「んっ、?え?ここ、、、」
目が覚めたら、あの夢の景色が広がっていた。あの時、チャイムと同時に気を失ったことまでは覚えている。
「どうしよう。」
なぜだか妙に冷静だった。夢で何度も見た景色。人はいない。滅びた街並みだけがそこにはあった。
「とりあえず。誰か探さなきゃ。」
行動しないとはじまらないと思い、とりあえず、探せばいるはずと信じて人を探すことにした。まず、一番人のいる街の方へ行くことにした。道は壊れていて歩きずらい。
「誰か、誰かいませんかー。」
案の定返事はない。皆死んだのだろうか。そうだとしたら、なぜ自分だけ生き残ったんだ?疑問ばかり浮かんで怖い、悲しいという感情は生まれなかった。昔からそんな感情はなかったが、まさかこんな状況になっても同じだなんてと自分を嘲笑った。
「家族がいれば、そんな感情が生まれてたかな。」
誰もいないのにそう呟く。この行動もいつもと変わらない。
「疲れたな。少しやすもう。」
飛び出たコンクリートに腰を下ろした。歩きっぱなしで疲れたのだろうか、眠たくなってしまったので少し仮眠をとることにした。
「起きて、早く、世界をす、、、わ、、な、、と、、」
「ほ、、た、る、、」
どのくらい寝ていたのだろう。なにか、夢を見た気がするが、思い出せない。まあ、いいだろう。充分休んだので人探しを再開することにした。
孤独戦争は、はじまったばかり。
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