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アムバッタ経

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アムバッタ経

1 - 第1話

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2025年12月08日

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登場人物• アムバッタ

 黄金の血統を誇る、超エリートのお坊ちゃん。全知全能のバラモンの師匠の弟子で、自尊心はエベレスト級。

• ゴータマ(ブッダ)

森の聖者。元は王族だが、すべてを捨てて悟った伝説の人物。アムバッタが最も軽蔑するクシャトリヤ族の出身。


序章:エリートの視界不良

「あのゴータマという名の森の行者が、本当に偉大な聖者か? そんなのは、この完璧な私が見てやれば一瞬でわかることだ!」

馬車に揺られながら、アムバッタは鼻で笑った。彼の血には「バラモン(最強の知識階級)」としての絶対的なプライドが流れていた。この世の真理は、すべて彼らの聖典に書かれている。

彼の師匠ポッカラーサーティの命令で、アムバッタはゴータマのいる森へ向かった。彼の目的は、真理を知ることではなく、ゴータマを試して、自らの血統の優位性を確認することだった。

第一章:クシャトリヤの沈黙とアムバッタの激怒

ゴータマの生まれ故郷である釈迦族の村に入ったとき、アムバッタは信じられない体験をした。

彼はバラモンのエリートとして、集会所に堂々と座った。しかし、釈迦族の人々は誰も彼に挨拶しない。立ち上がって敬意を払おうともしない。まるで、彼がそこに存在しないかのように扱ったのだ。

「なんだ、この態度は! 私というの存在に対し、まるで道端の石ころを扱うかのような蔑視! 」

怒りで顔を真っ赤にしたアムバッタは、ゴータマの前にたどり着くと、その不満を爆発させた。


第二章:血統というメッキの剥がれ

ゴータマはアムバッタの罵倒を、静かな湖面のように受け止めた。そして、まるでガラスの靴を分析するかのように、アムバッタの「血統」というプライドの根っこを論理的に調べ始めた。

「君の言うバラモンが、古代の王族(クシャトリヤ)の子孫から始まったのを知っているかね?」

ゴータマは、バラモンの起源を語り始めた。かつては王族だった者が、修行の道に入り、それが尊敬され、バラモンという階級になったという歴史的な事実。

「つまり、君が誇るその『清浄な血』の源流は、君が卑しいと罵った王族の血なのではないか? 君の誇りは、借りてきたメッキに過ぎない」

さらにゴータマは畳みかけた。世間を見渡せば、バラモンが汚職で地位を失うことはあっても、王族(クシャトリヤ)の地位は簡単には揺るがない。

「世間のルールでさえ、王族の方が評価される場合が多い。それなのに、自分の努力でもない『生まれ』だけで、人を偉いと判断するのは、知識の傲慢ではないか?」

ゴータマの言葉は、まるで強力なレーザーのように、アムバッタの驕慢という鎧を一点一点焼き切り、彼の心はグラグラと揺らぎ始めた。

終章:真の最強(チート)と平等の光

「真に最強で、人として最高の完成者とは、血や生まれで決まるのではない」

ゴータマは最後に、最高の真理の基準を宣言した。

「それは、『明知と実践を具備する者』、つまり【知識】と【行動】を完全に手に入れた者だけだ」

• 明知: 真実を見抜くチート級の知識(世界はこう動いているという真理)。

• 実践: その知識に従って、常に正しい行いを徹底する行動力。

「この最高の境地に至る道は、誰の血統にも依らない。貧しい農民であろうと、王であろうと、努力と心構えさえあれば、誰もが最強の完成者になれるのだ」

アムバッタは、自分の全存在が、この普遍的で平等な光の中に晒されたのを感じた。彼の血統のプライドは、泡のように消え失せた。彼が今まで信じてきた「価値」は、あまりにも脆く、狭いものだった。

「私の慢心は、なんと愚かだったのか…!」

アムバッタは、知識を超えた真実の優しさと論理の力に打ちのめされ、すぐさまゴータマの足元にひれ伏し、弟子入りを志願した。

血統の呪縛は解かれ、アムバッタの人生は、ここから知識を実践に変える新たな旅路を歩み始めたのだった。

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