テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
一方、とある場所にあるモニターの次の部屋。
大勢の人たちが二人の様子を見つめていた。
彼らは某動画サイトの運営本部である。
「視聴率、売上……誰が今までで一番だって誰が言った? 盛り上がりはしたけどな《《俺らの中では》》」
「あんなの全世界に流したら終わりだろ。バカが……」
そう、先ほどの画面は全世界に繋がっておらず、ここの者たちの中で共有されていたのであった。
「まぁ、スダの進行が下手すぎたよね。時間余らせすぎたし」
「12時間あったら、ガポガポ稼げますよ! って言ってたあの狸の皮算用!!!」
「仮想空間技術を使ったのは斬新だったけど、レーティング引き上げちゃったのがね。試算だと視聴者層が狭まっちゃうね、あー痛いよ」
「それにCGの予算がバカ高かったし、いくら某企業がモニターとしてホログラム装置提供してくれたけども……首まで吹き飛んだら放送できないよー。黒い布でいくら隠しても隠しきれないし。赤字の分、あの子に挽回してもらわないとね」
そう言いながら、一人が無造作に書類を机の上に投げ出した。
「スダはどうしましょう、こいつも兵士役に回しましょう」
「顔が出てしまいましたから、いくら一度整形したと言っても……使い物にはならない、あの大根役者」
机の上にスダの履歴書と企画書があり、その上に、ハルキの写真と新たな“デスゲーム”の企画書が重ねられていた――。
「ハルキくんか……」
「社長、大丈夫ですかねぇ」
社長と呼ばれた男は微笑んだ。
「かなりいい演者じゃないか、ハルキくん……君には頑張ってもらわないとね」
採用の印鑑と名前と顔写真の上に黒い線が太く引かれた。
後日、老舗旅館と隣接する某企業の研修施設を巻き込む大規模な山火事が発生した。焼け跡からは身元不明の遺体が十数体見つかり、中には熱さに耐えきれず建物から飛び降りたとみられる者もいた。
死亡が確認されたうちの一人の身元が判明し、それが名古屋の大学に通う学生であったことから、彼を含む大学生と教員合わせて二十名が卒業旅行で滞在していた事実が明らかとなる。
さらに、遺体の一部には他殺の可能性を示す痕跡もあり、単なる事故ではなく事件である可能性が高いとされている。
終
#デスゲーム
Mr.J
154
しょうまる
観測者l!!@人狼ゲーム中
98
コメント
1件
読了したよ〜!!第46話、最終話ってタイトルだけど、これで終わった感じがしない…!むしろここから新章が始まるんじゃない?って思わせるラストがエモすぎる😭🔥 運営本部の裏の顔が明らかになって、デスゲームが全部“演出”だったってのがもう…ハルキくん、新しい“演者”として採用されちゃうの怖すぎるし、後日の山火事のニュースとの繋がりが気になりすぎて静かにパニックになってる、、、!! 最終話って書いてあるけど、これは続きが読みたいやつです麻木香豆先生…!!(切実)