貴方視点
ジリリリリリッ…ジリリリリリッ…ジリリリ((カチッ
何度目かの目覚ましの音で目が覚める。
春なのに、まだ朝は少し肌寒い。
昨日夜更かししたせいなのか、とても身体が重く起きたくもない。
別にゲームとかをして遊んでた訳ではない。
今日のテストの為の勉強してたんだけどさ。
結構手こずっちゃって。
・・・ん?テストだって?
あ、待って。今何時?
やばいんじやない?
時計[AM8:00]ダオッ☆
ッスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……、、、終わった。
これは大分急がないと絶対に遅刻するやつだ。
今日のテスト結構大事なやつだよ?
高校生にもなってテストの日に遅刻とかありえないから。
しゃれになんないからっ!!
急いで制服を着て鞄を持ち一階へと降りる。
朝ごはん、は…お母さんほんとにごめん!
帰ってきたら食べるから許してっ!
こうして私は朝ごはんも食べずに家をでた。
「行ってきまーす!」
もちろん、歯と顔は洗ったよ?
よし、走れー!!!
五分くらい走り続け、集合場所の目の前の信号まで来た。
あーもう。なんでこういう時に限って信号に引っかかるのかなぁ。
しかも信号変わるの結構遅いんだよねここ。
目の前にみんな見えてるのに…!
(パッ…
あ、やっと変わった。
左右を確認せずに踏み出してしまったのが悪かったのか。
それか遅刻になるギリギリに家をでたのが悪かったのか。
「おーい!おまたせ…ッ?!」
(キキーッ
(ドンッ
見事に車に轢かれてしまった。
トラックくらいの大きさにぶつかってしまったせいで反動で飛ばされる。
トントン「あ、おい!〇〇ちゃん!?」
今日は運が悪い日なのか頭から倒れてしまった。
頭がジンジンとする。
あつい、いたい、ふわふわする。
シャオロン「〇〇っ!」
ロボロ「あんさんしっかりせぇ!」
段々といしきが遠のいていく。
めの前もぼやけてきて、シャオとロボロの顔も、ぐちゃぐちゃだ。
ああ…わたし、いまから死ぬんだな。
そうおもった。
誰かが呼んでくれたのであろう救急車の音が聞こえる。
昨日まではうるさいとしか思わなかったのに。
今ではその音さえも心地よく感じてしまう。
これはもう死んでしまうからだろうか。
せめてと思い、最後の力を振り絞って声をだす。
「ごめ、ん、、、ね…。」
ここで私意識はプツンと途切れた。
次に目が覚めたのは、地面がふわふわしていて。
ここは、、、天界?
私、助からなかったんだな。
まあ、分かっていたことだけど。
神様「やあ、〇〇さん。お目覚めのようですね」
「おはようございます…?」
神様「君は未練を残して死んでしまったんだ。
だからここに住むのにはまだ早い。
地縛霊として地上に戻り未練を解き成仏してくるように。」
「は、はぁ…。」
私は神様からとんでもない課題を与えられたようです。
私、宿題は嫌いなんだって…。
まあやるけどさ。
神様「じゃあ、行ってらっしゃい。」
「、、、え?」
私はすぐ傍にいた部下のような人に押された。
もちろん、運動神経が抜群な訳でもない私は、いとも簡単に地上に降ろされた。
あれ、ここって…。
気が付いたらワタシは病院にいた。
目の前には扉があって。
名前プレートの所にはワタシの名前が書いてた。
開けて中に入ってみようと取っ手に手をかけるが持つことが出来なかった。
まさか、と思いながらそのまま扉の方へと足を進める。
すると、びっくりすることに扉をすり抜けることができた。
幽霊だから当たり前、なのか…?
不思議にながらも部屋の奥へと進む。
何人かの男の人がベッドの周りを囲んで泣いている。
一体誰なんだろう?
学校はもうとっくに始まっているからワタシの幼馴染達ではない…と信じたかった。
トン氏、シャオ、鬱、シッマ、それにショッピ、チーノ、ゾム、ロボロにエミさん。
しっかり9人いた。
え、学校は?こんなところで何してんの?
お見舞いに来てくれてることは嬉しいけどさ。
学校には行かなきゃだめでしょ。
ふわっと飛び彼らの後ろからベッドの方を覗く。
大量のチューブと包帯を巻かれた自分の身体がベッドの上に寝かせられている。
頭の包帯には少し血が付いていて見ていて痛々しい。
彼らはこれをみて泣いていたんだ…。
こんなことでいちいち泣いてたらキリないよ。
ベッドの上辺りに隙間があったため、そこに腰を下ろす。
ものには座れるみたいだね。
それにしても酷いな。
こんなに酷くなってるとは思わなかった。
彼らはお昼頃になってもご飯も食べずにワタシの死体を見つめ続けている。
その後も喋ることはせず、夕方までずっとその場に居座り続けていた。
お腹、すいてないのかな。
確か家にワタシの朝ごはんが残ってたはずだよね。
でも、きっと持てないだろう。
ご飯はちゃんと食べてもらいたいしら何か持てるものは…。
悩んでいると目の隅に誰かのスマホが写った。
スマホ、か…ちょうどいいところに鬱のスマホ置いてるし。
少しだけ拝借させてもらおう。
ベッドから立ち上がり、彼らの間を通って机まで歩いて行く。
持つことはできなかったけど画面に触ることはできた。
画面を2回タップし上にスワイプしたが、最悪なことにパスワードがかかっていた。
よし、やってやろうじやねぇか。
一か八かワタシの誕生日でやってみようか?笑
(ポチポチポチ
え?開いたんだけど?
デリバリーでも頼んでおいてあげよう。
住所はみんなのシェアハウスの所にして、名前は自分のにしとこうかな。
サプライズ的な?
これで(何故か)スマホを触れることは出来たから他のも試してみよ。
幸い、ワタシの肉体の方しか見ていないから気づかれてないみたい。
そろそろ面会の時間が終わる頃。
静かな病室に音を響かせゆっくりと扉が開いた。
(ガラガラガラ
看護師「面会時間が終了します。」
シャオロン「もう、そんな時間なんか…。」
看護師「大丈夫ですか?お昼も食べていないと聞いていますが。」
コネシマ「ああ、大丈夫やと思います…。」
エーミール「すみません、こんなに長く居座ってしまって…。」
看護師「いえ、迷惑はかかっていないので大丈夫ですよ。」
トントン「そろそろ俺らも帰ろか、ありがとうございました…。」
看護師「お気をつけてお帰りくださいね。」
重い空気を漂わせながら、ズルズルと足を引き摺るように病室を出ていく。
看護師さんも後に続いてでて行った。
ワタシも出ようとすると目の前で扉が閉められた。
(パタン…
一気に病室が空っぽになった感じがした。
一応出ることも出来たけど、もう少しいることにした。
↓
コメント
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続き楽しみにしてます! かなしい( •̥ࡇ•̥ )