、うん。暇だけど」
「じ、じゃあさ!ちょっと散歩しない?!」
「………散歩?」
昼飯を食べ終わり莉犬は逃げるように家に帰った
”やばいやばいやばいやばい!え!ついに誘っちゃったよぉ………、え、何着てこう??え、これ?やっぱ、こっち?
んー、……これなら、うん、多分いっちばん似合ってる!”
「さとみくんこーゆーの嫌いじゃ、ないよね、?」
とりあえずで着てみたロングTシャツが結局一番莉犬らしかった。
その時。扉がコンコンと音を立てる
「莉犬~?まだー?」
「あ、ちょっと待って!今出るから!」
「はよぅ」
正直まだまだ準備したい気持ちはあったが待たせるのもあれなので出てしまう事にした。
「おまたせっ!」
「似合ってんじゃん、着替えたん?」
「ちょっとねっ!てか急に褒めんなバカ!」
「えぇー?なんで俺怒られるん?」
「早くいこ!もうっ!///」
「はいはい、じゃ、行くか。」
そして二人は歩き始めた。
「で、どこ行くんだよ」
「まぁまぁ!いいからついてきて!」
少しずつ歩き進め、村の表の方に出た。
「おいっ、あいつ、街に出てきやがったぞ。」
「見えないふりだよ、見えないふり。魔女なんだから」
市場の村人たちはヒソヒソと喋りだす。ただし莉犬にも聞こえるような声量で。
「………!、さとみくんっ。裏道通ってかない?」
「……ん、ええよ。」
その時だった。小さな子供の手から風船が空へ放たれていく。
「ふうせん、おそらにいっちゃったぁっ……」
今にも泣きそうな顔をしている
「大丈夫よ、ね?また買ってあげるから」
母親がなだめているも、その涙は子供の感情の通りに流れていく。
その時だった。
「よっっっっと!!!」
さとみが大きくジャンプし、風船を掴み取った。
「ほらよ、もう離すんじゃねえぞー?w」
「ふうせんだぁっ、!ありがとうピンクのおにいさん!」
「ありがとうございます、すいません」
「気をつけろよー?ガキィw、じゃあな。」
「うん!ばいばいっ!」
「行こーぜ莉犬。」
「う、うん!」
「さとみくん、すごいじゃん」
「だろ?」
「なんか腹立つ~w」
「ナルシストめ、」
「そうですけど~」
「着いた!」
「うわっ、すっげぇ……」
「でしょ?この前ね、夜こっそり散歩してたら見つけたの!」
そう。その時目の前に広がっていたのは赤、ピンク、黄色、オレンジ、白などの色とりどりな百日草の花畑だった。
思わず言葉を失った。
風が吹くたび、百日草が波のように揺れる。
「こんなとこ、あったんだな。こんな陰気な村に」
「俺もびっくりしたよ。凄いよね。」
「多分、誰かが丁寧に手入れしてたんじゃない?昔。」
「だろーな。」
「この花ね、百日草って言うんだって。花言葉は……忘れちゃった」
「忘れんなよw、でもさ。きっとそんな奴なら魔女だとか信じねえだろうな。
こんな陰気な村で花の世話してるぐらいなんだから」
「!……そう、だろうね…」
「”ほら、いつもそうだ。この人は……誰にでも優しくて誰かを無意識に……惚れさせるまるで……まるで”」
「神様みたいな人だ」
「は?」
「え、!聞こえてた?!何でもない!ひとりごと!///」
「ふーん……?」
「てか!2,3本もって帰ろっかな……家に飾りたい!」
「ええやん」
そして莉犬は足元にあった赤色とピンク色の百日草をササっと摘み取った。
「ねね、さとみくん。またさ、来ようね。約束!」
さとみが少しだけ目を細めて笑う
「ん、約束な。」
「そろそろ帰るか」
「今日の夕飯オムライスがいい!」
「しゃーねーなw」
「やったぁ!」
二人は足取り軽く家へと帰っていく
そんな日常がずっとずっと
ーそれからしばらくたったある日のこと。
さとみは急に村の寄り合い場に呼び出された。
「……おはようございます。」
そこに着くともう村の村長や幹部はそろっていた。
「おぉ、来たか」
「何の用ですか?」
「あぁ、単刀直入に言おう。お前は何故魔女と関わりを持つ?」
「あいつは魔女なんかじゃないです、ただの人間です」
「何を言う!あの目の色を見たのか!どう考えてもおかしいだろう!」
「あれは、莉犬の親の遺伝子の問題で……」
「今までは実害がなかったから黙っていたがもう黙ってられんのだ!」
「知らないのか!魔女はな、信じる者が現れると途端に力を表すらしい、」
「だからっ!あいつは魔女じゃ……!」
「黙れ!」
誰の声なのかなんて、もうどうでもよかった。
「お前は本当に魔女ではないと言い切れるのか。」
「言い切れます。」
「何故。」
「俺がずっと見てきたからです。」
「お前は洗脳されているからそんなことが言えるんだ!」
「俺は莉犬と居たくているだけだよ!」
「情に流されるな。」
「あぁ、そうだ。あの魔女を殺してしまえばいい!」
「はっ……?」
「あぁ、それは名案だ。なぜ今までそうしなかったのだろう!」
「待て!、莉犬を殺す……って……はっ……?」
「だから、殺してしまえばお前も苦しまずに済むじゃないか、洗脳から解放されるんだぞ!」
「やめろ、やめてくれ……、そこまでするなら……!」
「俺を、殺せ。」
コンコンコン。
「さっとみくーん?いるー?朝ごはん食べに来たよー!」
だが返答は帰って来ない。いつもの「なんだよ」が返ってこないことに対して疑問に思うものの、別にそこまで言及しない。
「留守なんかな?仕事かな?朝から大変だなぁ」
「まぁいいやっ!帰ろー!」
「はぁ?お前何言っているんだ」
「だから、俺を殺せ。俺を殺せば、魔女の力は無くなるんだろ?!」
「はぁ、馬鹿な選択だ。まぁ、いいだろう処刑は明日だ。その間は留置場に置かれるとでも思っておけ。」
「わかった。」
夜。
またさとみの家の扉が叩かれる
コンコンコン。
「さとみくん?居ないの?」
「どこ行ったんだろ……夜勤……とか?まぁいいや。」
少し振り返り、家を見る。
「………?」
家に戻ると、ピンク色の百日草が少しだけ、しおれていた。
そして、翌日。
「さとみよ、最後に何か言い残すことはあるか?聞いてやろう。」
「………そう、ないよ」
「そうか、」
ただ、最後に小さく、つぶやいたことがあった。
「莉犬、約束破って、ごめんな。」
少しだけ目元が光った、気がした。
次の日の朝。莉犬は流石におかしいと思い、本当は行きたくはないが近所をうろついてみることにした。
道中で、莉犬の耳に入った声があった。
「おい、聞いたか?あいつの噂!」
「誰だよ、あいつって」
「馬鹿お前、知らねえのかよ。ほら、さとみだよ」
今、莉犬が一番聞きたくて一番聞きたくなかった名前がそこにあった。
思わず聞き耳を立ててしまう。
興味のないふりをしつつも耳は完全にそちら側を向いていた。
「あぁ~!あいつか!あの、誰にでも優しい奴!なんかあったのか?」
「なんかあいつ、魔女庇って死んだらしいよwww」
莉犬の口から思わず声が溢れた
「は…………っ?”なんで、なんで、さとみくんが…?”」
「やっばぁwえ、で?」
「なんか魔女を処刑しようって話になったらしいんだけど、あいつ、それなら俺を殺せーだとか言って昨日、処刑されたってww」
「馬鹿じゃんwwあいつw」
「って……おい、あれ魔女じゃね?」
「うわ、逃げよーぜ」
「…………っ。」
今度は声が出なかった。あいつらのことなんてどうでもいい。ただただ混乱していた。
「”俺のせいじゃん……全部、全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部!!!!!!!!!”」
そのまま家へするすると戻る。
そこで、初めて涙が落ちた。
「そっか、そっか。さとみくん、死んじゃったんだ。」
「自分から、俺を殺せって……ばっかじゃないの……」
「あは、あはははは。」
「なんでいないんだろ、昨日まで、ずっとずっとずっと!いたのに……」
「………。」
黙りながら立ち上がり、そのまま歩いて行く。
いつもだったら隠れる視線も
今は痛いとも感じない。
怖くもない、ただただ無気力なだけ。
そしてたどり着いたのはーーーーーーーー
百日草の花畑だった。
「一緒来るってさ、約束したじゃん?」
「なんで俺一人で来てんの。おっかしw」
「………もう、いっか。」
莉犬はすぐそばにあった、崖へ駆け寄る。
少しだけ下を眺めてから、すぐに笑顔になった。
それは齢16歳の少年らしからぬ、全てに希望を捨てた笑みだった。
そして、一人語りだす。
「あーっはっはっは!」
「あーあ、今世じゃ俺うまく生きれないっぽい!」
「なんだっけ?この村って、死んだら一つだけ願い事を叶えてもらえるんだっけ?」
「んふ、そうだ。」
「ねぇ、カミサマ。」
「今世で散々俺にイジワルしたんだから、来世は、人間で、俺の生きやすい世界にしてよ。」
「そしたらきっと、またさとみくんと出会えるって。」
「………信じてるよ……?」
「それじゃ、サヨウナラ!」
それから、ふわりと空を舞った。
百日草の赤色とピンク色の花びらが、少しだけ宙を舞って、墜ちていった。
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コメント
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みぅです🥀 読ませてもらいました…。 **すごく切なくて、苦しくて、綺麗な物語だった。** 百日草の花畑のシーンと、さとみくんが「俺を♡♡♡」って言った瞬間が、頭から離れない。 「約束破ってごめんな」って、最後まで莉犬のこと守ろうとしたんだよね…。 莉犬が崖で笑うラスト、全部諦めたような笑顔が心に刺さった。 「またさとみくんと出会える」って願うの、切なすぎるよ…。 言葉のひとつひとつが丁寧で、重くて、すごく好きな世界観でした。 続き、すごく気になるけど、この1話だけでも胸に響くものがありました🌙