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—–僕だって—–


無一郎に対して不思議な感情を抱き始める🌸。

しばらく経ったころ、🌸は時透邸を出ることにした…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


🌸は門を目指して、長い渡り廊下を歩く。


ふっと目をやると、無一郎のいる稽古場が見えた。


🌸    (…あ、窓開いてる。)


耳をすますと、隊士達と無一郎の会話が聞こえる。


隊士  「はあっ、はあっ…」


無一郎 「まだ遅いよ。ほら、早く立って次の攻撃に備えて。」


隊士  「…うおおおお!!!」


カッッ! (木刀が交わる)


無一郎 「…いいね。それを続けてたら、もっと強くなるから。」


隊士  「(パアッ)はい!ありがとうございます!!」


🌸    (時透君ちゃんと褒めてる!

…なーんだ。ちゃんと優しいじゃない。)


謎に上から目線で評価する🌸。


無一郎 「じゃあ、今日はこれで終わりにしよう。」


🌸    (は、皆出てくる!見つかったら気まずいなぁ…逃げよ。)


🌸は廊下を足音を消して駆け抜けた。


…が、あまりの屋敷の広さに、🌸は迷ってしまった!


🌸    (この屋敷ひろすぎ…出口が見つからない!!)


唖然とする🌸の背後から、隊士達の声が聞こえる。


🌸    (隊士達になら…見つかってもいっか。)


隊士1   「あ、女神様!どうしてこんな場所に?ここ寮の前ですけど…」


🌸   「あー…ちょっと迷っちゃって。


よかったら、門の場所を教えてくれない? 」


隊士2   「もちろんいいですよ!僕達がご案内しますー!」


🌸   「えー、ありがとうー!助かる…」


隊士2   「はい!こっちです、一緒に行きましょう!」


🌸は隊士二人の間に挟まれ、廊下を歩く。


隊士達は横から満面の笑みで明るく話しかけてくる。


それに対し、🌸は微笑みながら相づちをうっていた。


隊士1   「ここを曲がったらもうすぐです!」


🌸   「ありがとう!本当助かるよー。 」


そう言い、角を曲がった瞬間…




隊士2   「…あ」


そこには、なんと!無一郎が歩いてきていた。


隊士1     (…俺、終わったわ。時透様、女神様のこと好きだし。)


隊士2     (と、時透様…どうして、ここに。)


無一郎は隊士たちと目があった瞬間、


その目を見つめながら🌸達の方へゆっくり歩いてきた。


🌸    (無一郎…なんだか様子が違う。怒ってる?)

ピタッと足が止まった。無一郎はため息をつき、こう言う。


無一郎 「今すぐその子から離れないと…切る。」


それはいつもの声とは違う、低く冷たい声だった。


🌸    (切る!?…どうしたの時透君??)


🌸がそう思った時にはもう、隊士達の姿は消えていた。


無一郎 「…隊士達と、随分仲良く話してたみたいだね。」


そう言いながら、無一郎は笑顔で近寄ってくる。


🌸   「時透君、もしかして…嫉妬してる?」


🌸は冗談混じりでそう言った。


無一郎 「…そう。僕は今、隊士達に嫉妬してるんだよ。」


🌸   「えっ…」




さあ、このあと二人はどうなるのでしょうか…


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