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烏野高校

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烏野高校

29 - 第29話

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2024年08月06日

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『よろしくね!谷地さん!』

「は、はい!」

私はバレー部の新入マネージャー、谷地さんと話していた。

『タメ口でいいよ〜!タメだし。』

「えぇと、うん!」

『わかんないこと事があったら教えてあげるね!と、言いたいところなんだけど…』

『私も入ったばっかりでね〜・・・』

「ううん!ありがとうございます!!」

『頑張ろうね〜』

そんな話をしていると、日向と影山さんが話しかけてくる。

恐らくあれのことだろう。東京への遠征。

私もすごく楽しみにしているが、一部の人は勉強が必要なようで・・・


「西川、谷地さん!勉強教えてください!」

「教えてください。」

日向と影山さんが頼んできた。

『あ、良いけど、私あんまり…』

「全然いい!!」

日向が大きく私の声に被せてきた。

(ほぼ強制だけど、まあいいや。)

・・・

勉強会が終わり、日向たちが席を立つ。

「ありがとー!谷地さん!西川!」

「あざした。」

『あ、うん!』

『頑張ろうね!』

「おーう!!」

そう言って日向たちは教室から出ていった。

谷地さんが口を開く。

「なんか直射日光浴び続けたみたい…」

『確かに笑 明るいよねぇー』

『それじゃ、また部活でね。』

「あ、うん!」

私も日向たちを追って教室を出た。

・・・

水場で谷地さんとドリンクを作っている時、日向たちのことを考えていた。

(大丈夫かなー、)

日向たちはテストで赤点を取ってしまったのだが、田中さんのお姉さんのおかげでなんとか来れることになったのだ。


(もう結構遅いけどな、)

そんなことを考えていると、遠くから谷地さんを呼ぶ清水先輩の声が聞こえる。

『ん!呼ばれてるよ』

「ほんとだ!行ってくる! 」

「行ってらっしゃい〜」

谷地さんが清水先輩の元へ走っていった後も、私はぼーっと考えていた。

そのせいか、歩いていると何か、…恐らく人にぶつかってしまった。

『す、すみません!』

「あ。」

とっさに謝ると、聞き覚えのある声が返ってくる。その人に視線を向けると、研磨さんが立っていた。

『あ、研磨さん!』

「うん。なんか久しぶり。」

『久しぶりです!』

『ゲームですか〜?』


研磨さんの丸まっている手元を見ると、ゲームではなく怪我をしていた。

『ぇ、すみません!』

「いいよ。切れちゃった。」

『!   それなら!』

私はポケットから絆創膏を取り出す。


『使ってください…』

「…え、ありがと。」

使ってくれて内心ほっとしている私の耳に、なにか叫んでいる人の声が聞こえる。

(?!    叫んでる?!) 

驚いた私は、急いで声が聞こえる方へ向かうと、白と銀の髪をわしゃわしゃしている人を見つけた。

「くそー!!!」

『ど、どうしました?』

おそろおそろ声をかけると、眩しい笑顔でこちらを向く。

「お?!特になにも!」

『え、でも…』

「それより君どこの高校の子?!?!」

(何だこの人…声大きすぎる…)

私が圧倒されていると、後ろから軽く服を引っ張られる。そこには眉間にシワを寄せた研磨さんがいた。

(着いてきてたの?!)

「ちょっと…この人疲れる。」

「もう早くいこ。」

『え、でも…』


片側からはバカ大声、もう片側からは引っ張られ、私はだいぶ混乱していた。


(だ、だれか…!)

すると突然、冷静な声が聞こえてきた。


「木兎さん。その子困ってますから、ちょっと音量下げてください。」

「おお赤葦!!すまん!」

『え、えぇ?』

木兎さんという人を止めてくれたのは、多分同じ高校の黒髪の人だった。

「研磨も。」

「…うん。」

研磨さんも落ち着いたようだ。

(研磨さんとも仲良いのか、)

「ごめんね。大丈夫?」

『あ、はい!』


黒髪さんと話していると、私も落ち着いてきて今の状況を理解する。

(なんか知らない高身長の方たちと話している!怖い!)

『ほんとにありがとうございました!』

『あ、あの失礼します…』

「ああ。足止めしてごめんね。」

「烏野の子だよね?これから頑張ろうね。」

『は、はいぃ。』

私は皆さんに会釈をして、そそくさとドリンクを持って体育館に向かっていった。

<続く>

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