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ちゃす!るーあです!
続き!
「おはよう、乱大丈夫か?」
射渾が俺の顔を覗く
「うん、昨日はごめん、もう大丈夫!」
そう言っても射渾は心配そうな顔をする
「話す気はないのか?」
怒ってる訳じゃないと思うけど…
「ごめん、もう少し心に整理をつけたい」
心配そうにでも優しく暖かく
「分かった」
そう言って抱き締めてくれた。
「懐くん〜!起きて〜!」
「ん〜」
「懐く〜ん!」
「ぅん、チュッ」
「んわ!」
「おはよう」
懐くんはイタズラっぽく、幸せそうに笑った。
「もう!」
胡沙溟は真っ赤な顔で可愛く怒った
「みこちゃん、朝だよ」
「…ん」
「おはよう」
「おはよう」
栖魑くんが起こしてくれた
いつもは俺が起こすのに
「珍しいよね、俺の方が早く起きてるなんて」
栖魑くんは自慢気に笑った
「そうだね」
俺も笑った。けど俺は知ってる本当は俺のことが心配で朝方には起きていたこと…
『栖魑くんありがとう』
声には出さず静かに思った。
「皆の者よくぞ集まった」
射渾・隙懐・栖魑は帝の元へ集まった。
この3人はこの国の四天王なのだ
緑翔龍 栖魑 (りょくりょうりゅう すち)
弓使い
赤陽風 隙懐 (せきようふう ひまなつ)
刀使い
紫雲空 射渾 (しうんくう いるま)
軍師
え?1人足りないって?これは極秘の一族
青星獅 一族 (せいせいし)
忍者
この一族は四天王と帝しか知らない一族出ある。
周りの国には帝と3人で四天王であると話している。
帝は白月京虎 (はくげつきょうこ)
この国は苗字の文字数で地位が分かるようになっている。
帝 白月京虎 4字
↓
四天王 緑翔龍・赤陽風・紫雲空・青星獅 3字
↓
四天王に仕える者 詩久家等… 2字
↓
その他兵士 1字
↓
農民など… なし
的な感じです
「今日は皆に女性妻を作ってもらう」
帝が四天王に命じた。
そして、5人の女性が出て来た。
「明日から5日間この城でこの女性たちと暮らして貰う。良いと思った者と結婚したまえ」
そう言い残して帝は去っていった。
「なあ、射渾〜?」
懐が俺に話しかけてきた。
「なんだよ」
「明日って急すぎねぇ?」
この国は帝が絶対。そんな事言うなって!
「いやぁ、そんなこと言えるのなっちゃんだけだよぉ」
「いや、俺胡沙溟の方が心配なんだわ」
いつもは茶化してくる2人が何も言わなかった。
「え?お前らもなんかあった感じ?」
「いやぁ、悲しそうな顔しててさ…」
栖魑が珍しく肩を落とした。
「乱泣きじゃくってたからなぁ…」
「マジかよ…」
「しかも、大丈夫つって教えてくれないんだよ」
「えぇ?胡沙溟は昔の事思い出したって言ってたな」
「みこちゃんも兄弟の事思い出したって言ってた、今はどこでなにをしてるかもわかんないって…」
「乱も昔の事なんかな…」
「聞いてみることだね、考えても分かんないこともあるから」
「だよなぁ聞いてみるかぁ」
「頑張れー」
「乱、ただいま」
「おかえりー!」ギュー
今日はいつも通りの乱で、安心したような不安に思うような、変な感情だった。
「あれ?今日は服いつもと違うね」
些細な変化も気付いてくれる乱。俺もそれに見合う人間になりたいと常日頃思うが、器用ではない俺は、さり気ない気遣いとか出来ないから直球に聞くしかなかった。
「乱、お前の事話してくれん?」
「え?」
いきなりの事で驚く乱。1度目を見開き、少し俯いてから、俺をベットに座らせ、その横に乱も座った。
「俺の昔の話って…どこから?」
「生まれた時から」
乱の額には汗が滲んでいた。けれど、2、3度深呼吸をして、射渾の服の袖をぎゅっと掴んだ。
「俺は詩久家っていう家系に生まれた…、お母さんとお父さんと…、それから…あと…、あと…、あと…、」
その言葉は途切れ途切れで、1つ1つずっしりと重たいものだった。
「乱一旦落ち着け、ゆっくり吐いて吸って、深呼吸しろ…」
まるでそれが悪夢であるかのように、乱の様子は苦しそうだった。
乱が落ち着くと射渾がそっと言った。
「ごめん、乱嫌な事思い出させたよな…」
「いずれ話さなきゃと思ってたし、俺も…ちゃんと区切りつけなきゃね」
声色は心配そうな射渾を安心させたいと想うのが伝わってくる。けれど、この声とは裏腹に笑顔は切ないものだった。それでも射渾は少し安心した。なぜなら、乱のどこまでも優しい瞳が揺るがなかったから。
「ご飯にしよっか!」
明るい満開の桜のような笑顔でこちらを振り向く乱。
優しい瞳と相まって射渾は幸せだと染み染み感じた。
乱は食事の間、今日読んだ書物の話をしていた。
軍師の射渾からすれば当たり前の事も乱には新しい発見になる。その話をする乱のキラキラした顔が射渾は大好きだった。
ふと、射渾なぎ口を開いた。
「明日から5日間家空けるわ」
突然の報告に乱はぽかんとした。
「なんで?」
不安が伝わる震えた声で聞き返した。
「帝が女性妻作れって四天王に言っていて、明日から5日間帝の城にいる」
「…」
乱はしばらく無言だったが、にっこり微笑んで言った。
「帝様が仰っているなら仕方ないね、」
乱は完璧なつもりだったが、射渾はそれが嘘の笑顔だと言うことがはっきり分かっていた。
「俺は乱がいれば十分なのにな…」
ぽつりと零した言葉に乱は頬を赤らめた。
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