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アマゾンを護りたい!
アマゾンの現状を世界に知らせたい!
そんな思いでアマゾンに足を踏み入れた一人の環境保護をしている日本人男性が居た。
そんな事を知る由もなく、今日も、アマゾンを大切にしているアマゾン川のドール、海晴(カイセイ)と、アマゾンに暮らしている先住民族のドール、柚杏(ユアン)はアマゾン川の近くに来ていた。
「!柚杏!近々ポロロッカが来るよ!」
普段は滅多に大声を出さない海晴が少し遠くにいる柚杏に聞こえるようにそう叫んだ。
「本当!?確かに、精霊達もそう言ってる。民族の皆に伝えなきゃ!」
精霊達の声を聴いた柚杏が勢いよく立ってそう言った。
彼女の顔にはジャガーのような模様が描かれている。
二人はピューマよりも速く、カエルが舌をしまうよりも速いスピードで走って行った。
二人が大急ぎで民族の皆の元へ駆けている時、日本人男性の蒼空(ソラ)は、迷子になっていた。
「何処だろう、此処」
彼が呟いた一言でさえ、辺りを埋め尽くす植物達の揺れる音に掻き消されていた。
「す〜〜、はぁ~〜」
蒼空は一つ、大きな深呼吸をした。これは彼のクセのようなもので、何か、不安や、恐怖を感じたり、気合を入れる時に良くするのだ。
空気がどれ程美味いことか。言葉では到底言い表せないだろう。
「取り敢えず進んでみるか」
蒼空は兎に角切り替えが早い。この性格でどれ程助けられたことか。周囲の人々に新◯劇みたくこけさせられる程のものだ。
少し重い気がするリュックも彼の自然愛と比べれば僅かな物だ。それゆえ蒼空は軽いリュックを背よって身軽に行動をする。
なんて事はそうそう上手くいくはずが無い。
少しだけ重い足を前に前にと進ませていると、遠くから声と足音が聞こえてきた。
蒼空は驚いたような表情を浮かべ、声と足音のする方に耳を傾ける。
「ほら!速く速く!」
「ま、待ってよ。この辺で一番足が速い君に僕がついていけるわけ無いじゃないか!」
男の子と女の子の声だ。この二人の声と足音以外は草花の揺れる音しか聴こえない。
こんな所で子供が二人だけだなんてことがあるのか?!
蒼空はそう驚いているに違いない。
蒼空が驚いているなんて事は一ミリも知らない柚杏と海晴はまだ走っていた。