💙「…………」
💚「ちょっと今までやったことない感じでしょ」
💙「つまらん」
💚「翔太?」
最新回の俺のドラマを2人で見終えた途端、翔太がテレビをさっさと消した。
心の中でガッツポーズをしつつ、後ろから抱きしめる。
嫉妬とか最高のご馳走でしょう。
今まで〇〇くんはいじわる、だの、先生〇〇〇〇〇だの、翔太主演の恋愛ドラマばかり見させられてきた俺の身にもなってほしい。
そっちはキスシーンもあったし。
💚「ねえねえ、妬いてんの?ねえ?」
💙「うるさい、そんなことない」
翔太の耳元で言うけど、口では頑なにヤキモチを認めようとしない。それでも、こっちをあえて見ないのは絶対に気にしてるからだ。俺にはわかる。
💚「そのうち、俺もベッドシーンとかあるかもね?」
💙「えっ!!!」
翔太がやっと振り返ったので、キス。
唇が離れた途端に、騙し討ちだとかぎゃあぎゃあ騒いでるので、その可愛らしい口をさらに塞いだ。舌を絡めて深く口付けていると、翔太の腕が伸びてきて、首に巻きついて来たのでそのままソファに押し倒した。
腕の中で眠る翔太を撫でながら、こんなに愛おしい恋人がいるのだから、恋愛ドラマはお断りしようかなと真剣に考えつつ、それでも、芸の道を志す一表現者としては様々な演技の仕事にも携わりたいなと思いつつ、結局答えは出ないままゆっくりと俺は眠りに落ちていくのだった。
💚「何これ」
目が覚めるとマジックで眉毛を繋げられ、どこからどう見てもひょうきんな顔にされていた。
翔太はもう出掛けた後。
スマホにはLINEで「ザマーミロ」と一言だけメッセージが。
夜、帰って来たらどうお仕置きしてやろうかと考えながら、必死にクレンジングで特殊メイクを落とすのだった。
💚「とほほ」
コメント
6件
わ!あべなべ短編集だと!?ありがとうすぎる😏💚💙
色んなあべなべ書いてすみませんねえ。このシリーズはトプ絵で判断してね💚💙