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emさぁん...✨😭😭😭✨ もう感動して涙が止まりません😭 続きが...!続きがぁ!
続き楽しみです!
※甚だしい捏造
※非日常な日常話
※実在の人物、団体とは一切関係ありません。
※軍パロです。
※以上をふまえて大丈夫な方のみおすすめください。
ゆっくりしていってね
「エミさんは……大丈夫なん?」
「ええ。ゾムさんのお陰で、ほぼ怪我なしです」
「でも、右目は……」
「これは、仕方ありません。むしろ、私の目だけで済んだのは、ゾムさん含めた皆さんのお陰ですよ」
「最悪の場合、国が滅ぶ。アレは、そういう生物兵器でした」
穏やかに笑うエーミールではあったが、あの生物兵器に取り憑かれた時に、一番恐怖を感じていたのは、まさしく彼のはずだ。
「エミさんは…怖くなかったん?」
「怖かったですよ」
エーミールは顔を上げ、どこか遠くを見るような目で虚空を見つめていた。
「“彼女”に乗っ取られ、皆さんの不利になることが、一番怖かった」
「だから……死のうとしたんか?」
エーミールは目を細めて小さく笑うと、首を左右に振った。
「皆さんを信じてました。だからこそ、私は自分を閉じ込め、“彼女”と戦う覚悟でいました」
「私が覚悟を決めたことで、“彼女”に迷いが生じました」
「その間に、絶対に皆さんが…ゾムさんが何とかしてくれる。そう信じていました」
「死ぬ気はなかったんやな」
ゾムは安堵した声で、ため息とともに吐き出した。
エーミールの左眼が少し寂しそうな色を帯びたような気がしたが、ゾムは気づいていないようだった。
死にたくはなかったが、最悪の事態を想定した場合、自爆は一番効率的な手段だった。
自分の命であの生物兵器を止められるなら、安いものである。入団したての頃のエーミールなら、ためらいなく自爆を選んでいた。
だが、口は悪いが誰かのために一所懸命に動くこの組織入り、エーミールの価値観が少しずつ変化した。
何より、ゾムのそばが心地良く、安らぎと愛おしいという気持ちを知った。
皆と生きたい。
皆ために死んでもいい。
相反する思いが、ピンを引こうとするエーミールの指を、何度も止めた。
結果として、生死に対して迷い続けたことで、エーミールは右目を失うだけで済んだ。
救出劇裏にある逡巡を、エーミールは墓まで持っていくことにした。
続く