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小説「スクールINゲーム」
第4話後編【必ず攻略方法はある】
「……“背中のボタン”??」
陽菜は疑問を持った。鬼の言う背中のボタン。配られた銃、銃で鬼を殺す、陽菜は気付いた。
「この“ファーストステージ”は“プレイヤー”を追い込むんじゃない。鬼を追い込むんだ。“プレイヤー”はあくまでも鬼から見たらただの殺人鬼と同じ…だとしたら何故“プレイヤー”ではなく“鬼側”を殺すのかしら…」
陽菜は狭いロッカーの中で推測を続ける。
「もう…“鬼側”は救えない…?」
“鬼側”はあくまでも犯人と警察で言えば“犯人側”。元々逆だったんだ。“プレイヤー”が思いがちな“こちら側が逃げる側”という思考をぶっ壊すゲームだ。
「“鬼側”も救う方法があるはず…どこかに…」
推測をしていると鬼が掃除用具のロッカーの前に立っているのに気付いた。
「あとはここだけだな。調べてないのは。」
「そうだな。ちゃっちゃとやってくれ。俺は外で待っておく。」
「俺も。」
そう言って2人の“鬼”は外へ歩いていった
「はーい。さて開けようか。」
マズイ。バレたら即タッチされて私は死んでしまう。
殺すしかないのか…?それか死ぬしかないのか…?
“鬼”がロッカーを開けた瞬間、陽菜は覚悟を決めた。でも何故か何も聞こえない。
「走馬灯かしら……」
随分経ったその瞬間、発砲音が響き渡った。
目の前にいた“鬼”が頭を撃たれて崩れ落ちるように倒れた。
「え…発砲音?誰が…」
陽菜がロッカーの外に移動して発砲音がした方を見るとそこには美琴が居た。
「お前…死ぬ気か?」
美琴が心配しながら陽菜の方へと歩く。
「美琴、」
陽菜が表情を読めない顔をして言う。
「どうした?」
美琴が立ち止まって陽菜の返答を待っていると陽菜は衝撃の行動をした。
「ありがとう。」
そう言って陽菜は倒れている“鬼”の背中のボタンを押した。
「あ!!てめぇ!」
美琴が油断しているとアナウンスがなり始めた。
「コード“陽菜”裏技使用でファーストステージクリア。待機場にワープします。」
そうアナウンスがなり陽菜はワープした。
「あいつ…覚えとけよ……」
美琴はその場から離れようとしたが一つ疑問が出た。それは……
「この“背中のボタン”って何回でも使えるのか?」
第5話前編【このかくれんぼを終わらせよう】
お楽しみに
この物語はフィクションです。