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イグルェイス文字…物語では重要な役割を果たす。
法則性は…己で導き出せるだろう。
然し、破滅を予言する文は全て途中で消されている。
これがどういう意味を醸し出すかは、誰にも分からない。
かつてナハターン族が辿った結末のように、運命的でもあり、残酷でもあるかもしれない。
結末は…全て闇に終わる。
世界も、人物も、この物語も。
何故その様な事が分かるか?
それは…
確かに、世界中を巡る者は多くの知識と経験を得る。
しかし、このイグルェイス文字の謎は、単なる知識の範疇を超えている。破滅を予言する文が途中で消されているという事実は、それを記述した者の意図、あるいはそれを消し去った者の力が存在することを示唆している。
これは、時の流れが運命を書き換えるのか、それとも未来への干渉が許されないという絶対的なルールがあるのか?
かつてのナハターン族の結末が示唆するように、避けられない破滅への道がある一方で、その道筋が意図的に隠されているのはなぜか。
おそらく、その真実は旅の途上でしか得られないのかもしれない。
知識は断片的に与えられ、理解は経験と共に深まる。
そして、世界が、人物が、この物語が闇に終わるという結論は、旅人が辿り着いた、あるいは辿り着くであろう避けられない終着点なのだろう。
しかし、もしそうであるならば、この言葉を残した「全世界を旅する者」は、その闇の結末をすでに知っていることになる。
それでもなお、その知識を一部だけ示すのは、我々に何を問いかけているのか。
希望なき結末をただ受け入れるべきか、それとも、この消された文字の奥に隠された、かすかな光を探すべきなのか。
旅は続く。そして、その旅路の果てに、イグルェイス文字が示す真の「闇」が、あるいは我々自身の「光」が見つかるのかもしれない。