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今回は相澤先生に取り調べ室?的な所に
連れていかれて話してるとこですね!
【ヒーロー】
相澤消太/イレイザーヘッド
担任として多くの生徒を導いてきたプロヒーロー。
個性「抹消」。冷静沈着、だが“見捨てること”はしない教師。
部屋は無機質。
テーブルの前に手錠をかけられた少女――
ナナメが座る。
対面にいるのは、ヒーロー・相澤消太。
目を伏せたまま、ナナメは静かに笑う。
「あたしと話すなんて、あなたらしくないんじゃない?どうせ、“もう更生は無理”って思ってるでしょ」
相澤は言葉を返さない。
ただ、鋭い視線を向けたまま、彼女をじっと見つめている。
「で、何聞きたいわけ?連合の居場所?目的?……あたしは喋らないよ。信念とか、そういうのじゃないけどさ」
「君の“折線”……制御は甘いが、発想は
鋭い。」
ナナメが視線を上げる。
「…は?なにそれ、褒めてるの?皮肉?」
「評価してる。――元ヒーロー志望、だろ?」
ナナメの表情が一瞬止まる。
ピクリ、と目元が動いた。
「…調べたの?」
「当然だ。君の記録、全部見た。推薦落ちの面接記録、指導履歴、過去の作文までな」
ナナメは目を細めて笑った。
「やな性格……ほんと教師って感じ」
「なら、教師として言っておこう。――君は“落とされた”んじゃない。君が“折れた”んだ」
「……うるさい。あんたに、あの時の絶望が分かるわけない」
「どれだけ努力しても、“個性の性質が向いてない”って一言で切られる痛みを――!」
「……ならなぜ、まだそんな目をしてる?」
相澤の声は低く、真っ直ぐだった。
ナナメの瞳が、無意識に揺れる。
「君の目は、“まだ進みたい”って言ってる。曲がっても、壊れても……どこかに進みたいって」
「やめてよ、そういうの……やめて……!」
ナナメが声を震わせる。
それでも相澤は、変わらず静かに言った。
「“まっすぐ”じゃなくていい。折れたなら、そのまま“曲がった道”を歩けばいい。 」
長い沈黙のあと――
ナナメがぽつりと、呟いた。
「……先生って、ずるいよ」
それは、泣き声のようにも聞こえた。
「君の人生は、まだ“終点”じゃない」
あ、ちなハート指定は面倒から止めた☆
自由人でごめんね~