テラーノベル
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それからというもの、俺の日常は驚くほど劇的に、そして歪な形で変化していった。
毎日のように、俺たちは一緒にいるようになった。
昼休み、放課後、移動教室のちょっとした合間……。
わざわざ人目の多い中庭や廊下を選んでは、宇佐美の隣に立ち
あえて肩を並べて歩いて周囲に見せつける。
それが最近の俺のルーティンになっていた。
「拓海せんぱーい!今日も放課後ひま? 一緒にカラオケ行こーよ!」
「拓海先輩、今週の土曜日って空いてたりしますぅ?」
女子校の前を歩けば、相変わらず甘えた声を張り上げて擦り寄ってくる女たちが何人も現れる。
いつもなら適当にあしらって遊ぶ約束を取り付けるところだが、今の俺は彼女たちに一瞥もくれない。
ただひたすら、俺の後ろを怯えた雛鳥のようについてくる宇佐美だけを、熱を帯びた瞳で追いかけ続けた。
◆◇◆◇
「おい拓海!お前急にあんな地味な一年生相手にしてどうしたんだよ!?」
放課後、部室の裏で悪友のひとりに煙草の煙混じりに尋ねられた時も
俺はただ唇の端を吊り上げて、いつも通りの軽い笑みで誤魔化した。
「面白そうじゃん?ああいう大人しい子」
「まあ、顔はめちゃくちゃ可愛いけどさ。男だぞ?」
「女よりよっぽどエロいリアクションするし、何より素直で純真でさ……。俺のいい退屈しのぎになってくれそうでしょ?」
「ハハッ、お前マジでサイテーだなw」
悪友は手を叩いて爆笑しているが、内心では俺自身も、自分の胸の内に渦巻く感情に酷く驚いていた。
今まで付き合ってきた女たちの時には微塵も湧かなかった
周囲への見せつけるようなドス黒い独占欲。
それが宇佐美を前にすると、抑えきれないほど溢れ出てくる。
でも、決して悪くない気分だった。
むしろ、周囲の喧騒の中で宇佐美の怯えたような
けれど縋るような視線が俺だけに向けられるたび、心の底から昏い安心感が満ちていくのを感じる。
俺が、この手で選んだんだ。
俺が、誰よりも一番近くに置いて囲っているんだ。
その絶対的な事実が、堪らなく心地よかった。
「……先輩、あの」
ある日の昼休み
人気のない旧校舎の渡り廊下で
宇佐美が自身の指を不器用に弄びながら、不安そうに上目遣いで尋ねてきた。
「ん?何」
「僕なんかと一緒にいて……その、退屈じゃないんですか…?」
「は?何でそんなこと聞くの」
「だ、だって先輩は……すごく格好良くて、モテますし……! そ、それに、先輩が女の子たちとよく放課後遊んでるって噂、僕も聞くので…僕なんかといたら、その、退屈なんじゃないかって……」
宇佐美はそこまで一気にまくし立てると
自分の言葉に自信をなくしたように、きゅっと唇を噛んで俯いてしまった。
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み お .