今回人によっては気持ち悪いと思うかもしれない表現があります。ご注意ください。
ちょっと説明
✖️…葉内千歳
👓…藤染鞍藍
🦊…蜂園舞
🐈…猫宮由里
🌸…雪詩水冷
🩸…影谷烏宵
🩷…山月奏
🍽️…更科薆
✨…爽籟紫沫
🌙…爽籟彩糸 です。
舞視点
調査当日。私達は、事務所に集まっていた。
🐈「じゃあ調査の報告だけど…依頼の家は元々宗教団体、”Bress”が主に儀式だとか、集会に使っていた場所みたい。あと、噂で人体実験みたいなこともしていたみたいだよ。」
✖️「じゃあ、宗教が中心だけど霊が出る可能性もあるのかな?」
🐈「可能性としてはあると思うよ。」
🦊「…ひとまず、いつも通りに警戒して行ってくるわね。」
「「いってらっしゃーい」」
そして私達は、依頼の家に到着した。所々年季は入っているけれど、十分綺麗な家のようだった。周りをぐるっと視てみたけど、特に霊はいなかった。
🩸「…”いる”のか?」
🦊「いえ、いないわ。」
🌸「ひとまず、中に入ってみますか?」
🦊「そうね。」
そうして私達は家の中に入った。中は不気味なほどに静かで、なんだか異様な雰囲気が漂っていた。そして…依頼人の男性が言っていたものも、あった。居間のとある壁に、真っ赤なナニカで描き殴られた模様があった。
🩸「これは見事な落書きだな。」
🌸「使われているのは血…なんでしょうか?見た目では分かりませんが…」
🩸「まあ、俺に任せろ。」
そう言うと烏宵君は落書きに近づき、 少しすると戻って来た。
🩸「これ、血だな。それも多分、ガキの。」
🦊「子供の血?」
そういえば、人体実験とか言っていたような…でも、子供?普通人体実験では子供は使わないような気がするのだけど…いえ、そんなことはないわね。子供を使う実験もあるわ。
🌸「…あの、蜂園さん?大丈夫ですか?」
🦊「え、ああ、大丈夫よ。」
いけない。つい集中してしまって、少しぼんやりしてしまったみたいだった。
🌸「そうですか…無理はなさらないでくださいね。あ、影谷さんが今他の部屋の探索に向かわれたんです。」
🦊「あら、そうなの?じゃあ私達は二階に行ってみましょうか。」
そうして私達は、二階に上がってみた。二人で手分けして探索してみたけれど、お互いに特に見つかったものはなかった。
🦊「うーん、何もなかったわね…烏宵君に合流しましょうか。」
”おーい!ちょっと来てくれ!”
🌸「あっ、烏宵さんの声です!行ってみましょう。」
私達が声の方に行ってみると、烏宵君が待っていた。
🦊「どうしたの?何かあった?」
🩸「いや、ちょっとな…先にあんただけ確認した方がいいと思う。(ヒソヒソ」
🦊「…そう。じゃあ、ちょっと見てみるわね。ここを開ければいいのよね?」
私が烏宵君の言っていた場所を開けると、中には…
ぐちゃぐちゃで所々から血が滲んでおり、あちこちが溶けている ”肉の塊のようなモノ” があった。
🦊「っ…これは。」
私はすぐに扉を閉めるが、脳内にはあの塊の姿が鮮明に残っていた。
🌸「あの、どうかされましたか?」
🩸「…多分、水冷は見ない方がいい。」
🌸「そう、なんですか?分かりました…」
🦊「烏宵君、これは何なの?」
🩸「…分からない。強いて言えるのは、アレはまだ生きていることと、元は恐らく子供ということだ。」
🦊「…確かに、所々動いていたような…でも、子供というのはどういうこと?」
🩸「…言いづらいんだが、俺は初めてアレを見た時、触れてしまったんだ。」
時は遡り、烏宵視点
🩸「さて…一人になったはいいが、どこを探索するかな。」
俺はひとまず、そこら辺の怪しい場所を漁ってみることにした。何となく、”怪しい”場所はいつもの経験のおかげで分かったから、そんなに難しくはなかった。
🩸「…ここ、怪しいな。開けてみるか。」
ぐちゃっ
🩸「…っ⁉︎」
まずい、触っちまっ…
俺の種族、吸血鬼は触れた血を元に、その血の持ち主のことが分かる。
俺は、血に触れたことでその持ち主を見た。
それは、5歳くらいの男の子男の子だった。そいつは望まれない妊娠から生まれて、そのまま親に捨てられてこの宗教に引き取られたらしい。そして、ある日…他の引き取られたガキ共と一緒に、変な薬を飲まされて殺された。
記憶はそこまでだった。俺は記憶を見ている間、ずっと気づいて欲しい、助けて欲しいという思いを感じた。
目が覚めてすぐに俺はそこの扉を閉めて、二人を呼んだ。
戻って舞視点
🦊「なるほどね…じゃあ、どうしましょうか?結局この家での怪奇現象はコレが原因ってことでいいのよね。」
🩸「恐らくな。…水冷、さっきから静かだがどうした?」
🌸「…」
🦊「まさか…!」
🌸「くるしいくるしいくるしいくるしいくるしいたすけてたすけてたすけてたすけてたすけていたいいたいいたいいたいいたいいたい」
やっぱり。水冷ちゃんはそういうモノに憑かれやすい。…まあ、それが依頼解決につながる事もあるのだけれど。今回はハズレのパターンみたいだった。
🩸「…っ!マジかよ。見せても、触らせてもないはずだぞ?何でだ。」
🦊「恐らくだけど、アレの側にずっといたから…影響されちゃったのかしら。」
私は膝を抱えてぼそぼそと呟き続ける水冷ちゃんの背中を思いっきり叩いた。
🌸「かはっ…」
🦊「ごめんね、これが一番楽なのよ。」
そのまま意識を失った水冷ちゃんは烏宵君に渡して、私は千歳に連絡をするために外に出た。
🦊「📞プルルル、もしもし、千歳?」
✖️「はいもしもし…あ、舞。もう依頼終わったの?お疲れ様。」
🦊「ええ、終わったわ。報告は帰ったらするからとりあえず鞍藍君をこっちに向かわせてくれない?水冷ちゃんがやられちゃったの。」
✖️「あ、そうなの。了解、向かわせておくよ。改めて、お疲れ様。」
プツン、ツー、ツー…
電話を終わらせて一息ついていると、鞍藍君がすぐにやってきた。事情は千歳から聞いていたので、手伝ってもらって事務所に戻った。
移動中に水冷ちゃんも目が覚めた。
ご覧いただきありがとうございました。
ちょっと長くなってしまって申し訳ありませんでした…楽しんでいただけたなら嬉しいです。
学校が忙しくなってきたので投稿頻度が下がりそうです…ごめんなさい。
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