ぎゅっと抱きついてくる背中を撫でると、首元に頬を擦り寄せてくる
ふわふわの髪が頬を撫で、しょっぴーの香水が香り立ってきて甘い酔いを誘う
「付き合ったら、そんなふうに甘えてくれるの?」
「ん………いやだ?」
抱きついたまま話すから、首に息がかかってくすぐったい
「そんなわけ、めちゃくちゃ嬉しいよ」
一層強く抱きしめると、応えるように密着度が増す
「ん……めめにだけ」
「おれも、翔太くん、だけ」
「なまえ……」
「だめ?」
「ううん、うれしい」
「あー、幸せ」
「ん、しあわせ…」
そっと体を離してもう一度キス
「でも、めめ、モテるから不安だ」
「それを言うなら翔太くんの方でしょ」
「どこが?」
「気づいてないの?……気づかないか」
「なに?」
「んー。俺が嫌だから、気づかないままでいて」
「……………?」
きょとんとした顔が可愛い
頬を撫でながら翔太くんを眺めていたら、そっと口元に触れてくる
「ん?」
「めめ、すごい口元がゆるゆる」
「そりゃ、ずっと好きだった人が好きって言ってくれて、今まさに腕の中にいるんだから」
「こんなにだらしない顔見たことない」
「あ、失礼な!笑」
「ふふふ。国宝級のイケメンが台無し」
「翔太くんもゆるゆるじゃ〜ん」
「ん、嬉しいもん」
「もぅ〜!なにそれ、かわいい〜」
恥ずかしそうにちょっと俯いて、はにかみながらも、頬を俺の手にすり寄せるのが可愛くて、またキスをする
「今日も抱きしめて寝ていい?」
「うん、ふふふ」
「お風呂は?」
「っ………んん、それは、まだ、ちょっと」
瞬時に頬が真っ赤になる
「いつかはね」
「………………ん」
「俺の家、いつでも来ていいからね」
「いつでも?」
頬を擦り寄せたままに視線だけを投げてくる
嬉しさの滲む上目遣いが可愛らしい
「うん、合鍵渡すから」
「ん、来る」
「翔太くんちも行きたいけど」
「おれんちは、何もないから」
「そうだね笑」
「めめんち、来るから」
「うん」
ふふふ、と上機嫌でまた抱きついてくる
ずっとふわふわと花を飛ばして喜んでいるのが、どうしようもなく愛おしい
翔太くんの細いウエストに両腕を回して、強く抱きしめる
「ん……れん、すき、だいすき」
「嬉しい、翔太くん好きだよ、大好き」
お互いの存在を確かめるように抱きしめ合う
心から溢れ出るように愛を囁き合う
嬉しさが零れるように微笑んで見つめ合う
熱を包むようにキスを重ね合う
大事に大事に名前を呼び合う
飽きることなく繰り返して、幸せを噛み締めて
穏やかで静かで温かい夜が深まっていく
コメント
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尊すぎて泣くます