ーーー病室(2週間後)ーーー
赤「桃ちゃん、ぞろぞろ起きて一緒にご飯食べよ?」
紫「そうだよ?みんなで食べよ?」
黄「桃にぃ、起きてください、勉強教えてほしいです」
橙「俺、桃にぃのご飯食べたいで……」
青「桃くん、お願い……起きて……」
桃「………ん」
青「桃くん!?」
赤「桃!?」
桃「………?」(起きる)
黄「桃にぃ!!!」
紫「あ!ナースコール!!!」
先生「桃さん、ここがどこか分かりますか?」
桃「……家…じゃない」
先生「病室です」
桃「病室……?」
青「桃くん2週間寝たまま起きなかったんだよ?」
桃「…………」
青「桃くん?」
桃「えと……誰……」
青「え?」
先生「……桃さんの家族は覚えてますか?」
桃「青と…橙、黄、赤にぃ、紫にぃ……」
先生「ここにいる人達は知ってますか?」
桃「………み、えない」
先生「見えない?姿がですか?」
桃「……顔」
先生「顔が見えないですか?私の顔も」
桃「……黒く塗りつぶされてる」
先生「なるほど……私は桃くんを担当してる病院の先生です」
桃「せんせ……」
先生「はい、そして、桃くんの周りにいる人達が桃くんの家族です」
桃「…………」
紫「桃くん……」
桃「フルフル……ちがう…」
先生「それはなぜ?」
桃「俺、家族は見えてた……だからこの人達は知らない……」
先生「……そうですか」
青「桃くん…」
桃「せんせ、おれ帰りたい。今日ね、黄と約束してるの。ゲームするって」
先生「んー……駄目かなぁ」
桃「なんでっ…」
先生「今、桃くんは反復性過眠症って言う病気なんだよ」
桃「はんぷく?」
先生「そう、一回寝たら2日〜5週間寝てしまう病気」
桃「…………そんな事ない、俺ちゃんと起きて、寝てってしてた!!!」
先生「桃くんっ、」
桃「帰るっ!!」
先生「桃くん!落ち着きなさい!」
桃「帰る!みんな待ってる!」
先生「君の家族はここにいるから」
桃「この人達じゃない!!青っ、青っ!!」
青「桃くん、僕青だよ?」
桃「違う!黄っ!橙っ、どこ!」
先生「桃さん、落ち着いて」
桃「いやだ!帰して!!赤にぃ心配しちゃう!」
赤「桃ちゃん……」
桃「俺のこと桃ちゃんって呼ばないで!!呼んでいいのは家族だけなの!」
赤「っ………」
桃「紫にぃ…赤にぃ」
先生「桃さん、落ち着いて……後で家族の方呼びますから」
桃「ほんとに」
先生「はい……だから少し待っててくださいね」
桃「ん……」
先生「皆様、来てください」
紫「はい……」
ーーー病室の外ーーー
赤「先生!!どうなってるんですか!?」
先生「2週間ほど眠っていた間に夢を見たりしていたのかもしれません。」
青「夢…」
先生「夢と現実が混ざって混乱してる可能性があります」
橙「顔の方は…見えるようになるん?」
先生「桃さんが眠りにつく前、視界についておかしいと言われた事ありませんか?」
青「!!、言われてないけど…ドロドロに見えるって言ってた」
赤「!、確かに、桃ちゃん自分の作った食事をドロドロになってるから食べないでって言ってたんです」
先生「もしかしたら精神的にもやられていてそれが幻覚の原因になってる可能性もあります。」
黄「原因ってなんですか!?」
先生「桃さんが見えなくなった物でしょう……」
橙「料理が原因ってこと……?」
先生「それもあるかもしれませんが、今現在顔が黒く塗りつぶされてる我々も原因のひとつでしょう」
紫「っ………」
赤「でもなんで先生まで……?」
先生「現実……だからじゃないですかね……夢の中では桃さんは見えてると言ってましたから」
紫「現実逃避……みたいなところですか?」
先生「簡単に言えばそうなります」
赤「……紫兄、あのさ」
紫「ん?」
赤「桃ちゃんの部屋にノートがあったんだよ」
紫「うん」
赤「見てないけど……なにか書いたりしてないかな」
紫「帰って見てみようか」
赤「うん」
先生「桃さんはこのまま入院ってことを伝えてきますね」
紫「多分俺達が入るとまた混乱しちゃうので……お願いします」
先生「はい」
先生「桃くん」
桃「せんせ、みんなは?」
先生「今、桃くんの状態を説明して、入院するかもしれないと話したらさせてくださいって」
桃「……来ないの?」
先生「今日は来れないみたい、みんな学校とかあるからね……用事が無い時に来るみたいだよ」
桃「…………」
先生「だから待っててね」
桃「うん………」
コメント
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目覚ましたああああって思ったら結構大変な事になってるなぁ、、😭 原因を掴むの頑張って、、!! 続き待ってます!
更新ありがとうございます😭💖 この物語とっても大好きでいつも見させてもらってます 応援してます‼️