2.2人きりの準備室
掃除が終わり出来れるだけゆっくりあるいて準備室に向かう。
『うわ、もう着いちゃった。なんでこんな近いの。』
私の教室は4階の真ん中
理科準備室も4階にある。
“ガラッ
『宮原さん来てくれたんですね。』
『まぁ。』
落ち着いた様子で顔を見ようとすると首が痛くなるほどでかい。
『あ、掃除は嘘。話がありまして』
『はい?なんですか、早く帰って勉強したいのですが。』
『勉強すきなんだ。』
『ただ大学のためです。それで用って?』
『あ、あの、どこに住んでる?』
『…はい!?』
『どの辺かだけ教えて!!』
『セクハラですか?』
『違うって、お願い。』
先生にこれほど頭を下げられると言うしかない。
『中目黒の辺りですけど。』
『やっぱか。』
小声で言う先生の言葉が私には聞こえなかった。
『もう用は済みましたか?』
『あぁ。ありがとう。帰っていいよ。ごめんね引き止めて』
『ありがとうございます。』
そう言って私は教室から出た。
何が言いたかったのか私には理解が出来なかった。
それでも、先生のことが頭から離れなかった。
事情を教えて欲しい。
色々と考えてるうちに家に着いた。
そろそろバイトも決めないとだよな。
そう思い求人募集サイトを開く
急募!!ケーキ屋の接客をしていくれる方!
募集!!コンビニバイト
募集!!図書館受付!
募集!!歯科助手!(経験なしの方も!)
募集!!駅員募集中
どれもピンと来ない。
ソファに寝転がりスマホをスクロールさせる。
募集!!カラオケ店員!
カラオケ…かぁ。
最近行ってないな。
昔よく家族で行った
カラオケの時だけは3人仲良くて、平凡になる
だからカラオケが大好きだった。
このバイトいいかもしれない。
思い切って電話をかけてみた。
“プルルルル プルルルル
3コール目で、でてくれた。
少し緊張して深呼吸をする。
『ご予約のお方でしょうか?』
若い男性の声がする。
声には張りがあって、聞き心地がいい声
『あ、いや、バイト募集をみて面接させて頂けないでしょうか。』
『バイトの方ですね!ありがとうございます!あしたの6時とかはいかがでしょうか』
6時は、学校から帰っても間に合う。明日は部活もないしいいかも。
『是非!よろしくお願いします!』
『よろしくお願いします。では。』
『はい!』
早速履歴書を書くことにした。
バイトデビューできるといいな。
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