お願い
自由少女
あれは夕方なのだろうか。いや、昼だったのかもしれない。そんな不安定な時間帯が私は大好きだ。誰かに会えるかもしれない、聞いたこともない音が聞こえてくるかもしれない。見たことないものが見えるかもしれない。
夏の虫が鳴いた。私を誘ってきた。その声に耳を貸したら、どうなるんだろう。行きたい…行きたい…でも、私は縛られている。家、学校、習い事、家族、友達、先生。お願い、連れていって。何処でも良い、誰でも良い。でも、少し欲を言うなら…私の知人が誰一人いない場所が良い。連れてってくれる人は、出来れば男性が良い。誰も解くことが出来ない魔法にかかってみたい。そしていつか、これを読んでる貴方に解けることのない魔法を…
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!