お互い空いてる夜に会って、キスをして、抜き合いをする程度。
ここまでは、まだよかった。
だけどいつしか、照と一線を超えたいと思うようになっていた。
自分でもよく分からなかったけど、照にならいいかなとか、良くしてくれるとか夜を重ねるたびに考えていた。
多分俺の気持ちが、はっきりと変わったのはあの夜だった。
忙しない一日の終わり、都内の高級ホテルの一室に、照と俺はいた。
「……飲みすぎたな。」
照がソファに沈み込むように座りながら呟く。
テーブルの上には空になったグラスと、残り少なくなったウイスキーのボトル。
俺は窓の外に広がる夜景を眺めながら、小さく笑った。
「照がこんなに飲むの、珍しいよな。」
「……たまにはな。」
ライブの打ち上げだった。
成功の余韻に浸るようにメンバー全員で飲み明かし、気づけば終電を逃していた。
解散の流れで、いつものように二人は部屋を取った。
だけど、ここから先はいつもと違った。
「シャワー、先借りるわ。」
そう言ってバスルームへ向かった。
いつもだったら、パパッとシャワーを終わらせるけど、今日はやることがある。
湯気の立つ浴室から出てきた俺は、バスローブを羽織りながらソファに腰を下ろす。
「照、どーぞ」
「……あぁ、遅かったから心配したわ。」
「ごめんごめん」
浴室に消えていく照の背中に謝った。
ソワソワしながら待っていると、頭をふきながら照が出てきた。
「相変わらず照は早いな」
「そうか?」
「うん」
ふと照の横顔を見る。
無防備な表情。
湿った髪から滴る水滴が鎖骨に落ちていく。
(この後、最後までしたいとか言ったらどんな反応すんのかな)
そんなことを考えながら、照を見つめる。
「照、、、して」
「いつもは黙ってするくせにどうした?笑」
「いいから、っ、、」
二人の唇が重なり、求め合う。
あれを言わないとなのに頭がクラクラして、何も考えられなくなる。
照の胸を叩いた。
「っ、、苦しい?」
「っはぁはぁ、、ちが、う。今日準備したって言いたくて、」
「準備?」
「俺、照と最後までしたい」
「は?」
やっぱキモかったかなとか今さら後悔した。
「ふっか、自分が何言ってるかわかってる?」
「、うん」
「ほんとに戻れなくなるよ?いいの?」
「、、わかってる。自分でもよくわかんないけど、照としたい。」
「やっぱやめようとか言われても俺止まれないよ?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「っぁ゛、ん、ひかる゛っ」
「っはぁ、ごめっ、痛い?」
「、だぃ、じょぶ、っん」
初めてだったけど、特に痛みは感じなかった。
念入りに準備をしたおかげか、それとも照を受け入れるのに必死だったからなのか。
コメント
1件
一線を超えちゃった?😱