TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する







「…おーい?奏斗?」



『…』



「おーい!奏斗ってば!」



『…え、あ、…雲雀、?』




_______やば、ボーッとしてた




あの後、おぼつかない足取りで教室まで戻った。…記憶はほとんどないけど



そして何故か、いま目の前に雲雀がいる



眉を少し下げて不思議そうな顔をして僕を見つめている




「次体育やけど?」



『あ…そうだったけ、着替えるか』



「?…おう」




そうか、体育ということを教えてくれたのか。優しいな雲雀は


雲雀と一緒に教室を出て更衣室に向かう



「次の体育バスケやって!最初のペア一緒に組もうぜ」




_ペア、





『……あー、…今日は、ちょっと、体育休もうと思ってて、 』



「まじ?腹痛いん?」



『まあそんな感じ?ごめんだけと他の人と組んでよ』




「ん。分かった。」




雲雀はあっさりと了承し、更衣室の扉を開けた


自分のロッカーにつき制服を脱ぎ始める


_______いい体してるよな


シャツの隙間から雲雀の綺麗な体が見える



って、なに考えてんだよ。変態か…





雲雀から目を背け、自分もジャージに着替える。あ、…そういえばネックレス入れたまんまだった


ポケットから取り出し、ロッカーに入れる

そのままベルトを外そうとした。

が、誰かの視線に気づき手を止める



ふと横を見ると、雲雀と目があった



『え、な…なに?』



疑問の言葉を溢すと、ハッとした表情になり慌てた様子で言葉を紡ぎ始めた



「え、あ、いや。なんかお前から、甘い匂いがしたっていうか」


『?甘い匂い?』


「…いや俺の気のせいかも。ごめん!」



雲雀自身もよく分からないという顔をしていた。_甘い匂い


間違えて香水でもつけてきちゃったか?

…もしかしてあのネックレス?


_いやでも甘い匂いなんてしなかったし。

なんなんだ?




「お前、Ωの人と仲良いん?」


『え??Ωの人?……んー、アキラと雲雀以外わかんないかも』


「そうなんや」



“んー?”と雲雀が声を溢している




『…なんか分かんないけど、早く行こ。』



「ん」






「今日は他のクラスとも合同です。最初の10分はペアで練習をしてください。見学者はステージに座って見学してください。」



先生の指示と共に、体育館のステージに座る

合同授業のも相まって人が多い



_あ、雲雀いた。

アキラとセラフと一緒に楽しそうに話している。その光景を見ながら、小さくため息をついた。



「…あの…」



『?…はい?』



女性の声が聞こえて振り返ると、綺麗な黒髪の女子生徒が立っていた。


どこか見覚えがある顔。



確か、保健室に運んだ少女だ




「えっと、さっきはありがとうございました!…足は捻挫って言われたんですけど、1週間後くらいには治るそうで、」



『そうなんですね!無事でなによりです。……あ、それと、あのネックレスを___』


そう言ってポケットを探る。


残念なことにネックレスは自分のロッカーだ。その事実に気づいて肩を落とす



「え?あ、あれは奏斗さんに持っていてほしくて!」


『いや、でもあんな綺麗なもの、貰えませんよ…!』


しかも、あれは相当な値段がするだろう。階段から助けただけだし、見返りは求めていない


「…そう、ですか……。すみません、不快な気持ちにさせてしまったのなら謝ります、」



『いや、全然大丈夫ですよ。いつ返せばいいですか?』



「…うーん、じゃあ_______」



ピーーーー!!



「試合開始〜!!!」


そういう声と共に、試合が始まった。

彼女の声と重なり、肝心な部分が聞こえなかった



『すみません、もう一回言ってもらっていいですか?』



「あ、えっと、今日の放課後…教室行きますね!」





「マリー!こっちで見よ〜!」



「あ、うん!…じゃあ、また放課後に、!」



そう言ってニコリと笑った。

愛らしい笑顔はどこか雲雀と似ていた



『…マリさん、か』


友人らしき姿のところに走っていく彼女の後ろ姿を、見えなくなるまで見つめていた。








______________





「起立!さようなら!」




“さようなら〜”




挨拶が終わった途端、クラスは急激にうるさくなる。

_______もう放課後か、




できる限り雲雀と一緒にいるのを避けていたら、もう放課後になってしまっていた。


自分の鞄に荷物を入れていると、トントンと肩を叩かれた



「かーなとっ!帰ろーぜ!」




そしてニパッといつもの笑顔で笑った。

_______可愛いな

…帰るだけなら、




「奏斗ーー!お前のこと呼んでるぞー!」



そういうクラスメイトの声と共に、僕の視線は扉に釘付けになった。


そこには、マリさんがいた。こっちに気づくと優しく手を振った


…あぁ、そうだった、あのネックレスを貰いにきたのか



『ごめんひば。ちょっとまってて』



そう雲雀に言い、彼女の元に近づく


周りがザワザワしてるが、お構いなしにポケットからネックレスを取り出す


『あの、これ』



「わ、本当にごめんなさい。ありがとう」



『いえ、じゃあ僕はこれで…』



そう言ってマリさんの顔を見る。

彼女は上目遣いで僕の頭を見つめて、不思議そうな顔をしていた



『…あの?』



「ふふ、奏斗くんなんかついてる…」



『え?マジですか?…あれ、どこだ…?』



自分の頭を触って、なにかを取ろうとする。



「…んふ、ここですよ_______うわっ、」



そう言って彼女が、手を伸ばす。


そしたら運悪くバランスを崩してしまったのだろう。僕の胸に飛び込んでしまう形になってしまった



『っ!?』



“きゃー!!!!!”と、周りから叫び声ににたようなものが飛び交う。彼女も焦ったように頬を赤らめながら僕から離れていった




「ご、ごめんなさいっ!!…そ、それじゃあ!!!!」



『え!?ちょっ______________』




そう言った頃にはもう遅く、彼女はどこか走り去ってしまった。


なす術がなく、彼女の後ろ姿を見つめていると、本日2回目。クラスメイトから囲まれてしまった



「え!絶対付き合ってんじゃん!!」


「ひゅー、お似合いだったよ〜」




と、からかってくる


うんざりしてため息をつくと、雲雀が間に入り込んできて、僕の腕を掴んだ



「奏斗!行くべ!」




そう言って、雲雀が走り出す。

僕もそれについていくように走り出した








「はぁ”ーーー!疲れたー!!」



『マジで無理……』




倒れるようにして、玄関に座り込む


あのまま流れで僕の家に来てしまった


アキラから雲雀から離れろと言われたばかりなのに、結局約束を破ってしまった



玄関に寝転び、楽しそうに笑っている雲雀を横目で見つめる


伸ばしていた手を持ち上げ、雲雀の頬に触れようとする



____ ___なにしてんだろ



伸ばしかけた手を戻そうとする


その時、雲雀と目があった




「どした?」




ドキリ、と心臓が鳴る

悟られないように、あくまで平然と

「なんもない」と答えると怒ったように眉を顰めた



「なんもなくないやろ。」



そう言って頬をつままれた




『いひゃい…!(いたい!)』




「んははっ変な顔!」




雲雀はおかしそうに笑って、隣に寝転がってきた




_カチリと目が合う


次の瞬間、ポツリと言葉を溢した



「……匂う、」



______________…匂う?




『え?なにが?』




その瞬間、グリッと首筋に顔を埋める




『は、なに!?』




そのまま強い力でグリグリと頭を擦る

_頬が熱い。心臓がバクバクと鳴っている


可愛すぎやしないか



『…ひ、ひば?』




「奏斗のくせに」




そうポツリと呟くと、バッと顔を上げた


一瞬なんともいえないような表情をした後、すごい速さで靴を履き直し、玄関の扉を開けた



そして最後にこちらを振り向き



「後悔しろばーか!」



そう言い放って出ていった。




『はあ!?おい、雲雀!』





_______バタン






『……はぁ、??』






嵐のような速さで過ぎ去っていき、誰もいなくなった玄関を見つめ、ポツリと言葉を溢す




真っ赤になった頬を隠すようにしゃがみ込む



_______こんなんじゃ、離れることできないじゃん







ドクンッ







『…ぅッ、?』




________あれ、視界が、?











_hbr side




別に奏斗が誰と仲良くしても気にしない。


奏斗はβだし普通の女の人と付き合うし

どうでもいい。



_______そう、思ってたはずなのに



「…なんでっ」




朝来た時、奏斗の話題が上がってて、興味心で話を聞いたら「奏斗に彼女がいる」というものだった。



本人は否定していたらしいから特に気にしてなかった。

でも、奏斗から”Ωのマーキング”の匂いがした瞬間、俺の意識はそっちにしか行かなかった



体育の授業中、女の人と話してて、一目で分かった。”ああ、あの人の匂いか”って。


その時、心にモヤがかかるみたいな、そんな感じがした。




放課後になった時、その女の人がまた現れた。奏斗はその人に何かを渡してた。


_プレゼント、か


その時はまだ大丈夫だった

いや、もうダメだったかもしれないけど



女の人が奏斗の胸に飛び込んだ時だ。

あれは完全にマーキングだった



スリっと奏斗の首筋に匂いをつけていた




奏斗に近づくと、あの女の人の甘い匂いがして


それが気に食わなくて、いてもたってもいられなくて、気づいた時には俺も奏斗にマーキングしていた




「…マーキングって、俺、」





奏斗のこと、好きでもないのに



_______チクッ




「っ、?」




一瞬、チクリと胸が痛くなった。

咄嗟の出来事に胸を抑える




「…なんなん、」




奏斗はβで俺はΩ

結ばれないし、俺はαの先輩が好き




奏斗は相棒で仲間で友人



それ以下でもそれ以上でもない





_______それ以下でも、ないはずなのに




_雲雀_

優しくて、落ち着く奏斗の声が頭の中で広がる




その瞬間、下半身が熱を持ち始めた



「…っは、?なんで?」



ズクズクと疼く、



「…っ、」



どうしようもなくて、

ベルトを外して

ゆっくりと指を入れる


充分すぎるほど濡れていて、どこか嫌気が差す



「んっ……ふ…ぅっ、」



くちゅくちゅと、部屋に水音が広がる



「…あっ……ぁ、っ?…ぅ…うぁッ…」



「っ、は、ぁ…ッん”…っ」



「か、…なとっ…んんッ〜っ〜”〜〜♡」





ぽたぽたと白い液体が床に溢れる




その時初めて、奏斗で抜いた







_______



『Ωのおまえとβの僕』

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

3,730

コメント

4

ユーザー

めちゃくちゃ好きです!続き楽しみに待ってます。

ユーザー

続きありがとうございますめちゃくちゃ最高です;;;;

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚