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輪 廻 転 生
水 × 青 .
青 14 ・ 心 臓 病 ・ う つ 病
水 24 .小 児 科 医
死 ネ タ . 感 動 す る … ? か も … ?
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) コツコツ
靴の音が 廊下に 響く .
8月 だからなのか 地球温暖化 のせいなのか わからな
いが 夜でも お構い無しに 熱い .
8月1日 . 世間的には 夏休みの 時期だろう .
僕は 医者だ .医者は医者でも小児科医 だ 。
昔から 頭のいい方では なかったが、
両親を 心配させたくないという 思いで 、 大学に
受かり 、 こうして働いている。
医者は 忙しいし 休みも少ないが 、子どもたちが
無邪気に 話しかけてくれたり することもあり 、
やりがいが ある .
夜の院内を 歩いていると 遠くに 人影が見えた .
幽霊は あまり信じるタイプではないので 、 興味
本意に 近づいてみた .
近づいてみると 当たり前に 幽霊ではなく 、
青髪の 背の高い 男の子だった .
水 「 君 、 も う 1 0 時 だ よ ? 」
水 「 部 屋 戻 り な ~ ? 」
廊下の窓から 月を見ていたようだ .
彼は紺色の 瞳を 此方に向けて にこっと 微笑んだ .
青 「 あ ぁ 、 ご め ん な さ い . 」
青 「 月 が 綺 麗 だ っ た の で . 」
水 「 そ う な ん だ ね 、 あ の ~ 、 担 当 医 の 先 生 は ど こ か な ...? 」
青 「 あ ぁ 、 担 当 の 先 生 で す か ? 笑 」
そう 首を傾げ 聞くと 彼は 少し 俯き 悲しそうな笑顔
で 述べた .
青 「 俺 、 あ と 余 命 1 ヶ 月 な ん で す よ 、 」
青 「 だ か ら 、 目 の 前 で 人 が 死 ぬ の 見 た く な い ~ っ て 言 っ て 俺 の 病 室 か ら で て い っ て… 」
青 「 そ れ っ き り 見 て な い で す ... 笑 」
「 まぁ 当たり前ですよね 」と 元気よく 笑って
見せている のだろうけど 内心 傷ついているに
違いない 。 そう思った 。
青 「 じ ゃ あ 、 俺 戻 り ま す ね . 」
青 「 変 な 話 し て す い ま せ ん で し た 、 笑 」
では . と 僕に お辞儀して 歩いていく 彼 .
その 背中は 寂しそうで どこか 悲しかった .
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次の日の 昼 、 色んな 先生に 聞いて回り 、
昨日の 彼が 、 西園寺 いふ ということが分かった.
少し 昨日の 彼 、 いふくんが 気になったので 、
今日、 いふくん の 病室に 行ってみようかなぁ と
思っていた .
成瀬 初兎 、 という いふくんの 代わりの 担当医から
預かった 彼のカルテを 持って 廊下へ 出た .
やっぱり 昼だからか 昨日の 夜より 騒がしく
少し 苦笑いを してしまった .
赤 「 ぁ 、 ほ と け せ ん せ 、 だ ! 」
水 「 あ 、 り う ら 君 、 こ ん に ち は 、 笑 」
赤 「 り ぅ ら 、 で す ! 、 こ ん に ち は 、 ! 」
やはり 子どもは 可愛いな と つくづく思う .
そんなことを 考えている 内に 病室の 前に 着いた.
いふ君の 病室は 思ったより遠く 、 端っこだった .
なんで こんな 端っこなんだろう と 思いながら
ドアを 静かに 開けた .
水 「 失 礼 し ま ~ す …… 」
青 「 え … 、? 」
僕の方を見て 驚いたまま 固まる いふ君 .
水 「 え っ と … い ふ 君 、 だ よ ね 、 ? 」
青 「 は … は い … 、 」
水 「 先 生 、 い ふ 君 と お 話 し た い な … っ て 」
青 「 お 話 … 、? 」
水 「 う ん っ 、 」
青 「 ま ぁ 、 大 丈 夫 で す よ 、 笑 」
水 「 、 !! あ り が と っ !! 」
それから だんだんと 話していくうちに 、
いふくんのことが 分かってきた .
いふくん は 中学2年生 で 、猫が好きだということ.
そして 虫が 苦手 らしい .
そして 、 いふくんは 小さい頃から 心臓病を
患って いたと 言う事 . それが 悪化し 、 今の状態
に至ったのだという .
話していくと 慣れてきたのか 、 いふくんも
敬語が 外れてきていた .
青 「 昨 日 の 夜 、窓 の 外 見 て た ら 黒 猫 が お っ た ん よ ~ !! 」
青 「 目 が 黄 色 で 可 愛 か っ た わ ~ 、 笑 」
水 「 そ う な ん だ ~ 、 見 た か っ た な ぁ ~ 、 」
青 「 も し か し た ら ま だ 居 る か も し れ ん な ~ っ ! 笑 」
昨日の 笑顔よりも もっと いい笑顔で 笑ってくれる
それがとても 僕にとって 嬉しかった .
) コンコンッ
水「 、? は ー い 、 」
) ガラッ
白 「 水 無 瀬 先 生 .こ こ に 居 た ん で す ね .. 。 」
白 「 黒 月 先 生 が 呼 ん で ま し た よ . 」
水 「 あ、 そ う で す か ... 、 」
水 「 わ か り ま し た 、 あ り が と う ご ざ い ま す . 」
水 「 呼 ば れ た み た い だ か ら も う 行 く ね 、 」
青 「 ぁ 、 う ん ... 」
水 「 … ま た 話 そ ? 笑 」
青 「 、! う ん っ ! 約 束 ! 」
水 「 は ー い っ !!! 」
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それから 数日が 立った .
約束をしてから 、 忙しさが ピークになり 、
休みもなく 生きた心地がしなかった 。
いくら 可愛い子ども達と 一緒でも 限度というものが
ある 。
いふくん と 会う時間が 少なくなり 、 あの約束は
何だったんだろう と 自分に 苦笑する 。
水 「 成 瀬 先 生 . 」
白 「 は い 、 な ん で し ょ う … ? 」
水 「 今 、 い ふ 君 っ て 、 ど ん な 感 じ で す か ね … ? 」
白 「 西 園 寺 君 の こ と で す か 、? 」
白 「 西 園 寺 君 、 今 隔 離 病 棟 に 居 る ん で す . 」
水 「 隔 離 病 棟 、? な ん で … 」
白 「 実 は 、 こ の 前 、 検 査 が あ っ て 西 園 寺 君 を 呼 び に 行 っ た ら 、 」
白 「 水 無 瀬 先 生 が い い と 暴 れ て し ま っ て … 」
白 「 先 生 方 と 話 し た 結 果 、 隔 離 病 棟 に …. 」
白 「 で も 、 同 じ く ら い の 男 の 子 が 隣 の 部 屋 に 居 る の で 大 丈 夫 だ と 思 い ま す よ . 」
水 「 そ う … で す か 、 」
水 「 今 、 い ふ 君 に 会 い に 行 っ て も い い で す か … ? 」
白 「 今 か ら 、 で す か … 、? 」
今会いに行かなければ 、 会うタイミングを
失ってしまう .
そして今日は 8月31日 . もうすぐ 1ヶ月だ .
白 「 構 い ま せ ん け ど … 、 」
水 「 あ り が と う ご ざ い ま す !! 」
僕は 先生に 深く お辞儀を して 廊下を 早歩きで
歩く .
隔離病棟 へ行く道は 近いはずなのに 遠く感じた .
いふくん が 居るであろう 部屋の前に 立つ 。
最初の時より どんよりと 重い空気が 僕の 体を
掴んでくる 気がする .
震える手を ドアノブに置き ゆっくりと 開けた .
青 「 … 誰 、 ? 」
いふくんは 、 最初に あった時とは 違う 姿を
していた .
紺色で 輝いていた 瞳からは 光が 失われ 、
白い肌には管が何本も . 表情は ほぼ 無に 近かった.
何も言わなくても 余命が近く 弱っているのが
よく分かった .
水 「 … 僕 だ よ 、 水 無 瀬 先 生 . 」
青 「 先 生 … か 、 」
青 「 ま っ て た 、 よ 、 」
水 「 ご め ん 、、 ご め ん ね 、、 。 」
青 「 謝 ら ん で . だ い じ ょ う ぶ 、 や か ら 、 」
青 「 死 ぬ ま で に 、 は な せ て 、 う れ し ぃ 、 」
水 「 … 僕 も だ よ 、 」
僕は 深い言葉を 話すことも できず 、
ずっと いふくん の 手を 握っている .
いふくんの手は 冷たかった ……
青 「 ね 、、 先 生 」
水 「 な ぁ に 、? 」
青 「 せ ん せ 、 は 、 輪 廻 転 生 っ て こ と ば 、 信 じ る 、? 」
水 「 … ど う だ ろ う 、、 」
青 「 ま ぁ 、 わ か ら ん 、 よ ね 、 笑 」
青 「 で も 、 俺 は 、 ぁ る と お も う 、 」
青 「 循 環 は 、 こ の 世 の 摂 理 、 や ん 、? 」
青 「 だ か ら 、 俺 は 、 ぅ ま れ か わ っ て 、 ま た 、 せ ん せ 、 に … あ ぃ た い 、 」
水 「 … そ っ か ぁ 、 」
堪えていた 涙が 溢れ出す .
これは 僕には どうすることも できない こと
だったから .
人間の 命とは 儚い物だ .
どうして 命は こんなにも 儚いのだろう 。
どうして 神は 綺麗な 花から 摘んで行って 、
腐った 花ほど 長く生かす のだろう .
どうして 必死に 生きてる人を 踏みつけにするの
だろう 。
青 「 な か な ぃ で よ 、、 」
青 「 す ぐ 、 逝 け な く な っ ち ゃ ぅ や ん 、笑 」
水 「 … っ 、 ご め ん 、 ご め ん っ 、、 」
青 「 だ ぃ じ ょ ぅ ぶ 、 す ぐ あ ぇ る よ 、 」
青 「 先 生 、 今 日 は 月 が 綺 麗 や ね ... 」
青 「 だ ぃ す き で す 、 ず っ と 、、 」
いふくんは ゆっくりと 目を 瞑る .
僕の手を 優しく 握ってくれていた 手から 、
力が ゆっくりと 抜けていく .
いふくん は 、 優しく 出会った時のような 優しい
笑顔で 眠った .
水 「 い ふ 君 と 見 る 月 だ か ら 、 こ ん な に 綺 麗 だ っ た ん だ よ . 」
水 「 ま た 、 会 お う ね 、 」
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それから 2年 .
冬の 街を ゆっくりと 歩く 。
僕は 変わらず 医者 を やっている .
いふくん が すぐ側で見てくれている 気がするから.
大切な 人は 漠然と 明日も 明後日も どこかで
生きている気がする .
いふくん だって 、 どこか で 生きている気がする .
コンビニに 入ろうとしたところ 近くの 公園の
ベンチで 蹲っている 子ども ? を 見つけた.
水 「 … 君 、 ど う か 、 し た 、? 」
靑 「 え 、 ぇ っ と 、、? 」
青い サラサラの 髪に 紺色の 瞳 .
恐らく 7歳 くらいだろう
水 「 お 母 さ ん は … 、、? 」
靑 「 ぃ な い よ 、? 」
水 「 お 父 さ ん も … ? 」
靑 「 … ぅ ん、 」
水 「 お う ち は 、? 」
靑 「 な ぃ 、 」
水 「 お 名 前 は … ? 」
靑 「 猫 宮 威 風 … 、 」
水 「 … 威 風 く ん ね 、 」
水 「 ぅ ~ ん 、、 ど う し よ っ か … 、」
靑 「 …… 」
水 「 寒 い し 、 う ち 来 る … ? 」
靑 「 … へ 、、 」
水 「 嫌 だ っ た ら い い ん だ け ど さ 、、 」
靑 「 … ぃ ぃ な ら 、 ぃ く 、」
水 「 … ん 、 ぃ こ っ か 、 」
靑 「 …… ( こ く っ 」
威風くん と 手を繋いで 歩く .
寒そうだったので 首に巻いてた マフラーを
貸してあげた .
彼は いふくん に 似ていた .
いふくん が 威風くん に 生まれ変わって 来てくれた
のかなぁ と 僕は 思った .
約束 果たせたかなぁ .
僕は 月に 問いかけた .
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は い お 久 し ぶ り で す !
感 動 し ま し た か ね ? 笑
自 分 的 に は た く さ ん 書 き ま し た 💪
登 場 人 物 と し て は 赤 水 白 青( 靑 ) っ て い う
と こ ろ で す か ね 🫣
少 し 解 説 ? し よ う か と 思 い ま す ✌🏻
こ の お 話 を 思 い つ い た き っ か け で す が 、
猫 っ て 亡 く な っ て し ま っ て も
毛 皮 を 着 替 え て ま た 飼 い 主 の 元 に
戻 っ て く る そ う な ん で す.
そ こ か ら 生 ま れ た お 話 で す ね .
青 君 を 猫 に 見 立 て て ま す !
そ し て こ の お 話 は 月 が 結 構 で て き ま す
よ ね 😏
満 月 に は 、 ス ピ リ チ ュ ア ル 的 な 意 味 で 、
浄 化 と 手 放 し と い う 意 味 が あ る そ う で す!
そ し て 、 み な さ ん が 知 っ て る で あ ろ う
言 葉 .
「 月 が 綺 麗 で す ね . 」
こ れ は 「 I Love You 」 の 意 訳 だ と 知 ら れ て
い ま す よ ね ?
で は 水 君 が 言 っ た こ の 言 葉 .
「 い ふ 君 と 見 る 月 だ か ら こ ん な に 綺 麗 だ った ん だ よ 。 」
こ れ に は 、 青 君 が 特 別 な 存 在 だ っ た と
い う 事 を 伝 え る 返 し で す .
と い う こ と は こ の 2 人 は 、
心 の ど こ か で 惹 か れ あ っ て い た ん で し ょ う
こ れ で 一 旦 解 説 は 終 わ り で す !!!
た く さ ん 考 察 し て み て く だ さ い !!
コ メ ン ト 励 み に な り ま す !!!
♡ も よ ろ し く お 願 い し ま す !!
そ れ で は ま た い つ か !!
に こ ち ゃ ん ま ー く で し た !